2光子励起顕微鏡によるシナプス再編の生体内観察
EL3
2光子励起顕微鏡によるシナプス再編の生体内観察
○鍋倉淳一1
○Junichi Nabekura1
自然科学研究機構生理学研究所1
National Institute for Physiological Sciences1

"2光子励起法による微細構造イメージングが神経科学分野を中心に進み、現在では、癌・免疫やその他の生命科学研究分野に飛躍的な広がりを見せている。この2光子励起顕微鏡の生体応用により生体内微細構造・動態や各種細胞活動の観察か可能となり、神経細胞・グリアや血管・血流の形態・機能の“そのまま”での理解に大きな貢献をしている。 今回は、2光子励起顕微鏡技術の生体応用の実践技術を中心に紹介する。具体的には、マウス頭蓋骨の観察窓の作成法とその種類による利点と問題点、大脳皮質における各種細胞の微細形態や細胞活動の監察技術と注意点、さらには同一微細構造の数日~数週間にわたる繰り返し観察技術について、実際の手技や問題点を交えて解説する。また、得られる画像について生体イメージング特有の問題点を抽出する。 加えて、2光子励起顕微鏡を用いた生体イメージングの例について、1)ミクログリアのシナプス監視とシナプス除去(リアルタイム動態観察)、2)末梢神経損傷後大脳皮質におけるシナプス再編(長期間繰り返し観察) 3)幼若マウスの大脳皮質細胞移動の観察と未熟期特有の注意点について紹介する。"


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