会則・役員・議事録・投稿

議事録

2017年度(平成29年度)総会議事録
日本神経化学会
2017年度総会議事録

日 時:2017年9月8日(金)13:00~14:10
会 場:仙台国際センター A会場1階(大ホール)
議 長:和田圭司 理事長,副議長:島田昌一 副理事長
出 席:出席71名,委任状163名(会員総数1288名・議決権数950名・定足数95名)

議事に先立ち,和田圭司理事長より,総会議長は例年その年の大会長が務めているが,本会では福永浩司大会長の都合により理事長がその役を務める次第となる旨説明があった。

議 事:
1.理事長報告
和田圭司理事長より,以下の3点について今後取り組む旨説明があった。

・今泉和則前理事長より託されている本学会財務状況の更なる健全化に努める。
・理事会,委員会活動の透明性の強化とその情報共有を進めるべく,理事長便りの発信や学会ホームページ上に各理事,委員長の写真や抱負を掲載する等,会員にとって学会活動がより見える,またより理解し易いような創意工夫を実施する。
・会員満足度の向上と学会のブランド化をテーマとし,より会員の学会への情熱を引き出すとともに,コンテンツ重視の学会を目指す。

また,International Society for Neurochemistry(以下,ISN)のPresidentに本学会の池中一裕評議員が就任したことを議場へ報告し,祝辞を述べた。
併せて,本学会にとり記念すべき60周年記念となる今大会第60回日本神経化学会大会大会長である福永浩司大会長へ謝辞を述べた。

2.選挙報告
小泉修一庶務担当理事より,今期より導入となったオンライン理事選挙結果について報告があった。また,2017年度役員及び各委員会委員長についても併せて報告があった。

3.庶務報告
小泉修一庶務担当理事より,会員状況について報告があった。また,物故会員1名に対し黙祷を捧げた。

4.会計報告
和田圭司理事長より,詳細については議題第9及び第11項にて報告のうえ,審議とする旨説明があった。

5.出版・広報報告
澤本和延出版・広報担当理事より,以下の通り報告があった。

学会財政見直しの一環により,昨年来機関誌『神経化学』の電子化を検討してきたが,本年6~7月に実施した会員アンケートの結果,機関誌電子化賛同の回答が多数を占めた為,今年度第2回理事会においても承認を得て,2019年以降の機関誌電子化に向け準備を進める。

また,前述のアンケートにより機関誌の電子化に賛同する一方で冊子体の継続を希望する意見もあった為,冊子体製作も継続するが,会費の他別途購読料を納めるという方向で検討している。その他の詳細や具体的な内容については,決まり次第学会ホームページやメール配信等で会員へ告知する。

6.プログラム編成報告
福永浩司大会長欠席の為,代理として矢吹悌大会事務局長より,第60回大会開催状況について,以下の通り報告があった。

・全体の参加者数の状況は,事前登録者数や非会員シンポジストを含め現時点で483名となり,会期終了までには500名を超えると予想している。
・全演題数は約343演題を予定している。

7.各種委員会報告
①将来計画委員会
橋本亮太委員長より,以下の通り報告があった。

・今期より本委員会委員の世代交代を試み,委員全員大幅な若返りを図った。
・今後は,今大会で第10回目を迎えた若手研究者育成セミナーの運営方法や内容等について整備を行う予定としている。

②国際対応委員会
和中明生委員長より,以下の通り報告があった。

・ISNでは,今期より理事長に池中一裕評議員が就任,また小泉修一理事がISNにおいても理事へ就任し,現ISN理事である馬場広子理事に続き本学会よりISNに2名の理事が在任することとなった。
・2017年8月20日~8月24日までパリで開催されたISN2017大会では,同大会Travel Awardの選に漏れた本学会若手会員1名に対し,本学会より支援を実施した。
・次回APSN2018大会は,2018年8月27日~8月29日マカオにて開催予定である。

③出版・広報委員会
澤本和延委員長より,以下の通り報告があった。
 
・本学会ホームページ上では,今年より理事長便りや役員の写真等を掲載する等新しい試みを始めた。
・本学会60周年記念論文を『Journal of Neurochemistry』に投稿しており,その掲載内容へアクセスできるよう学会ホームページ上にバナーを貼付している。
・学会活動についての広報ツールとしてFacebookを活用し,本大会や若手研究者育成セミナーの模様等様々な学会情報を随時アップデートしていく予定としている。

④研究助成金等候補者選考委員会
尾藤晴彦委員長より,以下の通り報告があった。

・学会推薦対象となる公募案件が年間13件あるにもかかわらず,現状では学会推薦への会員からの応募が少ない為,今後は公募情報の広報の仕方を検討する。
・学会推薦への応募内規を作成し,より多くの会員から応募し易くなるような環境作りを進める予定である。

⑤シンポジウム企画委員会
佐藤真委員長より,以下の通り報告があった。

・今年度理事会企画シンポジウムは,9月9日(土)に,タイトル「最先端のゲノム編集技術と次世代のモデル動物」,オーガナイザーを等誠司理事とし,開催予定である。
・今期よりの本委員会委員は公募により構成しており,世代,ジェンダーともに多様な委員構成となっている。
・本委員会では,現在毎年開催している理事会シンポジウムを引き続き企画していくとともに,改めてその在り方についても議論し,見直していくこととしている。

⑥脳研究推進委員会
 白尾智明委員長より,以下の通り報告があった。

 ・本学会が加盟している生物科学学会連合では,今年度より生物科学学会大連合会が開催されているが,本学会ではまず同大連合会がどの様な活動を行うのか,来年度も継続し静観することとした。
・生物学の教科書問題においては,脳科学に関する記載がない点について,今後問題提議することを検討している。
・「戦略的国際脳科学研究の推進」が始動するに当たり,当学会としてもその活動態勢を整える準備を行うこととしている。

⑦連合大会・多分野交流委員会
木山博資委員長より,以下の通り報告があった。
 
・本委員会では,会員にとって近い距離の領域だけでなく,一見遠く離れた分野についても,時代の流れを先取りし視野を広げ、あるいは興味を持って勉強できる機会を提供する活動を行う。
・今大会より本委員会企画シンポジウム枠を設けており,9月9日(土)にタイトル「神経伝達物質受容体の生理機能解明に迫るケミカルバイオロジー新技術」,シンポジストに清中茂樹先生(京都大学)を招聘し開催予定である。
・2018年度開催第61回大会は,日本生物学的精神医学会との合同大会,2019年度開催となる第62回大会では日本神経科学学会との合同大会『Neuro 2019』となることが決まった。

⑧ダイバーシティー推進委員会
東田千尋委員長より,以下の通り報告があった。
 
・本学会が加盟している男女共同参画学協会連絡会からの調査依頼に沿い,今大会より大会時の属性(主に性別)調査を実施する。なお,今後の大会においては演題や事前参加登録時に性別欄を設けるよう各大会長へ依頼する予定である。
・本学会の活性化に繋がるよう,本学会の男女比では女性が20.5%である為,大会時の演題登録者や座長またシンポジストへの女性登用の割合についても同様の数値となるよう努めることを提案したい。
・大会会期中の託児所や親子休憩室等を継続的に設置できるよう,まずはその件について近日中に会員へアンケートを実施する予定である。
・今後は出版・広報委員会協力の元,学会ホームページやFacebookを通し,会員へ本委員会の存在感,またその活動を周知する。
・若手研究者育成セミナーにおいて,今後も本委員会企画枠を設けることにより,継続して同セミナーに貢献していく。
  
⑨利益相反委員会
工藤喬委員長欠席により,橋本亮太委員より以下の通り報告があった。

本学会利益相反指針については現在問題なく運営されているが,本年3月に日本医学会利益相反管理ガイドラインが改定された為,今後はそれと照合しながら必要に応じ本学会の同指針も改定を検討する。

⑩ブランディング委員会
今泉和則委員長より,以下の通り報告があった。

・本委員会のミッションは,本学会のバリューを的確に把握し,それを会員に広く認識してもらうよう努めることである。
・課題としては,情報発信力の向上,著名研究者(スター研究者)の養成,臨床医との連携を深める点等を検討している。

なお最後に,本学会のブランド力を高める提案や意見がある際には,本委員会へ申し出るよう議場へ促した。

⑪臨床連携委員会
望月秀樹委員長欠席のため小野賢二郎委員より,以下の通り報告があった。

・本委員会の活動としては,主に臨床系神経内科医の本学会への入会,或いは大会参加を促すよう努めることとしている。
・日本神経学会,日本神経病理学会等との合同シンポジウム等の企画も検討する。
・本大会を専門医領域の単位取得の場とすると,多くの臨床医が集まるのではないかと考える為,今後の大会で検討することを提案する。

8.2017年度優秀賞・奨励賞選考結果報告
道川誠委員長欠席のため佐藤真委員より,本年度受賞者について以下の通り報告があった。
 
【優秀賞】
氏    名:永井  拓
所 属 先:名古屋大学大学院医学系研究科医療薬学・付属病院薬剤部
研究題目:脳機能を制御するリン酸化シグナルの解明に関する研究

【奨励賞】
氏    名:平山 友里
所 属 先:山梨大学大学院総合研究部医学域薬理学講座
研究題目:グリア細胞主導型の虚血耐性獲得メカニズムの解明

氏    名:矢吹  悌
所 属 先:東北大学大学院薬学研究科薬理学分野
研究題目:脳におけるT型カルシウムチャネル機能解析に関する研究
(50音順/敬称略)

9.2016年度決算の件
馬場広子会計担当理事より,2016年度決算について報告があり,異議なく承認された。

10.同監査報告
熊倉鴻之助監事,御子柴克彦監事より,以下の通り報告があった。

2016年度収支内容及び財産状況について,適性である旨確認したとのことである。 
本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

11.2018年度予算の件
馬場広子会計担当理事より予算案が提案され,本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。
 
12.監事選任の件
小泉修一庶務担当理事より,次期監事として以下の2名が理事会より推薦され,本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

田代 朋子  元青山学院大学
遠山 正彌  地方独立行政法人大阪府立病院機構
※任期:2021年総会終了まで                  (50音順/敬称略)

13.評議員選任の件
小泉修一庶務担当理事より,新評議員として以下の4名が理事会より推薦された旨報告があった。

新家 一男  産業技術総合研究所 創薬基盤研究部門
株田 智弘  (独)国立精神・神経医療研究センター 神経研究所
西頭 英起  宮崎大学医学部機能生化学分野
山中 宏二  名古屋大学環境医学研究所
※任期:2021年総会終了まで                (50音順/敬称略)

本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

また,現評議員の任期満了に伴い,次期評議員への就任について全評議員へ意向確認を行ったところ230名より継続就任の了承を得たため,同評議員等の継続就任について議場に諮ったところ,異議なく承認された。
※任期:2021年総会終了まで                 

14.名誉会員推薦の件
小泉修一庶務担当理事より,名誉会員として以下の2名が理事会より推薦された旨報告があった。

熊倉 鴻之助  内閣府食品安全委員会事務局
御子 柴克彦  理化学研究所 脳科学総合研究センター
(50音順/敬称略)
本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

15.功労会員推薦の件
小泉修一庶務担当理事より,功労会員として以下の4名が理事会より推薦された旨報告があった。
 
朝倉 幹雄   つつじヶ丘メンタルクリニック
亀谷 富由樹  東北公益文科大学
髙島 明彦   学習院大学 理学部生命科学科
山本 隆宣   帝塚山大学心理福祉学部心理学科
(50音順/敬称略)
本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

16.会則改定の件
小泉修一庶務担当理事より,理事会での審議を踏まえ,本学会会員種別へ「シニア会員」を新たに設置することが提議され,またそれに伴う会則及び細則の改定案(下線箇所改定)も併せて提示され,これらを議場に諮ったところ,異議なく承認された。
なお,細則の改定については,先のオンライン選挙に関する事案も含まれている。

会則:
第3章 会員
第6条 本会の会員は次の通りとする。
2.名誉会員:本会に特に功労のあった会員のうちから別に定める細則により総会が承認する者。ただし名誉会員は会費を納めることを必要としない。
3.功労会員:本会に功労のあった会員のうちから別に定める細則により総会が承認する者で,会費年額5,000円を納める者。
4.シニア会員:原則66歳以上で,本会の目的に賛同し,会費年額5,000円を納める者。
5.団体会員:本会の目的に賛同し会費年額 10,000 円を納める公共性のある団体(図書館等)。
6.賛助会員:本会の事業を後援し,会費年額 20,000 円以上を納める者または団体。
7.学生会員:大学もしくはこれに準ずる学校,または大学院に在籍し,本会の目的に賛同し会費年額 3,000 円を納める者。
8.若手会員:大学もしくはこれに準ずる学校,または大学院を卒業後5年以内の者であって本会の目的に賛同し会費年額 5,000 円を納める者。

細則:
第2章 役員,評議員,名誉会員

第4条 理事選挙要項は下記の如くする。
1.    理事選挙は立候補制とする。立候補資格は会費の滞納がない評議員および正会員とする。評議員の資格がない正会員は,会員歴5年以上かつ,評議員または会員歴5年以上の正会員1名以上の推薦がある場合のみ立候補できる。
2.    理事長の指名により構成される選挙管理委員会の委員は立候補できない。
3.    理事選挙に自ら立候補する者は選挙管理委員会が指定する期間内に選挙管理委員会に届け出る。
4.    立候補者は理事会が定める立候補届出書に必要事項を記載し,選挙管理委員会に届け出る。
5.    4項の立候補届出書の必要事項は,氏名,年齢,所属,職名,略歴と抱負を記載するものとする。

以下,6項から19項までは省略とする。

20. 開票は選挙管理委員よりの開票承認を得たのち学会事務局にて開票する。ただし会員は誰でも開票に立会うことが出来る。

第9条 功労会員は,次の1項にあげるもののいずれかの資格を有する場合,2項の手続きを経て総会にて承認される。
1. 資格
・評議員経験者でかつ定年により現職を退いた者。
・永年,会員として本会に貢献した者。
2. 手続き
理事会が候補者を決定し,総会へ推薦する。

17.次期大会の件
仲嶋一範第61回大会長より,以下の通り報告があった。

大会長:仲嶋 一範(慶應義塾大学医学部 解剖学)
会 期:2018年9月6日(木)~8日(土)
会 場:神戸国際会議場
(敬称略)

なお,同大会は第40回日本生物学的精神医学会(神庭重信大会長/九州大学)との合同年会となる。また,WFSBP 2018 KOBE(アジア太平洋地域生物学的精神医学会国際会議,会期9月7日(金)~9日(日))が,会期を一部重ねる形で隣接する神戸商工会議所等で開催されることになり,一部のプログラムで連携を予定している。

18.その他
和田圭司理事長より,2019年度大会は日本神経科学学会との合同大会『Neuro 2019』となること,また併せて那波宏之第62回大会長の紹介があった。引き続き同大会長より,以下の通り報告があった。

大会長:那波宏之(新潟大学脳研究所)
組織委員長:御子柴克彦(理化学研究所)
会 期:2019年7月25日(木)~28日(日)
会 場:朱鷺メッセ
(敬称略)

以上を以て,予定した全ての議事を終了し,2017年度総会を閉じた。