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議事録

2007年度(平成19年度)総会議事録

日本神経化学会
2007年度総会議事録

日時:
2007年9月11日(火)12:00~13:00
会場:
パシフィコ横浜 会議センター5階 A会場「小ホール」
議長:
髙坂 新一 大会長
出席:
出席78名、委任状102名(会員総数1688名、定足数169名)
議事:
1.2007年度理事改選結果報告

米田幸雄庶務担当理事より、理事選挙結果について、下記の通り報告がなされた。なお、補充理事については、評議員の過半数の賛同が得られている旨報告がなされた。

<理事>
  • 今泉 和則
  • 岡野 栄之
  • 神庭 重信
  • 髙坂 新一
  • 塩坂 貞夫
  • 御子柴 克彦
<補充理事>
  • 高橋 正身
  • 辻 省次
  • 和田 圭司

(以上、50音順/敬称略)

また、理事長、副理事長、担当理事は、理事互選により選任された旨報告がなされた。

  • 髙坂 新一(理事長)
  • 池中 一裕(副理事長)
  • 米田 幸雄(庶務担当理事)
  • 木山 博資(会計担当理事)
  • 仲嶋 一範(出版・広報担当理事)

(以上、敬称略)

2.理事長報告

髙坂新一理事長より挨拶がなされた。

3.庶務報告

米田幸雄庶務担当理事より会員状況報告等、庶務関連報告がなされた。また、物故会員の報告がなされ、藤澤仁先生(旭川医科大学)、川添陽子先生(東京都神経科学総合研究所)に対し追悼の意を表し黙祷を捧げた。

4.会計報告

第9号議案、第10号議案、第11号議案にて報告する。

5.出版・広報報告

仲嶋一範出版・広報担当理事より、出版・広報委員会の活動報告がなされた。

  1. 機関誌について
    • 2007年第4号誌上に、創立50周年を記念した記事を掲載する予定。具体的には、大会中設けられた「50周年記念ブース」にて展示された資料を中心とする。
    • 第1号、第4号については企業広告を掲載することとし、現在募集を行っている。
  2. 学会ホームページについて
    • 「神経化学トピックス」と題して、会員が発表した論文(要旨)を紹介できるコーナーを設ける予定である。
    • 英語版ホームページの作成を検討しており、掲載項目を選定中である。
  3. 会員情報検索システムについて
    • 会員情報の項目に、「研究室のURL」を追加した。希望者のみ掲載することとする。
    • 現在は、個人情報保護の観点から閲覧は会員に限定し、検索時にパスワードの入力が必要なシステムとなっている。しかし、学会の発展のためには、将来的にはむしろ海外からを含めて自由にアクセスできる形に変更すべきではないかとの提案があり、審議の結果、将来的にはパスワードを廃止し、全会員から改めて各項目の掲載について同意を取り直した上で、公開のシステムに変更することになった。その際、海外からの利用も可能にするため、検索システム内の会員情報は和文と英文の併記にする予定である。
6.委員会報告
(1) 将来計画委員会
米田幸雄委員長より、以下の報告がなされた。
・Neuro2010について

合同大会を堅持しつつ、日本神経化学会の独自性・自由度を打ち出せるものになるよう検討していく。

・大会における評議員の役割について

若手育成のため、口頭発表に積極的に参加し、活発な議論を促してほしい。各評議員へ参加する口頭発表を割り当てることも考えている。

(2) 脳研究推進委員会

辻省次委員長欠席のため、岡野栄之委員より報告がなされた。

  • 脳研究・特定領域研究について、学会として情報を発信すべきである。
  • 大会について、単独開催時、いかにディスカッションを活発にするかという課題がある。座長の判断で、英語だけでなく日本語を交える等、議論しやすい手法を取り入れてもよいのではないか。
  • 若い層へのアピールは非常に重要である。中堅クラス以上の会員を中心として、魅力ある学会づくりを進めていくべきである。
(3) 国際対応委員会

和中明生委員長欠席のため池中一裕委員より、報告がなされた。

  1. ISNについて
    • 本年4月に行われた理事選挙において、田代朋子氏が選出された。
    • 次回ISN meetingは、2009年に韓国・釜山にて開催予定。
  2. ISN/APSN schoolとAPSN symposiumについて
    • ISN/APSN schoolが10月15日~18日に、APSN symposiumが10月18日~20日に中国・大連にて開催予定。
  3. APSNについて
    • 次回APSN meetingが2008年中国・上海にて開催予定。
      シンポジウム、Young investigator colloquium、Workshopの提案締切が本年10月1日となるため、奮って提案していただきたい。国際対応委員会としても、提案を予定している。また、一般演題の募集締切が2008年1月15日であり、こちらも奮って参加していただきたい。
  4. 英語の教育について
    • 大会の運営について、外国人を招待し大会全体を完全英語化するという方法ではなく、ISNやAPSNへ日本神経化学会より積極的に参加者を送り込み、徹底的に教育を行う方が、実りがあるのではないか。

なお、以上の委員会報告要旨を学会ホームページにて周知することとなった。

(4) 出版・広報委員会

第5号議案で報告済み。

(5) 研究助成金等候補者選考委員会

神庭重信委員長より、2007年4月以降の公募数及び応募数について報告がなされた。第24回井上学術賞、第48回東レ科学技術賞、第48回東レ科学技術研究助成に各1件の応募があり、第24回井上学術賞については学会推薦が決定、第48回東レ科学技術賞、第48回東レ科学技術研究助成については審査中である。

(6) シンポジウム企画委員会

東田陽博委員長より、活動報告がなされた。

  • 昨年度の活動として、50周年記念大会の招待講演者を Prof.Heinrich Betz に決定した。
  • 今年度の活動として、2月28日に「日本神経化学会 2007冬の学校」を金沢大学で行い、20~30名程度の参加者があったとの報告がなされた。
  • 来年度のシンポジウムは、「神経経済学ってなに?」というテーマでの開催を検討している。「Neuro-economics」(2002年度ノーベル経済学賞受賞者Kahneman教授が提唱する学問領域)と神経化学領域の関連性についてディスカッションする計画である。
(7) 連合大会委員会

池中一裕委員長より、先般の評議員会で議論された結果を実行に移し、多くの脳神経科学系学会とゆるやかな連合の実現を図っていく旨報告がなされた。なお、評議員会での議論は以下の通り。

  • 日本神経科学学会との合同大会は継続していく。今後はオーラルセッションやディスカッションの更なる充実を図り、より日本神経化学会の独自性が出せるよう努めていく。
  • 日本神経科学学会だけでなく、他学会とも交渉を密に行い、ゆるやかな連合の可能性について模索していく。
7.2007年度奨励賞選考結果報告

津田正明委員長より、本年度の選考経緯と奨励賞受賞者の報告がなされた。総会終了後、同会場にて行われる奨励賞シンポジウムにて最優秀奨励賞を選考する。


-2007年度奨励賞受賞者-
  • 近藤 慎一(宮崎大学 医学部 解剖学講座 分子細胞生物学分野)
    「脳細胞における細胞種特異的な小胞体ストレス応答機構」
    Cell type-specific ER stress response in the brain
  • 定方 哲史(独立行政法人 理化学研究所 脳科学総合研究センター 分子神経形成研究チーム)
    「自閉症の発症に関連する遺伝子 CAPS2 の解析」
    Analysis of autism-related gene CAPS2/CADPS2
  • 津田 誠 (九州大学 大学院 薬学研究院 薬理学専攻分野)
    「脊髄ミクログリアを介する神経因性疼痛の発症維持メカニズム」
    Mechanisms underlying neuropathic pain through spinal microglia

(50音順/敬称略)

8.プログラム編成報告

和田圭司大会実行委員長より、Neuro2007に関する報告がなされた。
9/11 AM10:00時点、参加者数3400名超、演題数1750題超、口演数が287題となり、過去最大級の盛会である。

9.2006年度決算の件

木山博資会計担当理事より、2006年度決算について報告がなされた。

10.2006年度監査報告

宮本英七監事より監査報告がなされ、了承された。

11.2008年度予算案の件

木山博資会計担当理事より2007年度予算案が提案され、了承された。また、下記の報告がなされた。

・年会費について
  1. 年会費の未納が多々見受けられ、財政を圧迫している。未納者に対し、除名処分も視野に入れ督促を行う予定である。
  2. 周囲の会員へ支払喚起を行う等、評議員を始め各会員にも協力を仰ぎたい。
  3. 海外留学時に連絡が滞り、そのまま未納が継続するケースもあるため、「休会」制度の導入も検討していく。
・支出の部について
  1. 会計の明瞭化のため、次を行う。
    • 会計事務所へ税務申告書類の作成及び年次決算業務について委託する。
      その委託費は、年210,000円となる。
    • 予算書の勘定科目を追加・細分し、より現実的な予算を作成する。
  2. 事務局業務を委託している(財)国際医学情報センターへの委託費を、年4,500,000円に変更する。
12.評議員選任の件

新評議員として、以下の8名について審議され、承認された。(50音順/敬称略)

小野 賢二郎Department of Neurology (Teplow's laboratory),David Geffen School of Medicine at UCLA Post-doctoral Fellow
北山 滋雄岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 教授
澤本 和延名古屋市立大学大学院医学研究科再生医学分野 教授
新郷 明子兵庫大学健康科学部 准教授
田熊 一敞金沢大学大学院自然科学研究科薬物治療学研究室 准教授
東田 千尋富山大学和漢医薬学総合研究所民族薬物研究センター薬効解析部 助教
森川 吉博和歌山県立医科大学医学部第二解剖学教室 准教授
山下 俊英千葉大学大学院医学研究院神経科学部門神経生物学 教授

(任期:2009年総会終了まで)

また、功労会員について下記の通り報告がなされ、承認された。
・功労会員の就任条件として「現職を退いた評議員」で「年齢制限は設けないこと」とし、年会費を「5,000円」とする。

13.名誉会員推薦の件

理事会より推薦された以下の1名について、名誉会員への就任が承認された。(敬称略)
・鈴木 邦彦 

14.次期大会の件

武田雅俊第51回大会長より、下記の通り報告がなされた。

・大会長:武田雅俊(大阪大学大学院医学系研究科)
・期 日:2008年9月11日(木)~9月13日(土)
・会 場:富山国際会議場(富山市)
・日本生物学的精神医学会との連合開催

また、田代朋子第52回大会長より挨拶がなされた。

以上を以て予定した全ての議事を終了し、2007年度総会を閉じた。