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議事録

2009年度(平成21年度)第1回理事会議事録

日本神経化学会
2009年度第1回理事会議事録

日時:
2009年3月9日(月) 13:30-17:30
会場:
(財)国際医学情報センター 第 2 会議室
出席者:

髙坂新一(理事長)、池中一裕(副理事長)、米田幸雄(庶務担当)、木山博資(会計担当)、
仲嶋一範(出版・広報担当)、岡野栄之、塩坂貞夫、今泉和則、和田圭司、高橋正身(以上 理事)、
三木直正(監事)、井上和秀(新任理事・第53回大会長)、榎戸靖(2009年選挙管理委員会委員長)、
遠山正彌、柳澤勝彦、島田昌一、熊倉鴻之助(以上 新任理事)、石崎泰樹(田代朋子大会長代理人)、
田代朋子(第52回大会長)

委任状:

御子柴克彦、神庭重信、武田雅俊、東田陽博(以上 理事)、宮本英七(監事)、
和中明生(新任理事・国際対応委員会委員長)

欠席:

辻省次(理事)


議 題

議題に先立ち、髙坂新一理事長より挨拶がなされた。

【報告事項】

1. 2008年度第2回理事会議事録承認の件

髙坂新一理事長より、先般持回り審査を行い、承認が得られている旨報告された。

2. 選挙結果報告
(1)理事改選結果について
平成21年2月3日に開票された理事選挙結果について、榎戸靖選挙管理委員会委員長より報告がなされた。なお、同点の取り扱いについては、年齢の昇順とした。
(2)科研費審査員候補者選出選挙の件
平成21年2月3日に開票された科研費審査委員候補者選出選挙結果について、榎戸靖選挙管理委員会委員長より報告がなされた。
3. 役職理事・委員長選出
(1)2009年度の理事長・副理事長選出の件
2009年度理事(補充理事除く)9名による投票の結果、理事長に髙坂新一理事(国立精神・神経センター)、副理事長に井上和秀理事(九州大学)が選出された(任期は2011年2月末日迄)。
(2)補充理事選任の件
得票数、専門分野および地域性等を考慮し、審議の結果、下記の通り補充理事候補者を選出した。
(敬称略:50音順)
白尾智明(群馬大学)
田代朋子(青山学院大学)
西川徹 (東京医科歯科大学)
(3)担当理事の選出
審議の結果、各担当理事 (任期は2011年2月末日迄)を以下の通り選出した。
(敬称略)
庶務担当:岡野栄之(慶應義塾大学)
会計担当:島田昌一(名古屋市立大学)
出版・広報担当:今泉和則(宮崎大学)
(4)委員会委員長の選出
審議の結果、各委員会の委員長(任期は2011年2月末日迄)を以下の通り選出した。
(敬称略)
将来計画委員会委員長:池中一裕(自然科学研究機構 生理学研究所)
出版・広報委員会委員長:今泉和則(宮崎大学) ※出版・広報担当理事兼務
シンポジウム企画委員会委員長:柳澤勝彦(国立長寿医療センター研究所)
国際対応委員会委員長:和中明生(奈良県立医科大学)
研究助成金等候補者選考委員会委員長:神庭重信(九州大学)
脳研究推進委員会委員長:遠山正彌(大阪大学)
連合大会委員会委員長:井上和秀(九州大学) ※副理事長兼務

また、各委員長から委員の推薦を受けることと決した。
(5)次期奨励賞選考委員会委員候補者の選出
審議の結果、次期奨励賞選考委員会委員候補者(任期は2009年度総会終了時~2013年度総会終了時)を以下の通り選出した。
(敬称略)
塩坂貞夫(奈良先端科学技術大学院大学)
馬場広子(東京薬科大学)
柳澤勝彦(国立長寿医療センター研究所)
4. 次期監事候補者の選出

審議の結果、次期監事候補者(任期は2009年度総会終了時~2013年度総会終了時)を以下の通り選出した。
(敬称略)
鍋島俊隆(名城大学)
野村靖幸(横浜薬科大学)

5. 理事長報告

特になし。

6. 庶務報告

米田幸雄庶務担当理事より、庶務報告がなされた。

・会員状況について
会員数動向について報告がなされた。
・除名について
2005年度から年会費を滞納していた会員を除名とした旨報告がなされた。
・評議員の退会希望について
退会の希望があった評議員の慰留状況について報告がなされた。
7. 会計報告

木山博資会計担当理事より、会計報告がなされた。

・年会費未納者数について
会費未納者数について現状報告がなされた。今後も引き続き未納者へ適宜督促を行うことが確認された。
・選挙関連経費について
選挙関連経費について、以下の3点により、2007年度実績と比べ、経費が増加した旨報告された。
ア)封入・投函作業を委託した
イ)封入する内袋を増やした
ウ)作業の正確さを考慮し、委託先業者を変更した
8. 出版・広報報告

仲嶋一範出版・広報担当理事より、出版・広報報告がなされた。

・機関誌製作について
株式会社六甲出版販売から有限会社シーワークスへの委託先変更後も、問題なく発行できている旨報告された。
9. 委員会報告
(1) 将来計画委員会

米田幸雄委員長より、2008年9月11日開催の委員会について報告がなされた。

  • 国際化の取り組みについて、英語発表だけが国際化ではないという意見も多く、特にプレドク学生向けの日本語セッションを設けることが提案された。
  • 若手育成セミナーを今後とも継続すべきとの意見で一致した旨報告された。
  • 女性研究者の支援について、学会ホームページ上に女性研究者による意見交換や情報提供の場を設けることが提案され、出版・広報委員会で検討されている旨報告された。

また国際化の取り組みに関連して、日本の若手研究者を海外の学会に送り込み、体験させることが大切であるため、日本神経化学会が提供するトラベラー・アワードの創設を検討してもよいのではないかとの議論がなされた旨、理事長より報告された。

また、理事より次のような意見が出され、議論された。

  • 委員会よりなされた提言の実現状況を会員に分かりやすく伝えるためのロードマップを作った方がよいのではないかという意見が出された。これについて、機関誌やホームページ上での実現を検討していくとともに、機関誌に掲載している委員会議事録についても、簡潔化すべきとの意見が出された。
  • 日本神経化学会が力を入れてきた若手育成に関連して、ポスドク対策、特に企業とのマッチングを行ってはどうか、またそれが賛助会員獲得につながるのではないかという意見が出された。この意見に対して、推薦制度は有効だが、学会としてはすべての希望者に対して同等に推薦を行うことはできないので、そのルール作りも重要でかつ有効であるとの意見が出された。これについては、今後とも将来計画委員会で審議していくこととなった。

これらの意見を受けて委員長より、委員会は提言を行い、提言の実現状況について評価・追跡していくことを目標とする旨確認がなされた。

(2) 出版・広報委員会

仲嶋一範委員長より、次の通り報告された。

・学会ホームページについて
学会ホームページの更新状況について報告がなされた。
・第105回日本精神神経学会学術総会のセッション企画参加について
セッション企画参加が決定した旨報告がなされ、セッションの概要および抄録の内容について確認された。
・新会員情報検索システムの進捗状況について
2008年9月11日の委員会において、当面は現行システムで使用しているUMIN・PLAZAサーバーの利用を継続しつつ、並行してUMIN・OASISサーバーの進捗状況をフォローして、今後UMIN・OASISが本学会の希望する内容を満たすことが確認されれば、UMIN・PLAZAからUMIN・OASISに乗り換えていくことが望ましいという結論になった旨報告され、現在の進捗状況が報告された。また本学会で希望する内容をより反映させやすい方法として、自前サーバーを導入する可能性についても委員会内で議論されている旨報告された。
これに対し、UMINを使用した場合の個人情報の二重管理の問題が指摘されるとともに、会員情報検索システムの活用方法とニーズについて、以前の理事会で決定された方向性を再度検討し、費用対効果に基づいた議論をしていくべきであるとの意見が出された。
(3) シンポジウム企画委員会

東田陽博委員長欠席のため、2008年9月11日開催の委員会について資料で報告された。
また、田代朋子大会長の代理として石崎泰樹氏(群馬大学)より、52回大会中2009年6月21日開催予定の神経組織の成長・再生・移植研究会第24会学術集会との連携シンポジウムについて進捗状況が報告された。

(4) 国際対応委員会

和中明生委員長欠席のため、資料により報告された。
また、池中一裕副理事長より報告がなされた。

  • ISN理事選挙について、白尾智明氏(群馬大学)が理事選挙の候補者となった旨報告され、白尾氏当選に向け、当会としても協力していくこととなった。
  • 第22回ISN/APSN meeting について、ポスターアワード等への参加呼びかけをお願いしたいとのことであった。
  • 第9回APSNミーティングについて、2010年10月18日~20日にタイ・プーケット島で開催されることが決定し、プログラム委員長に和中明生氏が就任した旨報告された。また、シンポジウム、コロキウムについて4月以降募集を行う予定であるとのことであった。
(5) 研究助成金等候補者選考委員会

神庭重信委員長欠席のため、資料により報告された。
また候補者が少ないので若い研究者の推薦をお願いしたいとのことであった。

(6) 脳研究推進委員会

辻省次委員長欠席のため、代理として岡野栄之理事より2008年9月11日開催の委員会について報告された。

  • 脳研究委員会のミッションとして、(1)脳研究の科学政策(研究費)に対する積極的な提言を行うこと、(2)学会員に研究費に関する情報を伝えること、(2)日本神経化学会として、積極的に推進すべき研究分野を提言すること、などが位置づけられている旨報告された。
  • 研究費の動向あるいは各省庁などの公募研究費などを学会ホームページから会員に伝えるため、出版・広報委員会の広報担当と緊密な連携をとっていきたいとのことであった。
  • 日本神経化学会として、積極的に推進すべき研究分野として、chemical neurobiology、分子イメージングなど、物質を基盤とする研究分野、疾患研究、translational research などの研究分野を積極的に取り込んでいくことが提言された。

また、将来的には提言だけでなく行動をともなった委員会になっていく可能性がある旨理事長より報告され、次期委員会では他の委員会と協力しながら活動していくとのことであった。

(7) 奨励賞選考委員会

米田幸雄委員長より、2008年9月11日に開催された第2回奨励賞選考委員会において、橋本亮太氏が最優秀奨励賞に選出された旨報告された。

(8) 連合大会委員会

池中一裕委員長より次のとおり報告された。
今年の第52回大会の期間中に日本生物学的精神医学会との合同シンポジウムを開催することが決定された旨報告された。両学会の若手の研究者が発表により、精神疾患をめぐる問題意識を共有し、人間関係を築いていくことを目標にしているとのことであった。
また日本生物学的精神医学会の側で同様の合同シンポジウムが開催される場合、学会から若手演者への援助を行うかどうか、議論されたいとのことであった。

10. 第51回大会(2008年度)について

武田雅俊大会長欠席のため、資料により報告された。

11. 大学評価・学位授与機構における機関別認証評価委員会専門委員候補者の推薦について

髙坂新一理事長より、鍋島俊隆氏、野村正彦氏を推薦した旨報告された。


【審議事項】

1.新評議員の推薦について

審議の結果、候補者5名の推薦が承認され、次回総会に諮ることとなった。

2.名誉会員の推薦について

2007年第2回理事会において監事職満了時の総会にて推薦されることが決定している宮本英七氏が、2009年度総会にて推薦されることが確認された。

3.名誉会員の規定変更について

米田幸雄庶務担当理事より草案が示され、審議の結果、変更内容が決定した。

4.奨励賞規定・内規の変更について

米田幸雄委員長より草案が示され、審議の結果、変更内容が決定した。

5.2008年度決算および2010年度予算について

木山博資会計担当理事より会計報告がなされ、審議の結果承認された。

・2008年度決算および税務申告について
決算業務および税務申告は税理士により行われ、納税額が決定された。納税額は159,100円となった。
(2008年度決算について)
会費収入は減少したが、次年度繰越金を増やすことができた。主な理由として、経費節約、大会運営の補助金100万円のうち大会収益から約88万円が返金されたこと、が挙げられる。また例年に比べ、会誌売上代が大幅に増加した。
なお2008年度より、特別事業積立金に関し、積立専用口座が開設され、この口座で一括管理されている。
・2010年度予算について
2008年度実績に倣い予算立てが行われた。旅費交通費について、2010年度は理事改選を行わないため、改選を行う年度に比べ予算が少ない。国際交流費、特別シンポジウム予備費について、2008年度は支出がなかったが、2010年度はNeuro2010が開催されるため予算に加えた。
6.年会費の納入方法について

会費収入が減少傾向にあることをふまえ、年会費の納入方法について審議された。カード決済導入を検討していくこととなった。

7.年会費の値上げについて

会費収入が減少傾向にあることをふまえ、年会費の値上げについて審議された。
カード決済導入と同時に年会費の値上げを行う方向で引き続き検討していくこととなった。

8.休会制度の規定について

木山博資会計担当理事より草案が示され、審議された。以下の方向で引き続き検討していくこととなり、休会申込の様式等についても次期理事会で審議することとなった。


長期の海外留学等、海外居住により一時的に学会活動が困難となる場合、休会届を提出した上で休会できることとする。休会期間は当会会計年度(1月1日~12月31日)単位で、最長3年度とする。海外留学等終了後には、ただちに本会活動に復帰する旨申し出なければならない。
なお、休会中は次の通り取り扱うこととする。


(1)年会費は免除する
(2)機関誌「神経化学」は配布しない
(3)大会等当会主催の集会等の参加費は非会員扱いとする
(4)総会議決権は有しない
(5)役員等の選挙権及び被選挙権は有しない
(6)当会奨励賞の応募資格は有しない
(7)休会期間は会員歴に含めない
(8)休会開始後3年度を超えて復帰の届出がないときは、除名処分とする

ただし、次の場合は休会を認めない。


(1)年会費を滞納しているとき
(2)休会中常時連絡可能な連絡先(住所・電子メールアドレス等)を申し出ないとき
(3)その他当会理事会にて不適当と判断されたとき

9.学会ホームページにおける「女性研究者の声をまとめるコーナー」設置について

学会ホームページにおける「女性研究者の声をまとめるコーナー」設置について、将来計画委員会より提案され、出版広報委員会で審議されている旨仲嶋一範出版・広報担当理事より報告され、審議が行われた。

  • (案1)学会ホームページに掲示板を設ける。この場合、不正な書き込みのコントロールや規則をどのようにするか等の問題がある。
  • (案2)女性研究者に、これまでの体験談や苦労したことなどを、ホームページに(女性)研究者紹介コーナーのようなものを開設して、連載してもらう。研究室をもっている女性研究者だけでなく、留学から帰ってきたぐらいの若手の方にも書いていただくのも良いのではないか。また、ある女性研究者が、別の女性研究者の研究室を訪問して、インタービュー(取材)形式の記事に仕立てるというような企画もよいのではないか。これらの場合は、内容を順番にホームページへ掲載していくことになるので、現在のホームページ管理体制のままで対応可能と思われる。

これについて、理事より次のような意見が出された。

  • 女性研究者の問題について、男性会員からの意見も参考になるのではないか。
  • 各大学で女性研究者育成のためのプロジェクトが進んでおり、その内容は似通っているので、学会で同様のおことをするよりも、採択されたプロジェクトの進展について情報提供する方がよいのではないか。
  • 女子学生が研究を続ける割合の少ないことが問題になっており、女性研究者のためのコーナーを設置することで、研究のモデルケースを提示し、女子学生に幅を広げてもらえるのではないか。
  • ホームページに掲示板を設けることは、問題のある書き込み等の恐れがあり、管理に消耗するのは現実的ではないのではないか。
  • 学会にこのようなコーナーを設けることは時期尚早と思われるが、現在ホームページに掲載されている神経トピックスに類似した形で投稿してもらうのはよいのではないか。
  • メーリングリストを設け、希望者を募ってはどうか。
  • 女性研究者の問題は一般的な問題ではあるが、学会としても女性研究者を育てていく姿勢を示すことが大切ではないか。
  • 問題の裾野を広げるよりも、より多くの女性研究者に学会に参加してもらえるための具体策を考えたほうがよいのではないか。

以上をふまえ、将来計画委員会で引き続き議論していくこととなった。

10.第52回大会について

第52回大会について、田代朋子第52回大会長より報告された。
本年度は2009年6月21日(日)~24日(水)の4日間、群馬県・伊香保温泉ホテル天坊にて開催されることとなっており、昨年同様、口演を重視した内容であるとのことであった。特別シンポジウム、シンポジウムについてプログラムおよび日程が決定し、充実した内容となっている旨報告された。また、前回に引き続き、若手育成セミナーを開催することとなり、案内を行うとのことであった。

11.第53回大会について

第53回大会について、井上和秀第53回大会長より報告された。
会期は2010年9月2日(木)~9月4日(土)、会場は神戸国際会議場・神戸国際展示場となった。
第52回大会終了後にホームページでの案内を開始する予定であり、準備が整っている旨報告された。

12.第54回大会長(2011年度)及び第55回大会長(2012)について

審議の結果、第54回大会長に米田幸雄氏が就任することとなり、第55回大会長に池中一裕氏が就任することとなった。
池中氏より第55回大会はAPSNとの合同大会とすることをねらっていくので、日本神経化学会からAPSNへのプロポーザルを作製し、2009年6月に開催予定の理事会で承認を得たいこと、またそのプロポーザルの案は池中氏の他、島田氏(会計担当理事)、和中氏(国際対応委員会委員長)、米田氏(APSN理事)と作製したい旨提案があり、了承された。

13.その他
・科研費審査委員候補者について
科研費審査委員候補者について、投票で選出された上位10名を推薦することとなった。

以上を以て予定した全ての議事を終了し、本年度第1回理事会を閉じた。