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議事録

2010年度(平成22年度)第3回理事会議事録

日本神経化学会
2010年度第3回理事会議事録

日時:
2010年9月1日(水)13:30-17:30
会場:
神戸国際会議場5階 503会議室
出席:

髙坂新一(理事長),井上和秀(副理事長),岡野栄之(庶務担当),島田昌一(会計担当),
神庭重信,熊倉鴻之助,塩坂貞夫,遠山正彌,御子柴克彦,柳澤勝彦,和中明生,
田代朋子,白尾智明(以上 理事),鍋島俊隆,野村靖幸(監事),
池中一裕(将来計画委員会委員長),和田圭司(奨励賞選考委員会委員長),
米田幸雄(第54回大会長),木山博資(第56回大会長),工藤喬(出版・広報委員会委員),
武田雅俊(日本生物学的精神医学会理事長)

委任状:

今泉和則(出版・広報担当),西川徹(以上 理事)


議 題

議事に先立ち,髙坂新一理事長より,第53回大会開催にあたり,井上和秀大会長並びに木山博資実行委員長に対し謝辞がなされた。また,現体制の任期が半年後に満了することを踏まえ,引き続き全力で懸案事項に取り組みたいとの挨拶がなされた。

【報告事項】

1. 2010年度第1回及び第2回(臨時)理事会議事録承認の件

髙坂新一理事長より,先般持回り審査を行い,承認が得られている旨報告された。

2. 理事長報告

本年第2回理事会での2013年度大会に関する議論について,以下の通り報告された。
2013年6月23日(日)から27日(木)まで京都国際会議場にてWFSBP(World Federation of Societies of Biological Psychiatry)World Congressが予定されているが,日本神経科学学会ではそれと近接した日程で大会が検討されている。
2013年はNeuro大会開催年に該当するため,当会もスタンスを決定しなければならず,以下の3案を踏まえ活発に議論された。

  1. 従来のNeuro大会と同様の形態で開催する
  2. WFSBP World Congressとゆるやかな連合で開催する
  3. 神経科学大会とWFSBP World Congressにまたがる日程で開催し,双方と連携を取る

結果,WFSBPとのゆるやかな連合を主体とし,神経科学大会とも一部連携を取る方向で検討されることとなった。
この議論に基づき,2013年度大会長木山博資氏が日本生物学的精神医学会理事長武田雅俊氏及び日本神経科学学会大会長加藤忠史氏と協議し,その結果は後日,木山博資氏より報告されることとなった。

3. 庶務報告

岡野栄之庶務担当理事より,庶務報告がなされた。

・会員状況について
会員数動向について報告がなされた。また,物故会員1名に対し黙祷が捧げられた。
4. 会計報告

島田昌一会計担当理事より,以下の通り会計報告がなされた。

・2010年度中間決算について
2010年度中間決算について報告され,承認された。
・年会費未納者数について
年会費未納者数について現状報告がなされた。引き続き未納者へ督促を行うとともに,該当者に連絡可能な理事は,本人へ納入喚起を行うこととなった。
また,本年度中に未納が解消されない長期未納者については,本年度末付けで除名処理を行う旨報告された。
5. 出版・広報報告

今泉和則出版・広報担当理事欠席のため,審議事項6.(2)にて工藤喬出版・広報委員より報告された。

6. 委員会報告
(1)将来計画委員会

池中一裕委員長より,以下の通り報告された。

これまで将来計画委員会より提案した「若手会員の活性化」について,海外派遣補助費の予算化(2011年~)や評議員会での議論等,提案実現に向け前向きに取り組んでいただき感謝している。今後の委員会では具体策を検討することとし,例えば,大会のプログラムを見直し,若手が積極的に参加しやすい企画等を提案したい。
また,Neuro大会のあり方については,今大会終了後,アンケート等を実施して会員の意向を総括し,委員会での議論を経て理事会に報告したい。

(2)出版・広報委員会

工藤喬出版・広報委員より,以下の通り報告された。

・Neuro2010の広報活動について
Neuro2010開催にあたり,継続的に広報活動を行ってきた。主だった活動は以下の通り。
(1)9/1(水)17:00よりプレスリリースが予定されている。
各学会の担当者により,リリース内容が選定された。当会は,大会長挨拶,若手育成セミナー,シンポジウム1題について広報する。
なお,広報内容は,持ち回り審議にて理事会の承認を得ている。
(2)メディカルトリビューン誌にNeuro2010紹介記事が掲載された。掲載スペースの都合上,井上和秀大会長が3学会を代表し,インタビューを受けた。
・機関誌について
出版社変更後(有限会社シー・ワークスから株式会社杏林舎へ変更)の初版となる48巻第1号が発行された。
大きなトラブルなく出版できたため,正式に契約書・覚書を締結した。現在は第4号発行に向け,準備中である。
・学会HPについて
1ヶ月に1回定期更新を行っており,事務局に寄せられたセミナーや研究会情報,人材公募情報,研究資金公募情報等を掲載している。
先般,会員から大学院生募集情報の掲載依頼があったが,掲載実績がないため,他学会の掲載状況や昨今の大学院生の流動性を踏まえ検討した結果,学会HPを会員による若手人材確保の場と捉え,試験的に掲載することとした。9/3(金)開催予定の委員会にて掲載基準を検討したい。
・新会員情報検索システムについて
本年度第1回理事会にて,PLAZAからXooNIps(理化学研究所脳科学総合研究センターニューロインフォマティクス技術開発チームによって開発されたデータベース基盤システム)へのシステム変更が承認され,移行準備を進めている。現在は,株式会社NTTPCコミュニケーションズとレンタルサーバー契約を終えたところである。システムの運用時期は,半年後を予定している。
(3)シンポジウム企画委員会

柳澤勝彦委員長より,以下の通り報告された。


これまで公開シンポジウムの性格にばらつきがあったため,趣旨や名称を整備すると共に,隔年で順次主な精神疾患・神経疾患をテーマとして取り上げることを確認した。
また,若手会員の活性化を目的として,公開シンポジウムにシンポジスト1~2名を公募する試みをスタートさせた。
2010年の公開シンポジウムは,「うつ病の分子・細胞基盤」と題し西川徹氏,神庭重信氏にオーガナイザーをお務めいただいた。また,井上和秀大会長には,公開シンポジウムは一般シンポジウムと異なる特別企画である旨,周知にお力添えいただいた。
2011年の公開シンポジウムについては,9月3日開催の委員会で委員会案を最終決定し,追って理事会にメールで諮りたい。なお,テーマとオーガナイザーを理事会にて決定いただき,その他詳細はオーガナイザーに一任したい。

(4)国際対応委員会

和中明生委員長より,以下の通り報告された。


・Neuro2010トラベルアワードについて

トラベルアワード選考委員長を担当した。応募数90名あり,アジア圏からの応募が大多数であった。予算は400万円強,出資比率を科学:化学:回路=4:2:1としたが,募集時にどの学会を選択してもよい形式を取ったため,配布数は科学42名,化学5名,回路2名という結果に終わった。
Neuro2013では,広報の仕方や応募システムをより工夫した方がよいだろう。
国際対応委員会でも議論したい。

・APSNについて

10月18日~20日開催の10th APSN Meetingの準備が進められている。
これに関連し,第1回理事会にて「若手海外派遣プロジェクト」が承認され,広報を進めていたところである。
10th APSN Meetingでは一般演題175題の中で,日本からの応募は13題しかなく,その内若手からの応募が6題,その中でも同じ研究室から4題出ており,非常に限られたところからの応募に留まった。
この状況に鑑み検討した結果,今回は「若手海外派遣プロジェクト」の適用を見送った方がよいと考えている。

・ISNについて

2011年にギリシャ・アテネでThe 23rd Biennial Meeting of the ISN Meetingが予定されており,白尾智明理事がプログラム委員長を務めている。

・若手海外派遣プロジェクトについて

先に述べたように,当初10th APSN Meetingへの派遣をターゲットとしていたが,状況を考慮し,今回は見送ってはどうか。The 23rd Biennial Meeting of the ISNでは,当会評議員が主宰する或いは中心となっているグループに委員会から積極的に声を掛け,人材の発掘に尽力したい。

また,白尾智明理事よりThe 23rd Biennial Meeting of the ISNの準備状況について,以下の通り報告された。

先日,イタリア・エリチェで委員会が開催された。

シンポジウムは70件強応募があり,32件を採用した。日本からは8件応募があり,全て採用された。
一方,young investigator colloquiumには日本からの応募は2件のみとなった。
プレナリーレクチャーは6名予定されており,日本からは御子柴克彦理事が参加される。
また,サテライトシンポジウムは,当会会員に関連が深い内容も多く,英語で議論できる企画も多いため,若手の方々に対し,ISN出席の際はサテライトシンポジウムにも出席いただけるよう奨励していただきたい。運営側でも,若手の参加を促せるよう積極的に広報したい。


活発な議論の結果,以上報告が承認された。また,以下の通り確認された。

  • 若手海外派遣プロジェクトの応募条件は,国際学会のトラベルアワードに応募することを必須条件とする。また,対象とする国際学会はISNやAPSNに限らず,関連領域であれば,柔軟に対応する。
  • 若手研究者育成のため,学会として海外派遣事業を積極的に推進する姿勢を大いにプロモーションする。
  • Neuro大会のトラベルアワード及び若手海外派遣プロジェクトの広報・応募方法について,国際対応委員会にて充分検討する。
(5)研究助成金等候補者選考委員会

神庭重信委員長より,2010年3月~2010年8月の公募数及び応募数について報告された。
応募が少ないため,理事からも積極的に周知願いたいとのことであった。
また,髙坂新一理事長より,所属施設にて応募数の関係で推薦できなかった案件があれば,内容によっては当会へ紹介してほしいとのことであった。

(6)脳研究推進委員会

遠山正彌委員長より,以下の通り報告された。

・脳科学研究戦略推進プログラム(脳プロ)について

文科省研究振興局ライフサイエンス課の課長から,脳プロのあり方について意見を求められており,委員会案を理事長の承認を得た上で,提出する予定である。
一方,かねてより選考方法に不透明性を感じており,フェアな選考を要望している。今回の中間評価では神経化学領域の研究者も参加したが,規定路線の結果とはならず,状況は若干改善されたようだ。しかし,審査員の選出には未だ偏りが見られるため,今後も同課へ意見したい。
なお,来年度も今年度と同じテーマで公募が行われるとの情報があるため,その際には積極的に応募してほしい。

・研究費について

厚労省,文科省とも予算が削減されているが,文科省は運営交付金への影響は少なくしたいとの意向のようだ。ただし,その場合は競争的資金にしわ寄せがいくであろう。
また,日本学術振興会より細目に関する意見募集がなされ,会員の意見を元に委員会案をまとめ,理事長へ報告した。理事長より若干補足いただき,提出された。

また,高坂新一理事長より,日本学術振興会へ提出した細目にかかる意見について説明された。

以上報告を踏まえ,活発な情報交換がなされた。

(7)奨励賞選考委員会

和田圭司委員長より,7月28日開催の奨励賞選考委員会について報告された。
2010年度最優秀奨励賞・奨励賞の選考を行い,最優秀奨励賞受賞者1名,奨励賞受賞者2名を決定し,9/3(金)に最優秀奨励賞シンポジウムと表彰式(懇親会)が開催される。

(8)連合大会委員会

審議事項1.にて審議。

7. 第53回大会(2010年度)について

井上和秀大会長より盛会になる模様とのことで,謝辞が述べられ,以下の通り報告された。


各大会長とは良好な関係を築くことができ,スムーズな運営ができた。
また,3学会合同大会でありながら,当会の特色である若手育成に特化した企画を盛り込むことができ, 9/2(木)には学生教育セッションを行う。同セッションでは,当会でご活躍の先生方が座長を務め,研究や発表に関する指導をしていただく。

8. 2010年度若手育成セミナーについて

和田圭司世話人より以下の通り報告された。


8/31(火)から9/1(水)に六甲山YMCAにて開催された。参加者は講師19名,受講者(大学院生等)56名であった。初日に全体講義(2H)の後グループミーティング(3H),2日日はグループミーティング(3H)を行った。また,懇親会も開催されて交流が深まり,大いに盛況であった。
参加者からも大変好評で,リピーターも多く,アンケートでは「今後も続けてほしい」との声が多数寄せられた。
今回は従来と異なり会期前の開催となったが,時間の制約がなくじっくり受講できてよいとの意見が多かった。


また,収支について報告され,異議なく承認された。
さらに,寄付や広告の獲得について議論され,当面は理事や評議員レベルで努力することが確認された。


野村靖幸監事から,評議員として参加している(財)内藤記念科学振興財団が若手育成を意識し始めており,本セミナーの趣旨に合致しているため,賛同いただける可能性がある。取り急ぎ打診してみるとのことであった。

9. 第54回大会(2011年度)について

米田幸雄大会長より,以下の通り報告された。


  • 2011年9月26日(月)~28日(水)に「瑠璃光」(石川県加賀市)にて開催予定である。
    テーマは「分子とこころ-a molecule for mind-」とする。
  • 発表会場を5箇所準備しており,3箇所を英語会場,2箇所を日本語会場としたい。
  • 日本語会場ではシンポジウム14題(各2H)程度とし,公開シンポジウムは大会初日に開催予定である。また,一般口演は,1演題20分(口演15分,討論5分)とし,42題募集予定である。
  • 新たな試みとして,大学院生の口頭発表を設ける。1演題20分(口演10分,討論10分)とし,大学院生に限って発表できるものとする。優秀発表者も選出する予定。
    なお,活発な議論を促すため,会場には座長2名を含め評議員・理事を5名配置したいので,協力願いたい。
  • 英語会場では,東田陽博氏をオーガナイザーとし,故Marshall Nirenberg先生の追悼シンポジウムを連日予定している。
  • 若手育成セミナーは,2日間に渡り受講者100名を想定しており,会期中の懇親会後に実施予定。
  • 海外からの参加者が20名以上になると,石川県からの補助金が3倍程度増額になる。ぜひこちらを活用できるよう検討していきたい。
  • 今回はホテル瑠璃光を2日間貸し切っており,いかに黒字にするか考慮しなければならない。試算では500名以上の宿泊があると黒字になるため,同伴者(家族)の宿泊も受け入れることにしたい。同伴者数が一定数集まった場合は,観光プログラムも検討する予定である。
  • 近年,総会と評議員会が別々に開催されることが多いが,合同で開催してもよいのか。長時間パラレルにプログラムを組めないため,充実したプログラムを組むためにも考慮いただけないか。

また,2010年度育成セミナー世話人和田圭司氏より以下の通り意見された。


セミナーの参加者から,大会の宿泊費(1万円)は負担が大きいとの声が多かった。
2011年大会の直前に日本神経科学学会の大会が開催されるため,参加者が集まりにくくなる可能性も否定できない。学生に対する金銭的配慮をぜひお願いしたい。


以上意見に対し,米田幸雄大会長より以下の通り説明された。


若手育成セミナー参加者の宿泊費は無料の予定である。大会事務局では,学生の大会参加者数を130名と想定しており,その内100名が育成セミナーに参加すると仮定し,30名分の宿泊費をどうするか検討したい。

なお,参加費は一般(会員)12,000円,一般(非会員)14,000円,大学院生3,000円,同伴者1,000~2,000円として調整中である。


また,髙坂新一理事長より,以下の通り意見された。


  • 若手育成セミナー参加者の宿泊について
    2010年若手育成セミナーでは,参加費を5,000円徴収した。宿泊費を完全無料とするのではなく,少額を徴収し,セミナーに参加しない大学院生の宿泊費に充当する等若手に対するサービスに大きな格差が出ないよう配慮してもいいのではないか。
  • 総会と評議員会について
    評議員会にて重要な審議・討論の必要がない場合には,柔軟に対応して結構かと思う。

以上意見を踏まえ,大会事務局にて引き続き検討することとなった。

10. 第55回大会(2012年度)について

池中一裕大会長より,以下の通り報告された。


  • 2012年9月30日(日)~10月2日(火)に神戸国際会議場・神戸国際展示場で開催予定。
  • APSNとの連合大会となり,日本生物学的精神医学会(9/28~9/30)ともゆるやかな連合開催とする。
  • 9月29日(土)にwelcome party,10月2日(火)にfarewell banquetが予定されている。

また,検討中の会場使用計画及び企画案について説明された。
なお,9月4日(土)開催のプログラム委員会で日本側の意思統一を図り,当方の希望をプログラムに強く反映できるようにしたいとのことであった。

9. その他

特になし。


【審議事項】

1.第56回大会(2013年度)の開催形態について

報告事項2.を踏まえ,木山博資大会長より以下の通り報告された。


WFSBP World Congressとの連携は当会の今後を考えても非常に好ましく,当初はその方向で検討を進めていたが,日本神経科学学会大会長加藤忠史氏との協議の結果,神経科学大会は当会会員の研究領域と密接であり,2013年も従来通りNeuro大会を行ってはどうかとの結論を得た。
Neuro大会では学会の独自性が失われる懸念があるが,今回(2010年)のNeuro大会はプログラム編成の工夫により当会主体の企画を複数組むことができ,プログラム次第で独自性を発揮できる余地があると立証できたと思う。
よって,2013年はWFSBP World CongressとNeuro大会の連合開催を提案したい。
なお,WFSBP World CongressとNeuro大会の連合開催を行う場合は,従来通り日本神経科学学会と合同で組織委員会を組織した上で,WFSBP側と対応を協議したい。
また,Neuro大会特有の問題(英語化,トラベルアワード,負担金の比率等)については,各方面から意見を聞き,大会長間で調整していきたい。
以上の協議結果は第2回理事会の決議と異なるため,承認可否について再度議論いただきたい。

また,日本生物学的精神医学会理事長武田雅俊氏から,以下の通り意見された。


WFSBPは隔年でWorld Congressを開催しており,参加者数は4,000~5,000名である。 2013年は日本生物学的精神医学会が京都へ誘致し,プログラムに日本生物学的精神医学会評議員会及び総会を組み込む予定である。 なお,WFSBP側は日本神経化学会及び日本神経科学学会との連携の形態について,Neuro大会との連携または各学会との連携,いずれも問題ないとの認識である。 

次回World Congressは2011年にプラハで開催され,2013年の連合大会が決定した場合には,日本神経化学会や日本神経科学学会の各理事長にシンポジウムへの参加をお願いしたい。


活発な議論の結果,大会の方向性は大会長の意向を尊重すべきとのことで意見が一致し,2013年大会はWFSBP World CongressとNeuro大会の連合開催とすることが承認された。なお,本件は日本神経科学学会理事会でも審議中であり,日本神経科学学会側の承認が得られなかった場合は,第2回理事会にて決定された方針で進めることが確認された。


なお,武田雅俊氏より参加費額の調整について意見され,理事会にて継続審議とする旨確認された。

2.評議員の推薦候補者について

岡野栄之理事より報告され,審議の結果,候補者3名に対し,総会への推薦が承認された。

3.理事選挙について

岡野栄之理事よりスケジュール案が以下の通り報告され,承認された。


(1)選挙管理委員候補者の選出10月初旬
(2)選挙管理委員候補者へ諾否確認10月中旬まで
(3)第1回選挙管理委員会開催(事務局)
・委員長の互選
・運営スケジュール決定
・被選挙人名簿の確認
・開票立会人(2名)の選出
10月末
(4)公示(通知・学会ホームページ)
(5)有権者名簿発送(全会員宛て)11月中旬
(6)有権者名簿にかかる疑義受付12月初旬まで
(7)被選挙人名簿・投票用紙発送12月下旬
(8)投票締切1月下旬
(9)開票日2月初旬

また,選挙管理委員について候補者が挙げられると共に,最終決定は岡野栄之理事に一任されることとなった。

4.2011年度予算について

島田昌一会計担当理事より,2011年度予算案について報告され,以下の通り意見された。


慢性的に赤字であるが,第1回理事会にて決定された通り,2011年度から若手海外派遣補助費(50万円)と若手育成セミナー補助費(50万円)分が支出増加となる。これらはあくまでも上限とし,予算超過にならないよう運用願いたい。特に若手育成セミナーは寄付や広告収入の獲得に努めてほしい。

また,2011年は理事改選が予定されるため,会議費,通信連絡費,印刷費が増額見込みである。
年々財政的に厳しくなっており,経費節約のみならず収入増加のための抜本的手当てが必要であろう。

また,高坂新一理事長より,以下の通り意見された。
収入増加を狙い,新規会員の獲得,寄付・広告収入の増加に努めてほしい。8/31-9/1開催の若手育成セミナーでは,理事の尽力のおかげで,寄付・広告共に予想を上回る協賛が得られた。若手育成セミナーは当会の重要な事業であると共に,賛同を得られやすい趣旨であろうから,今後も積極的に周知を行ってほしい。


さらに,理事より,企業との関わり方について,単に資金提供を求めるだけでなく,共にトランスレーショナルリサーチのプラットホームを世話したり,関連会合を設けたりすると,当会に対する理解も深まるのではないかと意見された。これを踏まえ高坂新一理事長より,かねてより理事会では同様の議論があった旨説明され,2009年度大会にて臨床研究のシンポジウムを企業にオーガナイズいただいた件や理事に企業や製薬協の方を迎える可能性について検討した件が紹介された。
今後将来計画委員会にて対策を検討の上,理事会や執行部で構想を固めていきたいとのことであった。

5.機関誌「神経化学」の機関リポジトリーへの公開について

工藤喬出版・広報委員より,機関誌掲載論文について,旭川医科大学より機関リポジトリでの公開要請があった旨報告された。第1回理事会にて決定された公開要件では,理事会の承認が必要とされているため,審議願いたいとのことであった。審議の結果,異議なく公開が承認された。

6.ISNについて

田代朋子理事,白尾智明理事から,以下の通り報告された。


  • 2010年度大会でISNシンポジウムを誘致したが,採用されなかった。
    ISNには,極力同シンポジウム未開催の学会を採用したいとの意向があるようで,当会はすでに2008年に開催済みのため,採用が見送られたようだ。
  • ISNは「研究者の育成」を強く意識しており,スクールを重要視している。予算もシンポジウムより格段高額となるため,スクールの誘致も一考の余地があるのではないか。
  • 次回のISN meetingは,白尾智明氏がプログラム委員長を務めているので,ぜひ参加してほしい。
  • ISNの有料会員が減っている。ISNとしてもアクティブなメンバーが減っていることに危機感を募らせている。日本から積極的に協力してもいいのではないか。
  • 第1回理事会にてISNに対し,Umbrella制については,APSNの成熟を待ってから検討してほしい旨意見することと決したが,それをISNへ伝えた。
    今後は「APSNの成熟」とは何をさすのか議論し,学会として明確な基準を出してほしい。

さらに,ISNスクールについて議論され,同スクールはAPSNに付随して開催されることが多く,2013年度大会ではすでにスケジュールに組み込まれているとのことであった。
若手育成セミナーとドッキングさせてはどうかとの意見も出されたが,慎重に議論を続けることとなった。

7.学会の活性化に向けた具体策について

髙坂新一理事より,以下の議題について9月3日(金)開催の評議員会にて議論願いたく,それに先立ち,理事の意見を伺いたいとのことであった。活発な議論が交わされ,評議員会にてそれぞれ意見されることとなった。


(1)若手理事登用の為の補充理事枠の利用について

学会の活動を発展させていくため,理事や評議員の世代交代が必要ではないか。積極的,自発的に行動する若手世代に活躍の場を与えたい。目を引く若手(30代後半~40代前半)がいれば,学会活動への参画を促してほしい。

あるいは,補充理事枠での若手の起用もありえるのではないかと考えている。
このような見解を次期理事会へ申し送りしてよいか審議願いたい。

以上を踏まえ,以下の通り各理事より意見された。

  • 対象とする年代は,学術面でも大変重要な時期にあり,その時期に理事等学会にとって重要なポストに就くことでおおきな負担とならないか危惧する。その点のケアは考慮すべきであろう。
  • その世代が理事となり理事会に出席しても,発言しにくいのではないか。むしろ委員長に就任いただき,委員会としての立場で自由に発言できるようにした方がよいのではないか。
  • 学会運営への登用も重要であるが,まずはその世代が参加したいと思えるようなサイエンス重視の大会を作ることが先決ではないか。若手育成とは学生だけでなく,ポスドク世代にも目を向けるべきであろう。そのためには,早めにどのようなテーマで大会を運営するかアピールすべきであろう。
(2)若手会員による学会運営参画の制度設計について

将来計画委員会にて具体的な制度設計を検討することが確認された。

(3)2013年度合同大会について

審議事項1.にて審議済み。

8.その他

髙坂新一理事長より,次期理事会について以下の通り意見され,異議なく承認された。


従来は,理事選挙終了直後の理事会(3月頃)で,理事長,副理事長が選出され,その場で理事長が執行部及び委員長候補者を推挙していたが,理事長選出後に即人選を行うことは大変厳しい作業である。よって,今改選以降は理事長,副理事長選出後に行われる理事会(5月頃)まで人選の猶予を与えてほしい。


以上を以て予定した全ての議事を終了し,本年度第3回理事会を閉じた。