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議事録

2006年度(平成18年度)第2回理事会議事録

日本神経化学会
2006 年度第 2 回理事会議事録

日時:
2006 年 9 月 13 日(水)13:00 ~ 17:00
会場:
サイプレスガーデンホテル 3 F 「パルピーユ」
出席者:

遠山正彌(理事長)、池中一裕(副理事長、国際対応委員会委員長)、
田代朋子(庶務担当理事)、井上和秀(会計担当理事)、柳澤勝彦(出版・広報担当理事)、
木山博資(理事)、佐藤真(理事、研究助成金等候補者選考委員会委員長)、
島田昌一(理事)、武田雅俊(理事)、仲嶋一範(理事)、鍋島俊隆(理事、第49回大会長)、
西川徹(理事)、東田陽博(理事、シンポジウム企画委員会委員長)、米田幸雄(理事)、
和中明生(理事)、三木直正(監事)、御子柴克彦(将来計画委員会委員長)、
辻省次(脳研究推進委員会委員長)、高坂新一(第50回大会長)

委任状:

津田正明(奨励賞選考委員会委員長)

議 題

議事に先立ち、遠山理事長より挨拶がなされた。
1. 理事長報告
2. 庶務報告

田代庶務担当理事より、庶務報告が行われた。

・総会員数 1,735 名( 2006 年 7 月 31 日現在)
名誉会員18名
正会員1,350名
学生会員327名
賛助会員20名
団体会員20名
・会員異動状況( 2006 年 1 月 1 日~ 7 月 31 日)
新入会者100名
退会者85名

尚、入退会者の会員種別内訳は新入会員 100 名(正会員 43 名、学生会員 57 名、賛助会員 0 名)、退会者 85 名(名誉会員 1 名、正会員 56 名、学生会員 25 名、賛助会員 3 名)だった。

・物故会員

黒川 正則 先生(東京大学名誉教授)

小宮 義璋 先生(群馬大学名誉教授)


また、本年度より日本神経化学会大会が社団法人日本精神神経学会精神科専門医制度における精神科専門医資格の更新に際して必要とする取得単位を得る方法の一つとしての「研修会・研究会等への参加」に当たる研修会・研究会等に指定された旨と、6月に日本学術会議より科学者倫理への取り組みについて「科学者の行動規範」(暫定版)に対する意見調査が行われ、学会として現在検討中であると回答した旨の報告がなされた。

科学者の行動規範について審議され、学会員から問題行動が起こった場合の学会の対応としては、その都度理事長が委員を選任し倫理委員会を発足し解決策を検討することとした。また、問題行動を未然に防ぐ目的として教育セミナーの開催案、若手研究者の育成について審議されたが、今後は脳研究推進委員会にて2007年2月頃までに方向性を打ち出し、2007年度大会に報告できることを目標として審議を重ねていくこととした。

3. 会計報告

井上会計担当理事より、2005 年度決算書について報告があった。

・収入の部:一般会員の会費収入が滞ってしまったが、第 46 回大会の余剰金の寄付金収入があったため、予算を上回ることができた。
・支出の部:事務局移転の混乱により 2 年度分( 2005年度、2006年度)の計上となっている。
4. 出版・広報報告

柳澤出版広報担当理事より、学会機関誌の編集・発行、学会ホームページの運営、会員検索システムの構築、広報活動について、詳細は委員会報告にて説明する旨の報告があった。

5. 各種委員会報告
1)出版・広報委員会
・学会機関誌の編集・発行(柳澤委員長)

著作権について
理事長経験者・現職理事・監事が逝去された場合には追悼文を『神経化学』へ掲載することとしてはどうか、との提案がなされた。

・学会HPの管理・運営(島田理事)

学会ホームページの運営を学会事務局へ移転する作業を進めている。また、ホームページ上に会員情報検索システムを閲覧できるようにした。

また、英語版ホームページについては、掲載内容について今後も検討しつつ、今年度中には原案を作成するところまで進めることを目標としている旨の報告が柳澤委員長よりなされた。

・会員検索システムの構築(仲嶋理事)

E-mail配信および会員検索システムについての同意を得たところ、会員全体の8割程度の回答が得られたこと、また回答を求めるにあたって入会申込書、会費納入書へ回答欄を設けたことの報告がなされた。今後は、個人情報保護法の観点とも照らし合わせながら、検索システムに掲載する内容はどの程度までにするかを検討していくことの報告があった。

また、島田理事より、再度事務局より会員へIDとパスワードを付与し告知をはかることとした。告知方法としては、E-mail配信を同意されている会員へはE-mailにて、不同意・未回答の会員へは郵送にて行う予定である旨の報告があった。

・広報活動(木山理事)

ISNのHPからJSNの組織の英文表記のページにダイレクトに入れるようにしたこと、また学会の活動状況を告知する目的として2005年度の神庭大会長および2006年度の鍋島大会長の挨拶文をISNのHPへ掲載したとの報告がなされた。

2)脳研究推進委員会

辻委員長より今後の委員会活動計画について報告がなされた。

・委員構成について(2005、2006年度)
委員長辻 省次
委 員高橋 正身、武田 雅俊、古市 貞一、和田 圭司

の5名で行うことが報告され承認された。

2004年に評議員へ行ったアンケート結果の分析を進めた結果挙がった課題について
  • 脳研究の重要性を他学会とも連携をとり政府の政策にいかに反映させるか
  • 若手研究者へ神経研究、脳研究の重要性をアピールする
  • 任期制の導入に対する提言を出す
3)国際対応委員会

池中委員長より、大きく分けて2点について報告がなされた。

(1) ISNにおける動き

2007年8月19日~25日メキシコのカンクーンにてISN/ASN大会開催、第3回ISN special conferenceの審査の結果、2008年北京で開催することが決定、2009年8月23日~29日にISN釜山大会が開催予定、次期ISN理事選挙開催に伴い、田代理事を推薦したい旨の報告がなされ、審議の結果承認された。

(2) APSNにおける動き

2006年7月より新Presidentに池中委員長が決定、日本から新理事として柳澤勝彦氏と和中明生氏が就任、2006年7月2日~5日にシンガポールで行われたAPSN大会は盛況のうちに閉会、APSNを学会としてシンガポールで登録、2007年10月15日~18日にAPSN School、18日~20日APSN Symposium on “Glial Function and Activation”が中国の大連で開催され和中明生氏がシンポジウムのプログラム委員、2008年にAPSN大会が北京にて開催。

4)研究助成金等候補者選考委員会

佐藤委員長より、2006年度の応募状況について、公益信託山村富美記念女性自然科学者研究助成基金、東レ 科学技術研究助成、東レ科学技術賞へ応募があった旨の報告がなされた。東レ科学技術賞の選考については、明日の委員会へ一任することが承認された。

課題としては、応募者数が少ないことが挙げられ、委員会で対策を検討することとした。

5)シンポジウム企画委員会

東田委員長より次の報告がなされた。

  • 2006年度大会9月14日に行う理事会主催オープンシンポジウム「自閉症スペクトラムを理解し分子解明をめざそう」が予定通り開催
  • 「ウイルスベクターによる機能回復をめざす神経遺伝子発現法の理論と実際」を11月以降に行う予定
  • Neuro2007の記念シンポジウム兼plenary lecturer招聘について
6)奨励賞選考委員会

津田委員長欠席のため田代委員より報告がなされた。

本年度も応募者が少なく締切を延長して募った。奨励賞選考委員会での書類審査の結果、3名の奨励賞受賞者が決定した旨の報告がなされた。毎年、応募者が少ないことが問題となっており、昨年に引き続き、大会での座長に翌年の奨励賞候補者を推薦していただく提案がなされ、具体的なことは委員会で審議中である旨の報告がなされた。

7)将来計画委員会

御子柴委員長より報告がなされた。本年度の大会期間中の委員会は脳研究推進委員会と合同で開催する。今後も本年度のような「ゆるやかな連合」となる大会を開催していくことにあたり、他学会との調整や国外へも視野を広げた開催について審議する予定である。

6. プログラム編成報告

鍋島大会長より、第49回大会開催に先立ち挨拶がなされた。今大会の特徴として、若手育成のためのプログラムを多く取り入れたこと、優秀演題賞をもうけたこと、教育講演を実施することなどの報告がなされた。


審 議 事 項

1.2007年度予算案の件

井上会計担当理事より報告がなされ、承認された。

・収入の部:

賛助会員の減少により会費収入が2006年度より減少しているため、理事へ再度、賛助会員入会へ誘導するよう呼びかけがあった。

・支出の部:

理事選挙があるため会議費を増加させた。また、2007年度は日本神経化学会第50回大会にあたるため、50周年記念事業にあたり、第1回理事会で議題にあがった50周年記念ブースの設置と50周年記念式典を行うこととした。記念式典にあたっては、名誉会員の塚田裕三氏、永津俊治氏、柿本泰男氏に感謝状を贈呈することとした。

また、50周年記念号を特別に発行する案を審議したが、時間的な問題もありJ. Neurochem. 、Neurochem. Int.の二誌にSpecial issue発行の可能性を問い合わせることでまとまった。発行許可がおりた場合は、田代理事を委員長とし出版・広報委員の中から50周年記念の掲載ための特別な委員を選出して詳細を決定することとした。また、この特別な委員会では植村慶一氏にも協力を要請することとした。掲載が不可能となった場合および特別委員会の委員メンバーについては、出版・広報委員会に一任することとした。

2.会費納入方法の件

井上会計担当理事より、現在1月、6月、9月に会費再請求を行っているが、会費納入書を紛失したため納入できないという理由から回収率が下がっていることの対策として、学会誌『神経化学』の中に綴じ込み若しくは同封して発送する、という提案がなされ承認された。試験的に45巻4号から実施することとなった。未納者については、メール配信でも随時呼びかけていくこととした。

3.新評議員推薦の件

今回申請のあった評議員候補者13名について新に審査し了承され、総会に諮ることとした。

4.名誉会員推薦の件

今回は4名を名誉会員として理事会より推薦することを審査し了承され、総会に諮ることとした。

5.監事選出の件

小宮監事ご逝去のため、在任期間である2009年総会終了までを宮本英七先生へ依頼することとした。

6.理事改選の件

田代理事より報告がなされた。科研費審査委員推薦要領が変更されたことに伴い日程が早まったため、それに対応して選挙の日程も例年より1ヶ月早めることとすることが提案され、評議員会へ諮ることとした。また、2007年2月28日までの任期の理事は以下のとおり。

井上 和秀、佐藤 真、島田 昌一、田代 朋子、遠山 正彌、鍋島 俊隆、西川 徹、柳澤 勝彦、和中 明生 (50音順)

選挙管理委員会を東京近郊の評議員の中から選出し、委員長は委員会での互選とする。

また、遠山理事長より、今後も必要に応じて他学会と連合して大会を開催していくという学会の意向が述べられ、そのさきがけとして、本大会期間中に日本生物学的精神医学会、日本神経精神薬理学会、日本神経化学会の執行役員が一堂に会し、第1回目の3学会合同懇談会を開催する旨の報告がなされた。

7.第50回(2007年度)大会の件

高坂大会長より報告がなされた。来年は第30回日本神経科学大会、第50回日本神経化学会大会、第17回日本神経回路学会大会の連合で2007年9月10日(月)より12日(水)までパシフィコ横浜にて開催される。重点項目は、脳科学の広い分野を含める、アジアを含めた国際化に努める、若手研究者を重視する、プレナリー講演・シンポジウム・ポスター発表に加えて一般口演を重視する、の4つのテーマが掲げられた。

8.第51回(2008年度)大会および第52回(2009年度)大会長選出の件

遠山理事長より、日本生物学的精神医学会および日本神経精神薬理学会とで協議した結果、2008年度大会も2006年度大会同様3学会で連合開催を行い大会長は武田雅俊理事が承認された。2009年度第52回大会長は田代朋子理事を推薦するという案が挙がった。

9.評議員再任の見直しについて

田代理事より、評議員数が会則の250名にほぼ達することから、評議員再任について見直しをする旨の提案がなされた。現在、評議員の再任を承諾しているが評議員会への不参加が続いている評議員や会費未納者も少なくない。学会への活発な参加とスムーズな世代交代を促すため、一定の年齢に達したら評議員から功労会員へ移行するシステムである。この件については、次回理事会にて再度審議し2007年度総会に諮ることとした。

10.会則変更案

評議員再任の見直しについて次回理事会へ持ち越しのため、会則変更についても同様とする。

11.その他

仲嶋理事より、奨励賞の応募者を増やすためにも、どのような方が奨励賞として相応しいと考えて選考するか、学会として再確認しておく必要があるのではとの提案があった。奨励賞選考委員会で具体的事項を挙げて次回理事会へ提案することとした。


以上を以て予定した全ての議事を終了し、本年度第2回理事会を閉じた。