理事長だより 4
2019年7月11日 07時00分日本神経化学会
会員 各位
新潟で開催されますNEURO2019まであと2週間余りとなりました。
先日、最後の実行委員会が新潟で開かれ、私も参加して参りました。今回は日本神経科学学会との合同大会として開催されますが、これは2013年京都大会以来となります。
新潟大・那波先生が大会長、新潟大・武井先生が実行委員長、大阪大・橋本(均)先生がプログラム委員長を務められ、現在、実行委員、プログラム委員、関係者の皆様が大変なご努力をされて最後の準備に奔走されています。素晴らしい大会になると思います。
演題を発表する会員の皆様はもちろん、今回は発表されない皆様も、是非ともNEURO2019に参加していただき、研究も新潟の美食も楽しんで、また会員の皆様との親交を深めていただければと思います。
私事で恐縮ですが、今から16年前の2003年、やはり新潟で開催された第46回日本神経化学会(大会長 辻省次先生)で、最優秀奨励賞を頂きましたので新潟の神経化学会と聞くと今でも大変感慨深いものがあります(大阪大・永井先生と同時受賞)。この受賞が研究にはまる一因にもなりました。現在は、優秀賞及び奨励賞という名称に変更になりましたが、これら若手研究者に対する賞に加え、若手道場の発表賞やポスター賞等、色々な仕掛けがございます。新潟で神経化学に魅せられ、はまる若者が沢山増えることを期待しています。
NEURO2019についてもう少しお話いたします。すっかり日本神経化学会の恒例行事になった「若手研究者育成セミナー」、またやはり日本神経化学会の象徴的な行事になりつつある「若手道場」が開催されます。シニア、中堅の先生方が、若い研究者に本気でぶつかって、深く議論することで、若手研究者の皆さんに神経化学の面白さを肌で感じて頂こうとする試みです。人との距離が近くなりますので、ひるむ場面も出てくるかもしれません。
ただ、それを通り越すと本当の「楽しさ」が実感できると思います。癖になると思います。
若手研究者の皆さんも、中堅、シニアの研究者の皆さんも、どうぞ心から楽しんでいただければと思います。その他にも、他分野交流セミナー、ISN/JSNシンポジウム、優秀賞受賞講演、若手育成セミナー出身者によるシンポジウム等、独自の取り組みが沢山ありますが、日本神経科学学会との合同大会ですので、非常に多くの講演(プレナリーレクチャー4題、特別講演4題、教育講演17題、シンポジウム60題強)、ポスター発表が準備されています。合同大会の利点を十分に享受しながら、楽しんでいただければと思います。
研究室で論文を読めば研究内容は分かるのですが、実際に話を聞くと新しい発見が沢山出てきます。また、普段はあまり読まない分野の発表に触れることで、色んな気づきがあります。なによりも、実際に顔をつきあわせて徹底的に交流すること・議論することは、研究活動の基本ですので、日本神経化学会はこの「深い議論」をとても大事にする伝統があります。どうぞ新潟の地で、大いに語り、交わり、研究も人との繋がりも深めて頂ければと思います。
令和元年7月
理事長
小泉 修一