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議事録

1996年度(平成8年)第2回理事会議事録

日本神経化学会
1996年度(平成8年)第2回理事会議事録

日時:
平成8年10月1日(金)13:00-18:00
会場:
横浜シンポジア
出席者:

宮本英七、小宮義璋、芳賀達也、畠中寛、加藤兼房、加藤尚彦、高坂新一、
熊倉鴻之助、御子柴克彦、野村正彦、竹田稔、渡邉建彦、
黒川正則(監事)、植村慶一(国際対応委員会委員長)
井上順雄(第39回世話人)
片岡喜由(第40回世話人代表)、中村洋一(第40回世話人)

欠席:

栗山欣弥、中嶋照夫、野口鉄也(理事)
柿本泰男(監事)

議 題

1. 庶務報告

芳賀庶務担当理事より、庶務報告が行われた。

・総会員数(平成8年8月31日現在) 2,056名
名誉会員5名
正会員1,934 名
学生会員78 名
賛助会員14 名
団体会員20 名
・会員異動状況(平成7年6月1日以降)
新入会者86 名
退 会 者178 名
・物故会員
富樫  修先生(脳血管研究所)
藤田 啓介先生(藤田保衛大)
横井  晋先生(横浜 県立精神医療センター)

尚、昨年あたりより会員数の伸び悩みが目立つため、今後は学会の将来的な問題として捉えていく事が確認された。

2. 出版・広報報告

畠中出版広報担当理事兼編集委員長より、本年の「神経化学」35巻の発行状況の説明がなされた。「神経化学」は、今年から1巻ごとの通し頁を付けたり、背表紙にアイテムを記載して内容がすぐに判るようにする等の試みを開始している。

また、第39回大会(京都)の英文抄録は「Neurochemical Research」に掲載された箇所を今年の4月に各演者に送付している。本年分については現在校閲中であり、10月末日迄に各演者に再提出をお願いする予定でいる。

3. プログラム編成報告

加藤世話人代表より、第39回大会プログラムについて下記の報告がなされた。(当日配布資料参照)

尚、加藤世話人代表より、学会開催の当事者としての立場から、審査方式、大会論文集、討論時間等について意見が述べられ、討議された。これらの点については、継続審議とし、将来計画委員会に諮問することとした。理事会としてさらに討議し、第40回大会に反映させるよう努めることにした。

4. 会計報告

高坂会計担当理事より、平成8年度会計中間報告(平成8年1月1日~8月31日)及び平成8年度決算見込報告があり了承された。

引き続き平成9年度予算案が提案され了承された。本案は評議員会、総会に諮ることとした。

尚、学会活動の活発の活動化に伴い支出が増え、繰越金の減少が目立ったため、年会費の値上げについて、今後継続的に検討してゆくことで合意を得た。

5. 委員会報告
(1)研究助成金等候補者選考委員会

御子柴委員長より下記の報告がなされた。

1)平成7年度採択状況
日産学術研究助成
奨励研究山形要人氏(都精神科学総研)
島田昌一氏(大阪大・医・解剖学)

ブレインサイエンス振興財団
研究助成奥野幸子氏(旭川医大・生化学)
海外研究者招聘助成Bredt,David S氏(カリフォルニア大・サンフランシスコ校)
招聘者(申請者)  加藤尚彦氏(横浜市大・医・生化学)
2)平成8年度推薦状況

ファイザーヘルスリサーチ振興財団(採択結果10月予定)

日本人研究者海外派遣  津田和志氏(和歌山県医大・循環器内科)


日産学術研究助成(採択結果平成9年3月予定)
一般研究田中英明氏(熊本大・大学院・医学研究科)
額田敏秀氏(都精神医学総研)
奨励研究大原浩市氏(浜松医大・精神神経科)
新田淳美氏(岐阜薬大・分子生物学)
山田雅司氏(大阪大・蛋白研)

内藤科学振興財団(応募なし)


ブレインサイエンス振興財団

研究助成、塚原仲晃記念賞、海外派遣研究助成に応募があり、大会会期中の委員会で選考予定。

(2) 国際対応委員会

植村委員長より下記の報告がなされた。

第16回ISNはASNとの共催で1997年7月20-25日にボストンで開催され、既にシンポジウム、コロキュウム、ワークショップ/ラウンドテーブル、サテライトミーティングの概要は内定している。

第3回APSNは第5回CSNとの共催で1997年10月8-10日に北京で開催される予定。

今後のAPSNの運営について意見が交わされ、学術集会が開催される年に限りJSNより何らかの財政的な援助をしてはどうかということを継続的に審議することとした。また、加盟国のうち日本のみが財政的負担を負うことは避け、オーストラリア等にも呼びかけるべきとの意見が出された。

(3) 科研費調査委員会

竹田委員長より下記の報告がなされた。

尚、竹田委員長より、本学会から重点研究者を出してはどうかという提案がなされた。現時点では要項が未定だが例年の締切りが2月のため、早急に作業を進めることとした。

また、補足として宮本理事長より、平成5年12月に締結した日本薬理学会との「文部省科学研究費補助金の配分に係る細目『神経化学・神経薬理学』の審査委員の推薦に関する申し合せ書」を一部改訂し、再度、締結し直した件について述べられた。要点としてそれぞれの学会で選ばれた第1段審査委員は、原則として、2年続けて審査にあたるようにしたものであるとの説明がなされた。


1)科学研究費採択状況

区分8年度
基盤研究(A)
総  合 新 規
継 続
一  般 新 規
継 続
試  験 新 規
継 続
 
1
0
2
2
0
5
総合研究(B)
一  般 新 規
継 続
試  験 新 規
継 続
 
7
11
0
1
基盤研究(C) 
企画調査
一  般 新 規
継 続
総  合 新 規
継 続
 
1
26
0
0
16
萌芽研究5
奨励研究(A)25
合      計
新 規
継 続
102
67
35
区分7年度6年度5年度
総合研究(A)新 規
継 続
0
1
1
0
0
1
総合研究(B)新 規
継 続
1
0
0
0
0
0
一般研究(A)新 規
継 続
1
1
1
1
1
0
一般研究(B)新 規
継 続
8
7
7
7
8
0
一般研究(C)新 規
継 続
32
19
31
17
29
4
奨励研究(A)232023
試験研究(B)新 規
継 続
1
3
1
2
2
1
合計98
88
69
新 規
継 続
67
31
61
27
63
6

2)現在進行中の重点領域

脳細胞の選択的死と機能分子金澤一郎(東大)
神経可塑性の分子機構清水孝雄(東大)
神経回路の機能発達津本忠治(阪大)
高次脳機能のシステム的理解丹治 順(東北大)
(4) 将来計画委員会

小宮委員長より、下記の報告がなされた。

本委員会は平成7年3月の理事会において学会の活性化を図るために発足し、若手の方に自発的に活動していただくため構成委員を総会での呼びかけや事務局報を通じて公募した。しかし、応募はなかったため、色々な方に若手の会員を推薦していただき、既に2回委員会を開催している。

平成7年11月の第1回委員会において正式な名称を決定するとともに、若手に活動していただきたいとの希望もあり、互選により実行委員を選出し、実務に当たっていただいている。

第39回日本神経化学会では、加藤世話人代表のご厚意により、委員会主催の公開シンポジウムを開催することが出来た。委員会としては、今後、学会主催による公開シンポジウムとしてシリーズ化し、継続性を持たせることで学会会員以外の研究者の方も取り込みたいとしている。

小宮委員長より、公開シンポジウムに対し理事会に色々な面においてのバックアップの依頼があり、理事会としても委員会の意向を尊重していくことが合意された。

また、今回の会期中に加藤世話人代表のご厚意により「神経化学(会)の将来を語る」会の場を設けていただいた。実行委員から「神経化学」プログラム号でテーマを提示しているが、若い会員の方の活発な発言を期待している。

6. 評議員推薦の件

下記の評議員候補者を審査し、了承されたため、第1回理事会で了承された5名とあわせて、次回の評議員会・総会に諮ることとした。

  • 鍋島 俊隆(名古屋大・医)
  • 津田 正明(岡山大・薬)
  • 木山 博資(大阪大・医)
  • 和中 明生(福島県医大・生体情報伝達研)
  • 上村 敬一(信州大・加齢適応研)
  • 浅井 清文(名古屋市大・分子医学研)
7. 名誉会員推薦の件

平成8年度第1回理事会での協議に基づき、細則第8条に該当する有資格者のうち、来年度に70歳以上なられる世話人代表・役員経験者の方々のリストが参考に提出された。

本年は前回の理事会で、名誉会員として吉田 博氏を総会にご推薦申し上げることが了承されている。

尚、前回の理事会で、本年より名誉会員になられた方に推薦状(賞状)を謹呈することが了承されている。推薦状は既に名誉会員となられている先生方にも遡って謹呈することが確認された。

8. 第17期日本学術会議会員推薦の件

第17期日本学術会議の団体登録については、理事会出席メンバーによる持ち回りの審議により、下記の4つの研究連絡委員会に登録申請をして学術会議より承認された。

脳・神経学研究連絡委員会
生化学研究連絡委員会
分子生物学研究連絡委員会
細胞生物学研究連絡委員会


しかし、日本学術会議からの通達では会員候補者の推薦についての配分予定総数は2名とのことで、本学会はこの4つの内の2つの研連に会員候補者を推薦出来ることになる(同じ研連に重複して候補者は出せない)。協議の結果「脳・神経学」、「細胞生物学」に下記の方々をそれぞれ会員候補者、推薦人、推薦予備人とすることで了承された。

脳・神経学研究連絡委員会
会員候補者黒川 正則氏(都精神研)
推 薦 人宮本 英七氏(熊本大・医・薬理学)
推薦予備人芳賀 達也氏(東京大・医・脳研)
細胞生物学研究連絡委員会
会員候補者御子柴 克彦氏(東京大・医科研)
推 薦 人畠中  寛氏(大阪大・蛋白研)
推薦予備人高坂 新一氏(国立精神神経センター)
9. 賛助会員勧誘の件

宮本理事長より、学会の財政基盤の確立のため、賛助会員の入会を積極的に勧誘されたいという意向が示され了承された。新しく賛助会員加入のお願いの書類を用意し、理事、評議員に広く呼び掛ける事とした。

また、財政基盤に関連し、第1回理事会で承認された「神経化学」への広告掲載の件で、多少のマージンを取られても、クライアントとの間に広告代理店を仲介させないと企業からの出稿は難しいのではないかという意見が出された。理事各位が他の学会で付合いのある広告代理店について参考までに調べることとなった。

10. 理事改選の件

平成9年2月末日をもって現理事の半数が改選される。その選挙にあたり選挙管理委員会を設置し、以下の5名に選挙管理委員を委嘱することとした。

礒辺 俊明(都立大・理)
井上 順雄(横浜市大・医)
今泉 美佳(上智大・生命研)
亀谷 富由樹(都精神研)
矢崎 貴仁(慶應大・医)

11. 第40回日本神経化学会の件

片岡喜由世話人代表より現在の準備状況について説明がなされた。

期 日:平成9年10月22日(水)~24日(金)
会 場:松山市総合コミュニティセンター

尚、日本神経精神薬理学会と大会日程が一部重複するため、先方の大会長と連絡をとり可及的に双方の参加者の便宜を図るプログラムで対処することで合意している旨の報告がなされた。

12. 第41回日本神経化学会の件

平成10年度については世話人代表に御子柴克彦氏(東京大・医科研)を内定することで了承された。

13. その他

高坂会計担当理事より、最近会員より問い合わせのあった学会の年会費の預金口座自動引落しについて説明がなされた。

自動引落しには初期登録費、引落し手数料等の諸経費がかかることもあり、業務委託先の学会事務センターで扱っている学会で実際に導入した学会は約230学会のうち10学会程度であり、更に実施していても希望する会員はどの学会においても1~3割程度で、予想外に少ないとのことだった。

従って本学会では当面導入は見送り、暫く様子を見ることが了承された。