委員会

委員長便り

【日本神経化学会】委員長だより(ダイバーシティー推進委員会)
 
ダイバーシティー推進委員会の委員長を拝命しております国立精神・神経医療研究センターの村松里衣子です。本委員会は、私と6名の委員の方々(近藤誠先生、小西博之先生、宝田美佳先生、平山友里先生、有村奈利子先生、北岡志保先生)、事務局とともに活動しております。本委員会は、日本神経化学会でダイバーシティーがさらに推進されるよう、前委員長の東田千尋先生により整理された取り組みを継続しております。具体的には、様々な調査やダイバーシティーに関する大会や関連企画への提案を行っています。
 
調査に関しては特に女性比率に関するデータが蓄積しています。直近の奈良大会について、シンポジウムや若手道場における女性演者比率は下記の通りです。
 
特別講演・シンポジウム(公募・企画):23.4%
若手道場:40.5%
 
少し前の2018年大会ではシンポジウムの女性演者比率は8%、若手道場は33%でした。その後のデータに関しては、年度により開催形式が異なるため比較が難しいものの、基本的には上昇傾向です。このことから、本学会は男女の差なく活躍する傾向が増しているように感じます。
また、本学会の学生会員の女性比率は39.9%、学生以外の会員の女性比率は20.2%です。奈良大会はコロナ禍での開催でした。コロナの影響をうけ、男性研究者と比較し女性研究者が発表する論文の割合がコロナ禍前より減ったことが示され、研究の世界のジェンダー格差も拡大したといわれています。にもかかわらず、学会の女性比率と同程度の女性演者の発表が行われたということから、本学会の女性のアクティビティが非常に高いと推察されます。
 
一方、ダイバーシティー委員会からの提案のひとつに、大会や若手育成セミナーへの講師の推薦があります。Neuro2022では東田先生が大会のダイバーシティー担当として、神経科学学会と合同で検討してくださり、とても魅力的な企画がなされています。またその次の第66回大会(今泉大会長、神経病理学会との合同で神戸にて開催)では、若手育成セミナーへダイバーシティー委員会から講師を推薦することになっています。委員会でも活発な議論を行いますが、学会員の方から講師候補者のご推薦がございましたら、委員や私にぜひお知らせください!
 
今後も「性別や年齢を問わず活躍できる」という本学会の特徴をさらに強化できればと考えております。ご意見やご提案がございましたらお聞かせいただけますと幸いです。Neuro2022でも皆さまと交流できますことを楽しみしております。
 
ダイバーシティー推進委員会
村松里衣子


(2022年3月30日)