会則・役員・議事録・投稿
日本神経化学会
平成 17 年度第 3 回理事会議事録
- 日時: 平成 17 年 9 月 27 日(火) 13 : 00 ~ 16 : 40
- 場所:JALリゾートシーホークホテル福岡 3 階「菊の間」
- 出席:
遠山正彌(理事長)、池中一裕(副理事長、国際対応担当)、井上和秀(会計担当)、木山博資、佐藤真、島田昌一、田代朋子(庶務担当)、仲嶋一範、鍋島俊隆、西川徹、東田陽博、柳澤勝彦(出版広報担当)、米田幸雄、和中明生(以上、理事)
植村慶一、宮武正(以上、監事)
西澤正豊(奨励賞選考委員長)、御子柴克彦(将来計画委員長)、神庭重信(第 48 回大会長)、高坂新一(第 50 回大会長) - 委任状:
武田雅俊(理事) 欠席:辻省次(脳研究推進委員長)
- 理事長報告
遠山理事長より、神庭会長(第 48 回大会)への謝辞があり、以下のように所信が述べられた。
今大会では若手研究者の活発な討論を期待し、彼らがScienceを愛するような集会になるよう希望している。更に、本学会の今後のあり方などを議論し、目指す学会の位置づけを見極めたい。 - 事務局体制
事務局(国際医学情報センター)から、新体制について報告があった。
- 庶務報告
田代庶務担当理事より、会員構成の現況(資料 1 頁)について報告があった。
個人会員 1460 名、賛助会員 21 名、団体会員 11 名、理事 15 名、評議員 137 名、監事 2 名。(平成 17 年 7 月 31 日現在)
なお、明日の評議員会では、本学会の独自性、関連学会との連携等をテーマに議論をお願いしたい。これに先立ち、理事会としての方向性を協議しておく必要がある。 - 会計報告
井上会計担当理事より、平成 16 年度決算書(資料 2 頁)について報告があった。
・収入の部: 一般会員の会費収入が若干滞っている。
既に 2 回請求した。12 月に再度請求する。(事務局より)・支出の部: 学会事務センターの破綻により雑損( 2,678,305 円)を計上した。
このため、次年度への繰越金は予算額に比べ若干減少した。引き続き、平成 18 年度の予算案(審議事項第 1 号議案)(資料 3 頁)について説明があった。平成 17 年度とほぼ同額の予算を編成し、学会活動(活性化)に支障ないよう現実に沿った対応をしている。なお、英文抄録関係費を予算科目からはずした。
<監事コメント>
雑損は大きな痛手だが、学会事務センターでの一時預かり金が回収不能になったものでやむを得ないと思われる。(植村監事) - 出版・広報委員会報告
柳澤出版広報担当理事より、委員会活動について報告があった。本委員会は多岐にわたり活発に活動している。
・学会機関誌の編集・発行『神経化学』本年度 2 号、3 号を発行。 4 号、2006 年度第 1 号は準備中。
・学会HPの管理・運営(島田理事より説明)HPをrenewalし、新しいニュースなども載せ内容を改良した。
会員への情報発信については、同意を得た会員のみ検索できるようにする。なお、HPからも会員のE-mail address(同意と共に)が登録できよう準備中である。・会員ネットワークの構築(仲嶋理事より説明)現在、会員専用の頁(IDとパスワードにより利用)を準備中である。E-mail配信を行うにあたり現在、3 割弱の会員から同意を得ている。( 3 名は拒否)
更に、年会費の振込用紙にE-mail addressを記載してもらうよう案内する。
これらには高いSecurityが要求される。費用の負担についても検討を要す。・広報活動(外国を含め)(柳澤理事より説明)今後、英語版HPを準備したい。HPではISN初めLink先を整備する。
また、APSNに対しての広報活動も強化したい。(質問)HPの管理・維持経費についての質問が出された。かなりの高額にならないか。
(回答)現在、UMINと国立情報学研究所の 2 つのサーバを利用している。Securityも高く現時点では個人情報の漏洩など問題ないと考えられる。ある程度の経費増はやむを得ないのではないか。(島田理事)
本件は重要であり、出来るだけ可能な範囲での支出を検討したい。(遠山理事長)(質問)各種委員会委員(名簿)のHP上への公開、並びに学会機関誌への掲載について
(結論)協議の結果、「脳研究推進委員会」(委員未定)を除き、早急に実施することになった。
- 各種委員会報告
- 将来計画委員会本委員会は学会の活動方針などを協議、立案する重要な委員会である。今後、以下の案件について議論して行く旨、御子柴委員長より説明があった。
- 神経化学会と神経科学学会との連携(合同か、連合かの問題)
- 若手研究者の育成
- 学術集会での発表のあり方、Oral Presentationの重要性(英語での発表)
- ISNへの対応(国際対応委員会の問題でもある)
本件については、審議事項の最後で議論(理事会で方向性を示す)し、明日の評議員会でも協議することにした。 - 出版・広報委員会
第 5 号議案で報告済み。
- 脳研究推進委員会
辻委員長欠席のため報告なし。
- 国際対応委員会
ISNインスブルック大会時に、ISNとAPSNの理事会が開催された。池中副理事長(国際対応担当)より、両理事会での主な協議内容について報告があった。
<ISN理事会>
・新執行部
President、Treasurer初め執行部が刷新されたが、日本から一人も新執行部に入らなかった。(現在までは池中理事 1 名)
学会の国際活動にも支障を来す(ISN執行部に入らないと)ので、次回は日本からも是非理事を出したい。・今後の大会
2007年(カンクーン)、 2009 年(プサン)である。カンクーン大会のプログラム委員に柳澤理事が入っている。<APSN理事会>
・APSN大会( 2006 年 7 月:シンガポール)
演題締切日: 11 月 31 日(主題関連)、2006 年 1 月 31 日(一般演題)。
プログラム委員に和中理事が入っている。日本からも沢山応募してほしい。
Registration feeに割引がある。現在、APSNの会員を募集している。・APSN理事選挙について
従来、関連学会( 11 学会)から理事候補各 1 名を出すとの申し合わせがあり、本学会からも 1 名推薦したい(来年 1 月 31 日までに回答)
本件に関連し、理事( 6 名)の選考委員を本学会からも是非 1 名出してほしいとの要請がある。なお、新理事決定と同時にPresidentの選挙も行われる。・2008年度APSN大会
この年、ISNでは 10 万ドルを拠出し、Special Conference(国際シンポジウム)が同時開催される。現在、オーストラリアが開催を希望している。毎回、立候補も多く激戦である。(ISNから 10 万ドルの援助は大きい)(結論)
協議の結果、以下の 3 件を決めた。
1. APSN理事候補: 池中理事を候補に推薦する。
2. 理事選考委員: 国際対応委員会で候補を出す。
3. 2008年大会立候補: HPで情報を流しPRする。 - 研究助成金等委員会
HPに選考委員を載せることにした。
- シンポジウム企画委員会
明日、委員会を開催し今後の企画を協議する予定である。
- 奨励賞選考委員会
西澤委員長より、選考委員会での審査結果( 7 名の候補中、 4 名選考)について報告があった。(資料 4 頁)
今後、応募を増やす努力をする必要がある。今回、選考対象になった研究もレベルは高かった。しかし多数の競合によって、更に優れた奨励賞の選考を期待したい。
本件(応募を増やす方法)について、理事、評議員から若手研究者へアプローチ(応募の奨励)していくことなどが論じられた。なお、奨励賞受賞者について、書類審査で奨励賞に選ばれても、大会での最優秀奨励賞選考シンポジウムで最優秀に選ばれなかった場合に、「落選した」という印象が強くなりすぎる点に問題があるので工夫が必要である。その一方で、奨励賞受賞者は将来学会に貢献してくれる可能性の高い重要な人材である。
議論は、本学会会員(特に若手)を如何に増やしていくか等々、学会の理念に発展していった。(議論の要旨)
・薬学関係の会員が少ないことも問題である。ドクターコースに進まない限り,ほとんどの場合(7~8割)、製薬会社に入社後、本学会を退会していくのが実状である。 これにどう対応するか。治療(創薬)関係の比率が少ない。この分野の研究者に入会を促す努力が必要である。 協議の結果、以下の 3 件を決めた。
・新薬開発(製薬企業)のために、多くは薬理学会に入会するようである。
・学会活動には適正な会員数(最低2000名位)が必要と考えるが、会員数が伸びないのは構造的なものか。
・蛋白、分子を結びつけてTechnicalなものを取り入れる。このようなMolecular中心の病態研究は、本学会でしか出来ない。少なくとも修士期間(2年間)だけでも入会して欲しい。教育的にも重要で意義があると考えられる。
・農学部なども研究の宝庫(働きかけるべき)である。(結論)
協議の結果、鍋島、米田両理事が関係先に働きかける(若手の入会)ことにした。精神科、農学部なども含めてアプローチしていく。
また、学会の国際化問題、Oral presentation(英語での発表)を重視していくなどが話題に上った。
本件は将来計画委員会で検討することになった。
- 将来計画委員会
- 第 48 回大会プログラム編成
神庭大会長より、明日から開催される第 48 回大会について報告があった。
演題は 280 題(内アジアから 25 題)、事前登録は約 400 名である。レベルを落とさないよう配慮した。今大会では、「蛋白などのMolecularから脳を探る(治療につなげる)」をテーマに企画した。なお、シンポジウムは、精神科の参加を促す意味もあり、本学会員には多少物足りない感があるかもしれない。発表形式は、ポスターは英語、ミニシンポジウムなども殆ど英語での発表を考えている - 監事選任の件
小宮義璋、三木直正両氏の監事選任を全会一致で承認した。(任期は平成 21 年度総会終了まで)(資料 5 頁)
報告事項第 4 号議案で承認済み(資料 3 頁)
森望氏(長崎大学大学院教授)の評議員推薦を全会一致で承認した。(資料 6 頁)
森望氏(長崎大学大学院教授)の評議員推薦を全会一致で承認した。(資料 6 頁)
名誉会員候補者リスト(資料8 、9 頁)を参考に、本学会への貢献者を推薦し、次回理事会に諮ることになった。候補者を推薦する場合、田代庶務担当理事に連絡する。手続き上、当該理事と田代理事が推薦人( 2 名)となる。
なお、被推薦人(候補者)の年齢(会則第 8 条:原則として満 65 歳以上)を引き上げるべきとの意見も出された。協議の結果、本件は会則通りに対処するが、この意見も参考に推薦することにした。
また、名誉会員が評議員会に出席(オブザーバー、議決権はない)できるようにする案が出され、一同承認した。
3 名の選考委員(委員長を含む)が任期満了となる。(資料 7 頁)(西澤委員長より)
協議の結果、以下の 3 氏を新に選出し、一同これを承認した。
基礎系:米田幸雄(金沢大学)、木山博資(大阪市立大学)。臨床系:豊島至(秋田大学)
共催:日本生物学的精神医学会、日本神経精神薬理学会、日本神経化学会(3学会)
会期: 2006 年 9 月 14 日~ 16 日。初日、最終日が合同。中日が本学会独自。
会場:名古屋国際会議場( 4 会場を予定)
各セッションのあり方について議論が交わされた。特に、オーラル発表(ポスターセッションの討論も含めて)を重視すべきである。出来るだけ他のセッション(合同シンポジウムなど)と重複させないよう工夫が必要である。その他、開催形式(合同か、連合か)についても意見が出された。本件は、審議事項の最後で議論する。
高坂大会長より以下のように報告があった。
本大会は、日本神経化学会(以下、“本学会”又は“Neurochem”)、並びに日本神経科学学会(以下、“Neurosci”)との合同大会である。会期は 2007 年 9 月 9 日~ 12 日までの 3 日半を予定している。
これまで 3 回の実行委員会(コアメンバー)を開いた。委員会では、合同大会のコンセプトを議論した。更に他の関連学会も含めた連合形式の開催についても検討している。
今後、プログラム委員の選任、合同大会のあり方(従来、シンポジウムが多すぎる)等々を協議していく予定である。会長からの要望もあり、本件(合同大会のあり方)については、将来計画委員会でも具体策を検討することになった。
- 1 ) 学術集会のあり方:関連他学会との連携(合同か、連合か)について本件は明日の評議員会で議論する予定である。なお、本日の理事会でもこれらの問題について議論し、理事会としての見解(方向性)を出しておきたい。(遠山理事長より) 全員から意見が述べられた。以下はその要旨である。(合同か、連合か)
・緩やかな連合形式の集会が望ましい。(本学会の独自性も生かせる)
・現時点では、Neurosci側は、合同(タイトな連合?)に賛成で、緩やかなFederationには消極的のようである。
・Neurosciとの合同大会( 3 年ごと)は従来通り行う。Federation構想は、将来的にはNeurosciのみでなく、他の関連学会との連携も視野に検討すべきである。(連合への動き)・臨床系では、連合形式の学術集会がかなり進んでいるようである。
・今後、関連学会(学会名に“神経”、“精神”が付く)は必然的に緩やかな連合形式に向かうのではないか。その中で、本学会は如何に独自性を出していくか。
・Neurosciは学会も大きく、本学会とPhilosophyも違う。前者は学会の規模拡大を重視しているようであるが、Neurochemは研究発表について徹底的に議論することを大切にしてきた学会であり、大会時に充分議論できる時間をとるために適正規模であることがむしろ望ましい。
・Neurosciとの 3 年毎の合同集会は、それなりに意義はあると考える。(若手研究者の育成、教育問題)・会員を増やすためにも、学会として若手に教育の場を提供することは重要である。
・例えば、テーマを決め、合宿形式の勉強会を行う。経費の安い地方都市であれば、十分に実現可能と考えられる。(基本方針)・先ず緩やかな連合体(会期、開催地を同じ)として、共通の参加登録費を設けることから始める。
・開始は 2008 年度からとし、他の関連学会に参加を呼びかけ連合を作っていく。
・ 3 年に一度のNeurosciとの合同は維持していく。
・学会では若手研究者に対する教育を重視していく。(結論)以上の基本方針を基に、理事長が関連学会に主旨を説明し、参加を打診することになった。そのため、関連学会(学会名、理事長名など)を早急にリストアップする。
また、若手を対象にした勉強会について、将来計画委員会で検討することにした。 - 2 ) 第 50 回大会での記念行事について
2007 年度の合同大会は、本学会の“50th Anniversary”に当たる。高坂大会長の提言により、記念事業を行うかを議論した。本件は、次回理事会で協議することになった。
- 3 ) 新潟大会の余剰金
新潟大会での残金( 348 万円余り)を本学会に寄付するとの申し出(前回)に対し、入金状況について質問が出された。現在、未入金であるため、大会長に確認する事にした。