委員会

委員長便り

【日本神経化学会】委員長だより(連合大会・多分野交流委員会

連合大会・多分野交流委員会より猛暑お見舞い
 
 連合大会・多分野交流委員会より猛暑お見舞い申し上げます。コロナ騒ぎで世が落着かないなか、私は名古屋で熱波にどっぷり浸かっています。学部学生が登校できないなか解剖系実習をどうしようかなど思案にくれております。小泉理事長からのご依頼で連合大会・多分野交流委員会委員長として会員向けに委員長だよりを依頼されたので、猛暑お見舞いを兼ねてこの委員会の意義について少し書かせていただきます。
 
 本委員会の立ち上げは、前理事長の和田圭司先生のご提案によるもので、当時私も和田先生のお考えに大いに賛同し委員長をお引き受けしました。大会時にできるだけ神経化学から離れた領域で輝いておられる方をお呼びして、会員向けにお話しいただく機会を企画することが大きな仕事です。このような機会は直接皆様の現在の研究の進展には繋がらないかもしれませんが、発想を変える、ギアチェンジする、広く俯瞰するなど、ご自分の研究を別のベクトルに乗せ展開させるきっかけが得られる可能性があるのではと思います。もちろんこのような機会をチャンスに変えるには、自分のレーダーを常にバージョンアップしておく必要があります。
 研究者のレーダーはどうしても指向性が生まれ偏りがちですが、できるだけオムニバスレンジにしておく必要があります。ふと手を止めてロング&オムニバスレンジで電波を発信すると、なにかがレーダーにかかってくるかもしれません。視点を変えると、このようなレーダーを持っている人が、パラダイムシフトの波をいち早く乗り切れるのではないでしょうか。私には遅すぎますが、若い会員の皆さんが、このようなレーダーを身につけるきっかけとなれば、本委員会のメンバーとして幸甚です。
 
 この委員会が企画する講演会では、どんなアンテナでも構いませんのであらゆる電波を吸収して下さい。昨年は「異端は認められた瞬間に先端になる」の言葉のもとペプチドリームという素晴らしいベンチャーを立ち上げられた菅裕明先生にご講演いただき大変好評でした。本年9月の大会では、内視鏡に頭脳をもたせ検査と同時にAIによる自動診断を可能にするなど、医療とAI画像解析の先端を走る森健策先生にご講演をお願いしています。どうぞご期待ください。
 
連合大会・多分野交流委員会
木山博資

(2020年8月19日)