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議事録

1999年度(平成11年度)第1回理事会議事録
理事会議事録 平成11年度第1回理事会

日 時:平成11年3月5日(金) 13:00~16:00
会 場:パレスビル A会議室
出席者:三木直正、加藤泰治、池中一裕、植村慶一、高橋正身
    武田雅俊、竹田 稔、遠山正彌、野村正彦、宮本英七
    佐武 明(監事)
    小宮義璋(前理事長)
    熊倉鴻之助(前出版広報担当理事)
    御子柴克彦(前研究助成金等候補者選考委員長)
    中村重信(第42回大会長)
    三森康世(第42回大会組織委員)
欠席者:高松 研、野村靖幸(理事)
    中嶋照夫(監事)
    高坂新一(前会計担当理事)


議 題

1.理事改選結果報告について

平成11年2月12日に開票された理事選挙結果について、選挙管理委員会委員長井上順雄氏からの報告書が示された。

理事選挙結果報告について

日本神経化学会細則第2条および同第4条の規定により理事選挙を実施しましたところ、下記の通りの結果となりましたのでご報告申し上げます。


1. 選挙経過

(1) 選挙日程

神経化学 第37巻4号(1998年12月1日発行)公示の要領に従い実施した。

(2) 投票用紙の開票

発送総数 1,706通 (但し受取人不明で33通は返送された)
投票通数   574通 (投票率33.6%)
有効通数   574通

(3) 開票場所

八重洲龍名館

(4) 開票立会人

亀谷富由樹
矢崎 貴仁

(5) その他

氏名の誤記等については、特定の被選挙人と判別できる場合には有効とした。

2. 得票順位

 当 選 1  池中一裕
  同  2  竹田 稔
  同  3  野村正彦
  同  4  宮本英七
  同  5  武田雅俊
  同  6  高橋正身

3.理事長・副理事長選出の件

出席理事による協議の後投票が行われ、理事長に三木直正氏(大阪大学大学院医学系研究科情報薬理学)が、副理事長に加藤泰治氏(名古屋市立大学医学部分子医学研究所生体制御部門)が、それぞれ選出された。

4.補充理事選出の件

得票数、専門分野および地域性等を考慮し、出席理事による協議の後投票が行われ、以下の3名を補充理事に選出し、前例に倣い文書で評議員の承認を得ることとした。

鍋島俊隆氏(名古屋大学医学部医療薬学・附属病院薬剤部)
山脇成人氏(広島大学医学部神経精神医学教室)
中村重信氏(広島大学医学部第三内科)

5.担当理事選任の件

協議の結果、各担当理事(任期2年)を以下の通りに選任した。

庶務担当 :池中一裕氏
会計担当 :野村正彦氏
出版広報担当:高橋正身氏

6.各委員会委員長選任の件

協議の結果、各委員会の委員長(任期2年)を以下の通りに選任した。

国際対応委員会 :御子柴克彦氏
研究助成金等候補者選考委員会:遠山正彌氏
将来計画委員会 :加藤泰治氏
科研費調査委員会 :小宮義璋氏
シンポジウム企画委員会 :山脇成人氏
編集委員会 :高橋正身氏(出版広報担当理事)

7.庶務報告

加藤前庶務担当理事より、庶務報告が行われた。

・総会員数(平成10年12月31日現在) 1,953名
 名誉会員               10名
 一般会員              1,734名
 学生会員               172名
 賛助会員               23名
 団体会員               14名

・会員異動状況(平成10年1月1日~12月31日)
 新入会者               96名
 退会者                195名

7.会計報告

事務局より平成10年度(平成10年1月1日~12月31日)の決算報告がなされた。引き続き佐武監事より監査報告があり、了承された。

8.出版広報報告

熊倉出前版広報担当理事より、報告が行われた。

(1) 「神経化学」出版の件

4月に発行予定の38巻1号は例年通り4月の発行となり、第42回日本神経化学会(広島)の大会案内のほか、三木新理事長、小宮前理事長より所感を頂戴する他、昨年の合同大会について御子柴第41回大会長に、合同大会のアンケートの集計・分析・コメント等について三木前将来計画委員長に寄稿していただく予定。

(2) 英文抄録の件

合同大会の英文抄録は「Neurochemical Research」のDr. Lajthaに既に送付した。一昨年の第40回(松山)大会は原稿の送付が遅れたため掲載が今年の1月号となったが、抄録の掲載個所のコピーは既に発表者に送付している。

(3) 学会HP(ホームページ)の件

学会のHPは一通り構築作業は終了しており文部省学術情報センターの所謂HP村への移管も円滑に行われた。

9.委員会報告の件

(1) 科研費調査委員会

竹田前委員長より、学会の方向性を考慮し科学研究費をいかに本学会の活性化に役立てていくのかを今後も継続的に検討していただきたいという総括報告がなされた。

(2) 国際対応委員会

宮本前委員長より以下の報告がなされた。

・ISNの件

現在、ISNでは新入会員の勧誘キャンペーンを行っている。

・ISNカウンシルメンバー改選の件

現在、日本からは宮武教授と宮本教授がカウンシルとなっており、今回宮武教授が改選される。JSNとしては御子柴教授を推薦しており、日本のISNのメンバーに御子柴教授に投票していただくようお願いをしたい。

・ 第17回国際神経化学会の件

1999年8月にベルリンでESNとの共催で開催される。

・ 第18回国際神経化学会の件

2001年8月にブエノスアイレスで開催される予定。日本からは池中教授がプログラム委員長に就任しており、前回の理事会でJSNとして池中教授をサポートする「ISNプログラム検討委員会(ワーキンググループ)」を国際対応委員会の下部機関として発足させることが了承されている。同委員会のメンバーは宮本国際対応委員長(当時)と池中氏に一任されており岡野栄之氏(大阪大)、加藤泰治氏(名古屋市大)、高橋正身氏(三菱化学生命研)、植村慶一氏(慶應大)、宮本英七氏(熊本大)を内定し、若干名追加で補充をする予定でいる。また、ISNのプログラム委員に岡野氏・高橋氏を推薦することが了承された。

(3) 研究助成金等候補者選考委員会

御子柴前委員長より以下の報告がなされた。

1.平成10年度採択状況

(1) ファイザーヘルスリサーチ振興財団 応募なし
(2) 日産学術研究助成 不採択
(3) 内藤科学振興財団 応募なし
(4) 井上学術賞 不採択

2.平成10年度ブレインサイエンス振興財団推薦選考の件

研究助成(学会内応募2件)

和中 明生氏(福島県立医科大学生体情報伝達研究所)
「BH3ドメイン蛋白群による神経細胞死機構」

海外派遣研究助成(学会内応募1件)

馬場 広子氏(名古屋市立大学医学部第2生理)
「国際神経化学会/ヨーロッパ神経化学会合同会議(ベルリン)」

(4) 将来計画委員会

三木前委員長より「神経化学」37巻4号で全会員を対象として実施された「合同大会と学会の今後について」のアンケート調査結果報告がなされた。引き続き、関連して昨年合同大会大会長をお務めいただいた御子柴教授より合同大会についての事業報告がなされた。尚、アンケート調査結果報告は学会誌に掲載される予定。

(5) シンポジウム企画委員会

池中委員長より第42回大会に於いての公開シンポジウムの進行状況について報告がなされた。前回の理事会で学会名で文部省科学研究費補助金研究成果公開促進費「研究成果公開発表(C)」の申請をすることとしたが、本助成の対象は市民向けの一般講座であり、今まで非会員の研究者・医師等を対象として開催してきた本学会の公開シンポジウムとは趣旨が異なる。従って一般向けの公開講座の準備は進めるが、従来通り非会員の研究者・医師等を対象とした公開シンポジウムは「神経情報信号化分子―チャンネル・トランスポーターの生理と病態(案)」として別途開催する事とした。

10.細胞生物学研究連絡委員会報告の件

細胞生物学研究連絡委員会委員の小宮氏より1月7日に開催された同委員会について以下の報告がなされた。

・従来行われていた文部省科学研究費研究成果公開促進費が削減方向にある。以前「神経化学」も助成の申請をしてはどうかという意見があったが時期的に難しいと思われる。
・以前、学会宛に科学技術会議より「クローン技術に関する基本的考え方について」意見を求められたが、同様に「ヒト胚細胞の確立」の問題が取り上げられている。尚、科学技術会議からの問合せについては将来計画検討委員会で意見を検討していただき回答した。後日、科学技術庁研究開発局ライフサイエンス課を通じて回答した意見をプレス等から求めがあった場合に学会名をクレジットして公表してもいいかという問合せがきた。本学会としては学会の公式見解として回答したのではなく学会員の意見をそのまま羅列したこと、科学技術庁からは一度公表を許可した場合は学会には事前に何も連絡がないまま複数回に亙り公表される場合もあるとの話だったので公表は差し控えてもらう事にした。
・医学系大学では7割以上の受験生が物理・化学を選択して受験しているという事情を鑑み、中学・高等学校の理科教育、特に「生物」に関しての重要性を訴える提言をまとめていきたい。
・現在の学術会議の研究連絡委員会は「物理学」「化学」はひとつの研連にまとまっているが「生物学」は幾つかの研連に分散されてしまっている。細目を統合して「生物学」という大きな研連としてまとめていきたいという意向がある。その場合、「神経生物学」といった分野はどの細目に属するのかを打診する窓口は神経化学会なのか神経科学学会なのかという話題が出ている。また本学会は「脳・神経学」研連にも登録しているが、神経外科の分野の学会の間で身動きが取れないのが実情だ。「細胞生物学」研連で「神経生物学」という分野が認知されてきている傾向があるので、学会として継続的に審議していく必要があると思われる。

11.第18期日本学術会議団体登録の件

今年は3年に一度の「日本学術会議第18期会員の選出に係る学術研究団体登録」の年であり、前回第17期同様第4部「細胞生物学」「分子生物学」、第7部「脳・神経学」「生化学」の4研連に登録する事が了承された。

12.評議員推薦の件

下記の評議員候補者を審査し、了承されたため、次回の評議員会・総会に諮ることとした。

・横山  茂(金沢大・大学院医学研究科・分子情報医学系独立専攻・細胞遺伝子学)
・橋井美奈子(金沢大・大学院医学研究科・分子情報医学系独立専攻・細胞遺伝子学)

関連して評議員のあり方が話題となった。
評議員をお務めいただいていても実質的に学会活動から遠ざかっている方もいる。しかし活発に本学会で活動していただいている評議員ではない中堅層の方や、会員歴が浅いために(註:細則第6条により5年以上の会員歴が必要)評議員の申請が出来なくても学会活動が活発な方にこそ評議員になっていただいて積極的に学会活動に参画していただいてはどうかという意見が出た。
ここ数年来評議員会と総会は併催されているが、将来計画委員会より評議員会を独立して開催すべきとの答申が出されていた。評議員としての自覚を促す意味でも評議員会開催の必要性が認識され、今年の広島大会より総会と評議員会を個別に開催する事が了承された。また、評議員会は形式なものになるのを避けるために議題は総会とは重複させず「学会のあり方」「合同大会について」といった具体的なテーマについて討論することとした。

13.科研費審査委員候補者選出の件

本学会では平成9年に平成10・11年度の文部省科学研究費審査委員候補者選出選挙を実施し、第1段審査委員候補者については選挙結果に基づき上位得票者より平成10年度は審査委員3名の倍数の6名を推薦した。
学会としては審査委員の任期は1期1年で通常2期連続して任に当たるという理解をしていたが、実際には任命された3名の委員のうち平成11年度に継続の委員となったのは1名のみで、日本学術会議からは新に審査委員2名の倍数の4名を審査委員候補者として推薦するようにとの連絡がきた。
平成9年に実施した選挙は「平成10 % 11年度第1段審査委員候補者選出選挙」として実施したので、選挙結果は平成11年度第1段審査委員候補者推薦にあたっても継続して有効であるとし、上位得票者のうち、平成10年度に委員を任命された3名を除いた上位4名を推薦したという経緯がある。
本年は平成12 % 13年度第1段審査委員候補者選出選挙を実施する予定だが、本学会の「文部省科学研究費審査委員候補者推薦方法(以下「推薦方法」と略す)」2.(1)では「委員候補適任者の数は、割り当てられた数の3倍が望ましい」となっている。しかし上記の経緯から何名の委員候補適任者を選出すればいいのかが現段階では見当がつかないため、学術会議から推薦依頼が届いてから「推薦方法」及び「同内規」を可能な限り遵守して2年分の選挙を実施する事とした。

14.第42回日本神経化学会の件

中村会長より広島大会の概要が以下の通り説明され、了承された。
大会会期(9月15日~17日)のうち、第1日目は第29回日本神経精神薬理学会(笹 征史会長)と共催して「アルツハイマー病」についての公開合同シンポジウムを開催する。
また、会長のもとにプログラム委員会(池中一裕委員長・高坂新一副委員長)を設けシンポジウム8題(含:学会の公開シンポジウム)、ワークショップを9題予定している。今回は特別講演を取り止め、その代わり各シンポジウムで基調講演を行う予定でいる。尚、ワークショップのうち7題は公募とする。
今後、大会に学会の方
向性を謳ったサブテーマをつけてはどうかという提案があり、今回の広島大会については本学会の特徴を鑑み「臨床と基礎の接点(仮題)」が候補として出された。
大会ホームページを開設し、シンポジウム・ワークショップの内容を載せる予定でいる。

15.第43回日本神経化学会の件 

2000年度の日本神経化学会大会については、昨年度の第2回理事会で数名の会長候補者の推薦があり、理事長に候補者に内意を伺っていただいた。その結果、東田陽博教授(金沢大学大学院医学研究科分子情報医学系細胞遺伝子学講座)にご快諾をいただき、理事各位には既に書面による持ち回りで内々に承諾を受けている。

16.その他

・今後の学会のあり方の件

合同大会は会場の確保等を考慮すると少なくとも開催の2年以上前には両学会で開催を合意し準備を進める必要がある。
合同大会については将来計画委員会よりアンケート結果に基づく答申を提出してもらい、理事会で検討した上で、評議員会・総会で会員の合意を得るという手はずを整えて話を進めていくこととした。但し、状況に応じて理事会が他学会と非公式に接触を持つ事もありうるということで了解を得た。また、理事会が本学会としての方針・方向性・展望を検討し会員に提案するとともに、プログラム委員会を設け、大会開催地のローカル色を出しつつも学会としての方向性や理事会の意向を反映できるようにしてはとの提案があり、今後、検討していくこととした。
更に理事長から、各種委員会(科研費調査委員会、国際対応委員会、研究助成金等候補者選考委員会、将来計画委員会、シンポジウム企画委員会)の委員長、および庶務、会計、出版・広報担当理事からなる「委員長会議」を7月までに開催し、神経化学会の長期および短期の将来像について討論したいとの提案があり了承された。