会則・役員・議事録・投稿
日本神経化学会
2006 年度総会議事録
- 日時:
- 2006 年 9 月 16 日(土)
- 会場:
- 名古屋国際会議場「G会場」 431+432会議室
- 出席:
- 出席 66 名、委任状 186 名(会員総数 1749 名、定足数 175 名)
- 1.理事長報告
遠山理事長より、1年半に渡り若手の育成、国際化、臨床との融合という3つの柱で活動してきたことについて挨拶がなされた。
- 2.庶務報告
田代庶務担当理事より会員状況報告等、庶務関連報告がなされた。また、黒川正則先生、小宮義璋先生に対し追悼の意を表し黙祷を捧げた。
また、現在の理事のうち9名の任期は2007年2月末日までとなっている。通常は投票が来年1月であるが科研費審査員の推薦制度の改正に伴い、理事選挙および科研費審査員推薦の日程を1ヶ月程早める、という提案について承認された。さらに、慣例で選挙管理委員会の人選は庶務担当理事に一任することが了承され、理事選挙と科研費審査員推薦について同一被選挙人名簿を使用することについても了承された。
- 3.会計報告
第8号議案、第9号議案、第10号議案で報告する。
- 4.出版・広報報告
柳澤出版・広報担当理事より、主に2006年度の活動として、学会ホームページの管理・運用を事務局へ順調に移行できたこと、英文ホームページの作成にあたり原稿の収集、会員へE-mail配信が現時点で7割程度の同意を得て既に機能していること、会員検索システムが利用可能になったのでIDとパスワードを再連絡することである。来年は日本神経化学会が発足50年という節目であるため、50周年記念ブースの準備を出版広報委員会も行う旨の報告がなされた。
- 5.委員会報告
- (1) 将来計画委員会
- 御子柴委員長より、以下の報告がなされた。
- ・国際化を如何に進めていくか
国際対応委員会と強調しながらアジアを中心としながら外国の人達が参加できるような大会にしたい。そのためシンポジウムや特別講演など現在は全部英語で行っているが、これを更に続けていく。
- ・学会運営に関して
他学会との緩やかな連合が重要であるが、その中で神経化学会の独自性いうものを如何にだしていくかということを今後は審議していくこととした。それから既にやっている講演やポスターの優秀発表賞等を設ける必要が今後あるであろうということ、シンポジウムとワークショップとオーラルを一つの連携として作っても良いのではないかという議論もなされた
- ・ジェンダー問題
女性会員を出来るだけ増やしていこうということで学会の中に育児の休憩室、保育施設等も設ける必要があるだろうということになった。今後も将来計画委員会と脳研究推進委員会と国際対応委員会の3つの委員会は一体となりながら、この神経化学会というものを大きく国際的に育てていかなければいけないということを確認しあいながら、今後は大会長、理事長を中心としながら進めていくこととした。
- (2) 脳研究推進委員会
辻委員長欠席のため御子柴委員長より、神経内科系の会員が少ないという問題、脳研究の重要性を社会全般にアピールしていくこと等の報告がなされた。
- (3) 国際対応委員会
池中委員長より、ISNとAPSNについて報告がなされた。ISNについては、メキシコのカンクーンでISN大会が2007年8月19日から25日に開催される。また、ISNよりTravel award、Advanced school、ISN young scientist lecture ship awardが2007年1月31日応募締切。2009年8月23日から29日はプサンで開催。
APSNについては先月シンガポールに登録し、独立した学会となった。2008年に北京で大会が開催。国際対応いう意味では2008年が北京、2010年か2012年頃までには土台が固まり、国際大会との合同も視野に入れられるようになればと検討している。
- (4) 出版・広報委員会
第4号議案で報告した。
- (5) 研究助成金等候補者選考委員会
佐藤委員長より、本年度応募のあった東レ科学技術研究助成へ2件、東レ科学技術賞へ2件、公益信託山村富美記念女性自然科学者研究助成基金「山村フェロー」へ1件を推薦した旨の報告がなされた。なかなか応募者が増えないということが問題点になっている。e-mailでは選考委員も分かる限りでは載せるようにしているが、今後は応募実績等も含めて載せ、先生方の応募増を計りたいと考えている。
- (6) シンポジウム企画委員会
東田委員長より、2006年度の理事会主催シンポジウムは、150人程の参加者で成功に終わった旨の報告がなされた。また、将来計画委員会で出た、学会と学会の間に一つ神経化学会として何かを実施すれば良いのではないかという議論について、冬の学校的なものを金沢で「ウィルスベクターによる機能回復を目指す神経遺伝子発現法の理論と実際」というテーマで行う予定である。それから、第50回日本神経化学会大会neuro2007が開催される際に記念シンポジウム及びプレナリーレクチャーについて、4月に名古屋大学でシンポジウム企画委員会を開催し、ノーベル賞受賞者を含む9人の講演者候補が決定しコンタクトをとった結果、ドイツからH. Betz氏に決定した旨の報告がなされた。
- 6.2006年度奨励賞選考結果報告
津田委員長より本年度の選考経緯と奨励賞受賞者の報告がなされた。この後、同会場にて行われる受賞シンポジウムにて最優秀奨励賞を選考する予定である。
2006年度奨励賞受賞者
- 澤本 和延(慶應義塾大学 医学部 ブリヂストン神経発生・再生学寄附講座)
「成体脳における神経細胞の移動制御機構」
Mechanisms of neuronal migration in the adult brain - 田熊 一敞(金沢大学 大学院 自然科学研究科 薬物治療学研究室)
「脳グリア細胞遅発性アポトーシスの分子メカニズム」
Molecular Mechanism of Delayed Apoptosis in Astrocytes - 東田 千尋(富山大学 和漢医薬学総合研究所 民族薬物研究センター 薬効解析部)
「軸索およびシナプス形成の促進による神経変性疾患の克服-治療薬開発と病態機序の解明に向けて-」
Overcoming several neurodegenerative diseases by axonal and synaptic formations -the development of therapeutic medicines and unraveling pathophysiological mechanisms-
(50音順/敬称略 所属は応募時のもの)
- 澤本 和延(慶應義塾大学 医学部 ブリヂストン神経発生・再生学寄附講座)
- 7.2005年度決算の件
井上会計担当理事より、2005年度決算書が説明された。
- 8.2005年度監査報告
三木監事より監査報告がなされ、了承された。
- 9.2007年度予算案の件
井上会計担当理事より、2007年度予算案が提案され了承された。また、会費徴収率を上げるため、学会誌『神経化学』の4号へ会費納入書をつけて配布する提案について了承された。
- 10.評議員選任の件
新評議員として以下の24名が示され了承された。
荒川 義弘 東京大学医学部附属病院臨床試験部(副部長) 井上 猛 北海道大学病院精神科神経科(講師) 上原 孝 北海道大学大学院薬学研究院医療薬学講座薬理学研究室(助教授) 鵜川 眞也 名古屋市立大学大学院医学研究科分子形態学(助教授) 大西 浩史 群馬大学生体調節研究所バイオシグナル分野(助教授) 大森 哲郎 徳島大学医学部ヘルスバイオサイエンス研究部精神医学分野(教授) 岡澤 均 東京医科歯科大学難治疾患研究所神経病理学分野(教授) 岡本 仁 理化学研究所脳科学総合研究センター神経分化修復機構研究グループ(ディレクター)発生遺伝子制御研究チーム(チームリーダー) 小澤 寛樹 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻展開医療科学講座精神神経科学(教授) 加藤 忠史 理化学研究所脳科学総合研究センター精神疾患動態研究チーム(チームリーダー) 老化・精神疾患研究グループ(グループディレクター) 加藤 総夫 東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター神経科学研究部神経生理学研究室(教授) 岸本 年史 奈良県立医科大学精神医学(教授) 久住 一郎 北海道大学病院精神科神経科(講師) 車地 暁生 東京医科歯科大学大学院精神行動医科学(助教授) 﨑村 建司 新潟大学脳研究所細胞神経生物学分野(教授) 高島 明彦 理化学研究所脳科学総合研究センター アルツハイマー病研究チーム(チームリーダー) 等 誠司 自然科学研究機構生理学研究所分子神経生理部門(助教授) 藤本 一朗 東京大学医科学研究所(特任助教授) 松本 昌泰 広島大学病院(副病院長) 三國 雅彦 群馬大学大学院医学系研究科脳神経精神行動学分野(教授) 南 雅文 北海道大学大学院薬学研究科医療薬学講座薬理学分野(教授) 谷内 一彦 東北大学大学院医学系研究科機能薬理学分野(教授) 山本 直樹 東京医科歯科大学医学部附属病院精神科(講師) 吉田 成孝 旭川医科大学医学部解剖学講座機能形態学分野(教授) (任期2009年総会終了まで、所属は申請時のもの)
- 12.名誉会員推薦の件
遠山理事長より、理事会で審議された以下の4名について推薦され了承され名誉会員証が授与された。
植村 慶一 氏 片岡 喜由 氏 加藤 尚彦 氏 武富 保 氏 - 13.次期大会の件
遠山理事長より次期大会について説明がなされた。次回は日本神経科学学会、日本神経回路学会とともに開催となる。
第50回日本神経化学会大会 2007年9月10日~12日 パシフィコ横浜