委員会

委員長便り

【日本神経化学会】委員長だより(国際対応委員会)



小泉新理事長の下、国際対応委員会も新しいメンバー(委員長:和中、副委員長:味岡逸樹、委員:髙野哲也、長井淳、板東良雄、安藤加奈絵、東田千尋、池中建介、藤原悠紀、以上敬称略、順不同)でスタートし、はや1年が経とうとしております。

我々の委員会は基本的には神経化学を主たる研究分野とする二つの国際学会(国際神経化学会;ISNとアジア太平洋神経化学会;APSN)を対象として日本神経化学会の会員諸氏の海外交流をプロモートしております。2020年から2022年はコロナ禍で国際交流も大きな打撃を受けたことは今更言うまでもありませんが、ようやく昨年から活動も元に戻りつつあることは喜ばしい限りです。

日本神経化学会のホームページにはISNとAPSNに関して次に開催される大会情報が随時アップデートされていますので、まずこのタブをクリックして頂ければと存じます。ISNに関しては昨年ポルトガルのポルト市で大会がほぼ全面的に対面で開催され、2年に1回のペースで今後も大会が開催される予定となっております。2025年はニューヨーク、2027年は京都となっており、特に京都大会はほぼ30年ぶりの日本開催ですので会員諸氏の多くの参加を期待しております。APSNは本年10月15日から18日にかけて、韓国慶州市で韓国脳神経科学学会(KSBNS)との合同大会という形で開催されることになっています。シンポジウムの募集は締め切られましたが一般演題の募集は6月21日(事前登録も同じ)となっていますので奮って応募していただければ幸いですし、JSNトラベルアワードや大会前に開催されるAPSNスクールもございます。APSNもこの後2026、2028年と2年おきの開催が予定されています。

学会運営の点からも日本神経化学会は両学会と現在密接に連携しており、ISNでは和中が理事に、各種委員会にも味岡、池中、藤原各氏が参加しています。またAPSNでは味岡、池中両氏が理事を務められており積極的に様々な活動を展開されています。海外の研究者との交流に興味を持たれる会員、特に若手研究者には是非ともどちらかの学会に参加しその実際を味わっていただきたいと切望しております。もし不明なこと、不安なことがございましたら国際対応委員を捕まえて質問していただければ随時お答え致しますので宜しくお願いします。

日本神経化学会としての国際交流として重要なものの一つに鍋島トラベルアワードがございます。これは海外留学中の会員が一時帰国して日本神経化学会大会で成果発表をする際に旅費の一部を補助するというもので、鍋島俊隆先生の篤志により設立されました。当委員会はこのアワードの審査も担当しております。

もう1点、毎回の大会でISNからの補助を得てISN−JSNジョイントシンポジウムというものを開催しております。今回のNeuro2024から昨年度までとは異なり、ISNのシンポジウムグラントに応募して補助を得るという形に変わったのですが、愛知県医療療育総合センター発達障害研究所の永田浩一部長にお願いしてシンポジウムを企画、応募頂きました。審査では非常に高く評価され満額補助を受けられました。皆様には是非ともこのシンポジウムを楽しんで頂ければと存じます。今後も大会長、プログラム委員会と密に連携してこの国際シンポジウムを継続していきたいと考えておりますのでご協力の程よろしくお願い申し上げます。

最後になりましたが、サイエンスという共通言語で繋がる国際ネットワークは研究者としての成長に資すること大でありますし、オンラインが普及した今だからこそ対面での交流がより一層重要であるとの認識も広まっています。当委員会は多くの先生方がISN、APSNに限らず海外に出られ、かけがえのない知己を得ることを今後も全力でサポートしていきたいと考えております。

国際対応委員会
委員長 和中明生