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議事録

2008年度(平成20年度)第2回理事会議事録

日本神経化学会
2008年度第2回理事会議事録

日時:
2008年9月10日(水)13:30-17:00
会場:
富山国際会議場 201号室
出席者:

髙坂新一(理事長)、池中一裕(副理事長)、米田幸雄(庶務担当)、木山博資(会計担当)、
仲嶋一範(出版・広報担当)、御子柴克彦、岡野栄之、今泉和則、武田雅俊、東田陽博、
和田圭司、高橋正身(以上 理事)、宮本英七(監事)、和中明生(国際対応委員会委員長)、
田代朋子(第52回大会長)、井上和秀(第53回大会長)、橋本亮太(第51回大会事務局)

委任状:

塩坂貞夫(理事)、三木直正(監事)

欠 席:

神庭重信、辻省次

議 題

【報告事項】

1. 2008年度第1回理事会議事録承認の件

髙坂新一理事長より、先般持回り審査を行い、承認が得られている旨報告された。

2. 理事長報告
  • 第51回大会について
    口演の増加や若手育成を目的とした「教育セミナー」の開催等、大変活性化されている。
    また、日本生物学的精神医学会及びThe 2nd WFSBP Asia Pacific Congressとは理想的な「ゆるやかな連携」で開催できた。武田雅俊大会長・橋本亮太大会事務局長には感謝申し上げたいとの謝辞があった。
  • 国立大学教育研究評価委員会専門委員について
    昨年、(独)大学評価・学位授与機構に対し推薦した1名について、同委員への就任が決定されたとのことであった。
3. 庶務報告

米田幸雄庶務担当理事より、会員数動向について報告された。

4. 会計報告

木山博資会計担当理事より、年会費未納者数について報告された。また、賛助会員・団体会員数について報告され、賛助・団体会員を増やすべく各理事の協力を仰ぎたいとの要請があった。

5. 出版・広報報告

仲嶋一範出版・広報担当理事より、機関誌製作にかかる業務委託先の変更について経過報告された。
また、機関誌発送に関連し、卒業等による転籍により学生会員が連絡不能となるケースについて議論された。卒業後も継続して当会へ参加してもらうための方策が必要とのことで、庶務担当理事と会計担当理事が具体案について検討することとなった。

6. 委員会報告
(1) 将来計画委員会

米田幸雄委員長より、9月11日に開催予定の委員会について説明された。評議員のあり方やシンポジウムのあり方について議論予定とのことであった。
委員会での議論を9月12日開催の評議員会にて報告することとなった。

(2) 出版・広報委員会

仲嶋一範委員長より、次の通り報告された。

・機関誌について
製作業務の委託先を株式会社六甲出版販売から有限会社シーワークスへ変更したが、現段階で大きな問題は起きていない。今後も引き続き動向を見守る。また掲載記事について、提案がある際には、随時挙げてほしいとの要請があった。
・会員検索システムの変更について
会員情報検索システムの変更に伴い、会員情報記入シートの作成・配布により、全会員から開示情報の各項目について掲載の同意を取り直している。現在、同シートの提供は262件であり、未提出の会員に対し、引き続き周知していくこととなった。
また、更新等作業の迅速化・簡素化を図り、利用の便も良くするため、現行システムで使用しているUMIN・PLAZAサーバーからUMIN・OASISサーバーへの移行を検討している。詳細は、審議事項9.にて報告するとのことであった。
・学会ホームページの管理・運営
英語版のホームページについて、委員会での検討の結果、外国人の入会要件にリンクする活動であるため、同要件が確定したのちに具体的に対応することとなった。
・広報活動
ホームページ上にて「神経化学トピックス」と題し、一般向け広報活動の一環として会員の研究成果を紹介している。現在3件の論文(要旨)が掲載されており、10月に1件追加の予定である。以前より掲載希望者・推薦者を募っているが、集まりにくい状況であるため、各理事へ適任者の推薦をお願いしたいとの要請があった。
(3) シンポジウム企画委員会

東田陽博委員長より9月11日開催の理事会企画オープンシンポジウムについて説明された。また、2009年度の同シンポジウムについては9月11日開催の委員会で検討するとのことであった。
武田雅俊大会長より、シンポジウムに対する委員会の判断と理事会の判断に齟齬が生じると大会運営上支障をきたすとの指摘があった。この意見を踏まえ、2009年度大会企画時からは持ち回り審議を活用する等、委員会と理事会の判断を早々に合致させることとなった。

(4) 国際対応委員会

和中明生委員長より次の通り報告された。

・APSNについて
  1. 6月24日から27日まで第8回biennial meetingが上海で開催された。それに先立ち、6月23日に理事会が開かれ理事改選が行われた。池中一裕氏が理事長として再選され、新たに米田幸雄氏が理事に選出された。(任期:2012年まで)
    日本からの投票数が少なかったため、今後投票数を確保する対策が必要と考える。
  2. 第9回biennial meetingは2010年にタイ・プーケット島で開催されることが決定し、プログラム委員長に和中明生氏が就任することとなった。
  3. 第10回biennial meetingは2012年開催予定であるが、オーストラリアと日本が招致の意思を表明した。今後、日本神経化学会大会との共催の可能性を探っていくこととなった。
・ISNについて
  1. 6月23日に理事会が上海で開かれた。2009年の第22回biennial meetingは韓国・釜山で開催される。また、2011年第23回biennial meetingはギリシャ・アテネで開催予定であり、プログラム委員長に白尾智明氏が選出された。
  2. 2010年にISN Special Neurochemistry Conferenceがイタリア・シシリー島にて、「Membrane domains in CNS physiology and Pathology」というトピックスで開催される。
    なお、同Conferenceの開催地は、欧州、アフリカ、北南米、アジアで持ち回りとなっている。次回のアジア開催は2014年となるため、招致を検討する場合は早々の準備が必要である。
  3. ISNから下部組織(ASN,ESN,APSN)へ以下の補助が行われることとなった。
    • regular meetingに対し年間25,000 USドル
    • schoolに対し年間40,000 USドル
・理事選挙について
APSN:
現在、池中一裕氏が理事長、米田幸雄氏、柳澤勝彦氏、和中明生氏が理事を務めているが、池中氏、柳澤氏、和中氏の任期切れが迫っている。(2010年まで)APSNやISNの理事が日本から選出されることは、当会の国際化に大きな意味を持つため、投票に際してはAPSNやISNに参加している当会会員の協力が不可欠となる。該当者へのアプローチについて委員会で検討することとなった。
ISN:
2009年初旬に理事改選が行われる。今回の選挙では白尾智明氏を推薦予定のため、理事会でも検討してほしい。また、ISNに参加している当会会員に対し、選挙告知及び投票協力を呼びかけるメールを配信するよう提案され、和中委員長と田代朋子氏が該当者をピックアップすることとなった。なお、白尾智明氏を推薦する旨議場に諮ったところ、満場一致で了承された。
(5) 研究助成金等候補者選考委員会

神庭重信委員長欠席のため、2008年3月以降の公募数及び応募数について資料で報告された。

(6) 脳研究推進委員会

辻省次委員長欠席のため、岡野栄之委員より次の通り報告された。

9月11日に委員会を開催予定である。今回の議題は-(1)科研費に関する情報伝達について (2)申請書の書き方等のミニレクチャーについて (3)若手会員に対する具体的なアピールの方策について (4)病態関連分野との関係強化について (5)創薬研究等産学連携を視野に入れた取り決めの具体化について (6)臨床系研究者への積極的な勧誘について (7)年会の運営方法 (8)年会での脳研究推進委員会主催企画の可能性について-である。
複数の理事より将来計画委員会との合同開催または統合してはどうかとの意見がなされた。両委員会はリンクするテーマが多々あるものの、将来計画委員会は日本神経化学会の将来に関する議論の場であり、脳研究推進委員会は国内における脳研究の動向や科研費等についての議論・情報収集という役割があるため、当面はそれぞれの活動に特化し、合同開催・統合については将来的に検討することとなった。
また、科研費に関する情報は、会員へ大々的に発信してほしいとの意見がなされ、委員会で対応していくこととなった。

(7) 奨励賞選考委員会

米田幸雄委員長より、次の通り報告された。

米田幸雄委員長より、本年の選考について報告された。
奨励賞受賞者が2名決定されている。その中から9月11日開催の奨励賞シンポジウムにて最優秀奨励賞1名が決定される。
毎年の懸案であるが、本年も応募者が少なかった。各理事にはより積極的な賞の周知や応募者の推薦をお願いしたい。
また、応募年齢制限が40歳未満であるため、応募者に指導的立場の研究者と博士号取得前後の研究者が混在することとなり、必然的に前者が受賞することとなる。
本賞のターゲットは後者であるため、委員会で方策を議論していくこととなった。

(8) 連合大会委員会

池中一裕委員長と米田幸雄副委員長より、次の通り報告された。

今大会は日本生物学的精神医学会との連合開催であるが、同学会は日本神経精神薬理学会と合同シンポジウムを企画している。日本神経精神薬理学会は今大会の連合開催には参加していないものの、合同シンポジウムを組むことにより近隣の研究領域と接触を持っている。
当会も同様の形態を用いて、多くの学会との連合を模索してもよいのではないか。

また、日本神経精神薬理学会に対しては引き続き連合開催を提案しているが、同学会は日本臨床精神神経薬理学会との合併問題を抱えているため、そちらを優先したいとの意向である。合併問題が解決したのちに当会との連合開催について検討したいとのことであり、開催時期については未定である。

髙坂理事長より、次の通り意見された。
他学会とは、委員会レベルや理事長間等様々な角度で門戸を開き、積極的に交流を深めることが好ましい。
方向性としては連合大会開催を基本としつつ、合同シンポジウム開催の可能性を探っていきたい。

7. 第51回(2008年度)大会について

武田雅俊大会長・橋本亮太大会事務局長より、次の通り報告された。

「口演重視」と「若手研究者の参加促進」を基本的なコンセプトとした。また、日本生物学的精神医学会及びThe 2nd WFSBP Asia Pacific Congressとの同時連合開催であり、参加者は互いを自由に出入りできるようにした。
その他、大会運営について詳細が報告された。

8. その他

特になし。


【審議事項】

1.新評議員の推薦について

審議の結果、候補者3名の推薦が承認された。

2.名誉会員の推薦について

第1回理事会にて承認された候補者1名について、最終確認された。

3.選挙について

米田幸雄庶務担当理事より理事改選選挙について説明された。
選挙管理委員候補者が提示され、候補者へ就任諾否確認を行うこととなった。
また、作業スケジュール案が示され、承認された。

4.功労会員新設に伴う会則変更について

米田幸雄庶務担当理事より候補者4名が報告され、了承された。9月12日開催の総会にて会則・細則変更案と共に承認を得ることとなった。
また、名誉会員の規定についても変更が提案され、会則第6条「総会の議決をもって推薦する者」を「総会が承認する者」と変更する方向で、継続審議されることとなった。

5.外国人専用の入会申込書について

米田幸雄庶務担当理事より海外在住の外国人に対する入会申込書案が提示された。
併せて外国人の入会要件について議論され、年会費の納入額及び納入方法が懸案とされた。
納入率の確保にはクレジットカード支払の導入は効果的であり、現時点でも会員からの要望が強いとのことであった。
議論の結果、以下のように決した。

  • クレジットカード支払の導入を前向きに検討するため、費用等の調査を行っていく。
  • 当面は国内在住の外国人に対する勧誘を強化する。
  • 若手研究者育成のため、新たに神経化学育成セミナーが企画された。学生を対象とし、合宿形式でフリーディスカッションや教育講演を催し、神経化学の魅力を伝えたいとのことであった。同セミナーを本大会の目玉企画と位置付け、積極的に広報し、より多くの参加者が集まるよう努めることとなった。
    また、理事より、日本生物学的精神医学会との合同シンポジウムも若手育成を目的としているため、うまく連携させてほしいと意見が出され、合同シンポジウム参加者に対しても育成セミナーへの参加を呼びかけることとなった。
  • トラベルアワード参加者に対するアプローチについて国際対応委員会で検討する。

6.休会制度の新設について
木山博資会計担当理事より海外留学中の会員を始めとして、休会制度導入の要望がある旨説明された。条件等について議論がなされ、以下の方向性で引き続き検討していくこととなった。
  1. 年会費は免除する
  2. 機関誌「神経化学」は配布しない
  3. 総会議決権は有しない
  4. 2008年3月4日より演題登録が開始された。
  5. 役員等の選挙権及び被選挙権は有しない
  6. 当会奨励賞の応募資格は有しない
  7. 休会開始後2年度を超えて復帰または延長届の届出がないときは、除名処分とする

ただし、次の場合は休会を認めない。

  1. 年会費を滞納しているとき
  2. 休会中常時連絡可能な連絡先(住所・電子メールアドレス等)を申し出ないとき
  3. その他当会理事会にて不適当と判断されたとき

7.2008年度中間決算及び2009年度予算について

木山博資会計担当理事より2008年度中間決算及び2009年度予算案について報告され、了承された。
年会費の未納が財政逼迫の要因となっているため、引き続き督促や長期未納者の除名等により、会費収入の改善に努めていくこととなった。また、賛助会員や機関誌広告の獲得を目指し、各理事に協力を仰ぐこととなった。

8.年会費長期未納者に対する取り扱いについて

木山博資会計担当理事より年会費長期未納者について報告され、3年度分以上の年会費を滞納している会員に対し、今年度末付けで除名手続予定であることが確認された。また、引き続き納入の呼びかけを行っていくこととなった。

9.会員情報検索システムの変更について

仲嶋一範出版・広報担当理事より、会員情報検索システムで使用するサーバーの変更の可能性について検討している旨報告された。現行システムで使用中のUMIN・PLAZAサーバーからUMIN・OASISサーバーへのシステム移行を検討しているとのことであり、現時点でのメリット・デメリットが示された。審議の結果、出版・広報委員会にて総意をまとめ、次回理事会にて再度提案することとなった。

10.機関誌への広告封入について

仲嶋一範出版・広報担当理事より、機関誌へ広告(チラシ)を封入する可能性について打診があったことが報告された。可否について審議されたが、継続審議となった。

11.第52回(2009年度)大会について

田代朋子大会長より以下の通り報告された。

  • 第52回大会は、神経組織の成長・再生・移植研究会(GRT研究会)との連合大会とする。会期は2009年6月22日~24日、開催地は群馬県伊香保温泉となった。
  • 6月22日にISNシンポジウムを企画している。“Axon homeostasis and disease(仮題)”とのテーマで、ISNへの申請準備中である。(オーガナイザー:木山博資氏)
  • 理事会企画オープンシンポジウムは、6月24日午後、刀城会館(前橋市)にて開催予定である。
  • GRT研究会との合同ワークショップを計画中である。准教授クラスの若手研究者をオーガナイザーとしたいと考えている。
  • 参加者は日本神経化学会とGRT研究会を自由に出入りできるよう検討している。
12.第53回(2010年度)大会について

井上和秀大会長より以下の通り報告された。

  • Neuro2010と銘打ち、日本神経科学学会、日本神経回路学会との連合大会とする。
  • 会期は2010年9月2日(木)~9月4日(土)、会場は神戸国際会議場・神戸国際展示場となった。
  • 日本神経科学学会大会長は川人光男氏(ATR 脳情報研究所)、日本神経回路学会大会長は石井信氏(京都大学)である。
  • 日本神経化学会実行委員長は木山博資氏(大阪市立大学)、プログラム委員長は神庭重信氏(九州大学)である。
  • Plenary lectureは海外より演者を3名招待予定。特別講演(国内演者)枠は設けない。
  • 各学会の特色を尊重することとし、日本神経化学会は従来通り一般口演を重視する。
  • 使用言語はNeuro2007を踏襲する。(シンポジウム:英語、一般口演:英語または日本語。討論は英語・日本語どちらでも可)
  • 「(財)精神・神経科学振興財団」に共催依頼予定である。

また、以下の通り実行委員会での決定事項が報告され、審議の上了承された。

  • 各学会との収支配分について
    日本神経科学学会:日本神経化学会:日本神経回路学会=4:2:1 とする。
  • トラベルアワードについて
    Neuro2007では受賞者に偏りが見られたため、トラベルアワード枠分配比率を設け、その比率は収支分配同様、4:2:1 とする。また、バランス良くトラベルアワードを運営するため、担当委員を設けることとし、和中明生国際対応委員会委員長が就任することとなった。
13.その他

髙坂新一理事長より次回理事会にて2011年大会、2012年大会の大会長について検討したい旨提案され、了承された。


以上を以て予定した全ての議事を終了し、本年度第1回理事会を閉じた。