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一般口演 腫瘍1 7月7日（金）　13:50-14:10　ポスター会場① 2P⑨-1 松果体実質腫瘍の初・再発時におけるKBTBD4 insertionの検討 Analysis of KBTBD4 insertion in pineal parenchymal tumor 古田　拓也1, 森坪　麻友子1, 小牧　哲2, 音琴　哲也2, 森岡　基浩2, 大島　孝一1, 杉田　保雄3 1. 久留米大学　医学部　病理学講座, 2. 久留米大学　医学部　脳神経外科学講座, 3. 聖マリア病院　脳神経センター Takuya Furuta1, Mayuko Moritsubo1, Satoru Komaki2, Tetsuya Negoto2, Motohiro Morioka2, Koichi Ohshima1, Yasuo Sugita3 1. Department of Pathology, Kurume University School of Medicine, Kurume, Japan, 2. Department of Neurosurgery, Kurume University School of Medicine, Kurume, Japan, 3. Department of Neuropathology, St. Mary's Hospital, Kurume, Japan 【はじめに】松果体実質腫瘍は稀な脳腫瘍である。再発時にはしばしば初発時と異なった形態を呈し診断や悪性度の評価に苦慮することがある。中間型松果体実質腫瘍 (Pineal parenchymal tumor of intermediate differentiation: PPTID)ではKBTBD4 small in-frame insertionを有することが多いが初発時と再発時を比較検討した報告はない。初発時と再発時で異なった形態を示した松果体実質腫瘍3例についてKBTBD4を解析し臨床病理学的に検討した。 【対象および方法】久留米大学病理学講座で診断された松果体実質腫瘍の蓄積3症例に対しdirect sequence法にてKBTBD4を解析した。 【結果】症例1：pineal anlage tumor（56歳女性）。初発腫瘍は横紋筋への分化を示す紡錘形細胞が密に増殖し多型核の細胞も混じていた。再発腫瘍では細胞密度は低下していたが核の異型性はより高度であった。KBTBD4は野生型であった。症例2：PPTID（7歳女性）。初発腫瘍は壊死に混じて松果体への分化を示す領域と小型円形細胞が密に増殖する領域が認められ、grade 2相当と考えた。再発腫瘍はHomer Wright rosetteを伴うprimitiveな腫瘍で松果体芽細胞腫の組織形態と考えられた。しかし、いずれもKBTBD4 p.R313_M314insPRRが認められgrade 3への悪性転化と診断した。症例3：PPTID（66歳男性）。初発腫瘍は松果体への分化を示す腫瘍で壊死は認められなかった。再発腫瘍はprimitiveな領域が出現していた。いずれもKBTBD4 p.R313_M314insPRRが認められた。 【結論・考察】KBTBD4 insertionはPPTIDに特異性が高い。松果体部腫瘍において初・再発で組織形態に隔たりがある場合には、KBTBD4の解析が診断の確定に有用である。