会則・役員・議事録・投稿

議事録

2011年度(平成23年度)第1回理事会議事録

日本神経化学会
2011年度第1回理事会議事録

日時:
2011年3月4日(金)13:30-17:30
会場:
(財)国際医学情報センター第2会議室
出席:

髙坂新一(理事長),井上和秀(副理事長),島田昌一(会計担当),
今泉和則(出版・広報担当),熊倉鴻之助,塩坂貞夫,遠山正彌,御子柴克彦,
柳澤勝彦,和中明生,田代朋子,白尾智明,(以上 理事),鍋島俊隆(監事),
池中一裕(将来計画委員会委員長),和田圭司(奨励賞選考委員会委員長),米田幸雄(第54回大会長),
浜之上誠(選挙管理委員会委員長),木山博資,佐藤真,石崎泰樹(以上 新理事)

委任状:

岡野栄之(庶務担当理事),神庭重信,西川徹(以上 理事),野村靖幸(監事),
仲嶋一範(新理事)


議 題

議事に先立ち,髙坂新一理事長より挨拶がなされた。

【報告事項】

1. 2010年度第3回理事会議事録承認の件

髙坂新一理事長より,先般持回り審査を行い,承認が得られている旨報告された。

2. 選挙結果報告
・理事改選結果について
2011年2月4日に開票された理事選挙結果について,浜之上誠選挙管理委員会委員長より報告された。なお,同点の取り扱いについては,年齢や生年月日の昇順とされた。
・科研費審査委員候補者選出選挙の件
2011年2月4日に開票された科研費審査委員候補者選出選挙結果について,浜之上誠選挙管理委員会委員長より報告された。
また,髙坂新一理事長より科研費審査委員候補者名簿に誤りがあり,現理事の名前が欠落していた旨報告され,取り扱いについて以下の通り提案された。

科研費審査委員候補者として日本学術振興会に推薦済みの者は再推薦が不要であることを踏まえ,
(1)選出選挙にて選出された候補者のうち,当会から推薦履歴がない者を推薦する
(2)名簿から名前が欠落していた者のうち,当会から推薦履歴がない者を理事会より推薦する

上記について審議され,(1)・(2)共に承認された。(2)については,該当者3名となった。
3.理事長・副理事長・補充理事選出
・理事長・副理事長について
2011年度理事(補充理事除く)11名による投票及び審議の結果,理事長に井上和秀理事,副理事長に池中一裕理事が選出された(任期は2013年2月末日迄)。なお,その他担当理事,委員会委員長については,次回理事会にて決定することとなった。
・補充理事選任について
得票数,専門分野および地域性等を考慮し,審議の結果,下記の通り補充理事候補者を選出した。
(50音順)

加藤忠史氏
馬場広子氏
和田圭司氏

4.理事長報告

髙坂新一前理事長より理事長就任中の総括及び謝辞が述べられた。

5.庶務報告

井上和秀新理事長より,庶務報告がなされた。

・会員状況について
会員数動向について報告がなされた。
・除名について
年会費長期未納者(未納期間:2007年度~)が報告され,2010年12月31日付けで44名に対し,除名処理を行ったことが報告された。
・評議員の退会希望について
退会を希望している評議員について,慰留結果が報告された。退会希望者3名のうち,1名は退会意志が固く慰留不能のため,退会処理済みである。もう2名は慰留に応じ,功労会員として本年総会へ推薦予定である。功労会員として当該2名を推薦することについて審議の結果,承認された。
6.会計報告

島田昌一会計担当理事より,会計報告がなされた。

・年会費未納者数について
年会費未納者数について報告され,引き続き督促を行う旨確認された。
また,評議員1名について功労会員への移行を前提として督促を行うこととなった。
・2010年度決算及び税務申告について
(1)2010年度決算について
2010年度決算が報告された。また,Neuro2010大会の収支決算が良好であったことについて大会長に謝意が述べられた。

(2)税務申告について
税務申告について法人税等計70,000円を申告済みである旨報告された。なお,2010年度の課税売上高が1,000万円を超過したため,2012年度における消費税納税義務者となったとのことであった。実際に納税の必要があるかどうかは2011年度の課税売上高によるとのことであった。
7.出版・広報報告

今泉和則出版・広報担当理事より,以下の通り報告された。

・機関誌「神経化学」の発行が順調に行われており,現在は50巻第1号発行に向け準備中である。
・会員検索システムのサーバーをXooNIpsへ移行し,ソフトがほぼ完成した。近々会員へ運用に向けアナウンス予定である。

8. 委員会報告
(1)将来計画委員会

池中一裕委員長より報告され,現在議論を進めている内容は次回理事会にて報告したいとのことであった。

(2)出版・広報委員会

今泉和則委員長より,次の通り報告された。

・プレスリリースについて
Neuro2010にて3学会合同のプレスリリースを行い一定の効果を得たため,2011年度以降も継続することとし,大会前に社会性の高い演題を中心にマスコミへ情報発信を行いたいとのことであった。併せてプレスリリースにかかる指針が示され,異議なく承認された。
・機関誌の電子発行について
髙坂新一前理事長より,現在紙媒体で発行している機関誌「神経化学」を経費削減のため,原稿をPDFに変換した上でオンラインにて発行してはどうかと提案され,2社からの見積を取った結果,若干の経費節減が見込まれた。今後は対費用効果を加味してさらに検討を進めることとした。
・e-mail配信告知状況について
会員からのe-mail配信に対する同意状況について報告された。
・第107回日本精神神経学会学術総会への参加について
日本精神神経学会より,第107回日本精神神経学会学術総会にて行われる「関連学会からの報告」に2009年同様参加の打診があった旨報告された。
審議の結果,2009年開催時の状況を踏まえ,可能な限り理事長が参加することとなった。
また,髙坂新一前理事長より,日本学術会議から学会活動に関する原稿依頼があったため,原稿作成の上,提出済みである旨報告された。
(3)シンポジウム企画委員会

柳澤勝彦委員長より報告され,2011年度大会における日本神経化学会公開シンポジウムは「パーキンソン病研究の新展開:ミトコンドリア機能障害を中心に」(オーガナイザー 和田圭司氏)とし,9月26日(月)開催予定とのことであった。

(4)国際対応委員会

和中明生委員長より,以下の通り報告された。


2010年APSN meeting (at Phuket) 【開催日】2010年10月18日~20日
Plenary Lecture:3
Special Lecture:2
シンポジウム:6
Poster :178
日本からの参加者は20名強であった。
2011年ISN/ESN meeting (at Athens) 【開催日】2011年8月28日~9月1日
当会若手海外派遣プロジェクトでtravel awardを募ったところ,2010年末までに19名の希望者があった。国際対応委員会にて応募書類の添削やチェックを行い,最終的に17名が応募した。
当初,同プロジェクトでは1研究室から1名の応募で計10名程度の規模を見込んでいたが,今回はそれよりも規模が大きく,かつ1研究室から複数の応募がある。委員会での議論の結果,awardは極力応募を受け付け,学会財政の状況を踏まえながら取り扱いを検討することとした。
また,大会会期前1週間でAdvanced School(教育プログラム)が開催され,こちらも旅費と宿泊費等の補助がある。本プログラムには上記の17名のうち,2名が重複応募している。
2012年 APSN meeting (当会大会と合同開催)【開催日】2012年9月29日~10月2日
神戸国際会議場にて開催予定(池中一裕大会長)。日本生物学的精神医学会と連合開催を予定している。プログラム委員長はWoong Sun氏 (韓国 高麗大学)。
2015年 ISN/APSN meeting
2010年末,APSNより2015年のmeeting開催地の立候補を募る旨連絡があった。国際対応委員会にて審議の結果,1)立候補締切日(2011年1月10日)が逼迫しており,広く大会長候補を募るのは難しい2)大規模な学会運営を要するため,世界的に知名度や業績が高い人物が大会長として立候補すべきであるとの観点から岡野栄之氏(慶應義塾大学)を大会長候補者として髙坂新一前理事長へ推薦した。これを踏まえ,髙坂新一前理事長から岡野氏へ打診され,岡野氏より快諾を得た。本件は2010年末に理事会にて持ち回り審議を行い,承認されたところである。

立候補は日本とオーストラリアから応募があり,オーストラリアはANS(オーストラリア神経科学学会)の執行部が代表となっているとのことである。
なお,開催地は,アテネで開かれるISN理事会における各候補地のプレゼンテーション及び投票を以って決定される。
ISN理事選挙について
田代朋子氏の任期満了(2011年8月)を控え,ISN理事選挙が行われる予定である。
「地域別理事数分布」に基づき東アジアから理事1名を選出するため,理事候補のnomination(2011年2月15日締切)が行われた。
国際対応委員会では池中一裕氏を推薦し,2月10日時点でnominationが成立した。
今回の推薦は,池中氏がISN理事経験者であることを踏まえ,事前にISNへ多選であっても推薦可能か確認した上で進められた。
その後,池中氏本人へISN執行部より理事の多選を制限したいとの意向がメールで伝えられ,これを受けてやむを得ず立候補を辞退する事態となった。ISN執行部からの意向伝達が推薦締切直前であったため,新たな候補者を出すことができず締切を迎えた。

今回のISN執行部の行動は,ISN幹部が「推薦は個人単位で行われるべきものであり,学会等組織が関与すべきでない」との意向を持っているためと推測されるが,その旨公式に明文化されておらおらず,現時点では執行部の私的な意向と言わざるを得ない。また,nominationには同国人3名以内及び異国人7名以上の推薦が必要であり,nominationが成立した時点で,池中氏の推薦は当会に限った意思ではないことが明らかである。
今回の事態は極めて異例であり,国際対応委員会は強い違和感を持っている。
上記ISN理事選挙におけるISN執行部の行動に対し,理事より異議が相次いだ。また,「地域別理事数分布」にも不公平感が訴えられた。検討の結果,ISN理事である田代朋子氏,白尾智明氏から本件についてISN理事会にて事実確認を行い,多選についての明確な指針の策定を提案することになった。
(5)研究助成金等候補者選考委員会

神庭重信委員長欠席のため,資料により報告された。

(6)脳研究推進委員会

遠山正彌委員長より,以下の通り報告された。

  • 脳科学研究戦略推進プログラム(脳プロ)について,文部科学省研究振興局ライフサイエンス課の努力もあり,フェアな選考に向け状況が改善されているように見受けられるが,一部透明性を欠くものもあり,引き続き注視していきたい。
  • 各種大会等で発達障害を積極的に取り上げてほしい。発達障害,心理,精神科等の領域は今後重要なキーワードとして注目されていく分野であり,当会でも重要視していきたい。
(7)奨励賞選考委員会

和田圭司委員長より報告され,2011年度奨励賞募集に向け準備を進めている。今回は応募締切を5月27日(金)必着とする予定である。

(8)連合大会委員会

井上和秀委員長より2013年開催予定の日本神経科学学会との合同大会について,同会会長・副会長と当会理事長・副理事長が面談の上,覚書を交わした旨報告された。覚書の内容は,2010年合同大会での運用をベースとし,新たに余剰金や赤字負担金は各学会の総会員数で按分する旨が追加されたとのことであった。


9.第53回大会(2010年度)について

井上和秀大会長より第53回大会(2010年度)について,挨拶と謝辞が述べられた。

10. その他

特になし。


【審議事項】

1.評議員の推薦候補者について

井上和秀新理事長より報告され,審議の結果,候補者2名に対し,総会への推薦が承認された。

2.名誉会員の推薦候補者について

井上和秀新理事長より報告された。適宜理事より井上和秀新理事長に適任者を推薦することとなり,年齢,貢献度等を踏まえ,次回理事会にて候補者を決定することとなった。

3.第54回(2011年度)大会について

米田幸雄大会長より,開催案について報告された。

【概要】
会期:2011年9月26日(月)~28日(水)
場所:瑠璃光 〒922-0295 石川県加賀市山代温泉
  URL:http://www.p.kanazawa-u.ac.jp/~jsn54/
テーマ:「分子とこころ」A molecule for mind
同時開催:故ニーレンバーグ博士追悼シンポジウム
事前参加登録期間:2011年5月6日(金)~7月29日(金)
演題登録期間:2011年5月6日(金)~7月1日(金)
宿泊申込期間:2011年5月6日(金)~8月26日(金)
大会長:米田 幸雄(金沢大学医薬保健研究域薬学系)
事務局長:檜井 栄一(金沢大学医薬保健研究域薬学系准教授)
組織委員長:東田 陽博(金沢大学医薬保健研究域医学系教授)
組織委員(50音順):加藤 聖 (金沢大学医薬保健研究域医学系教授)
加藤 将夫(金沢大学医薬保健研究域薬学系教授)
程  肇 (金沢大学理工研究域理学系教授)
三邉 義雄(金沢大学医薬保健研究域医学系教授)
村本健一郎(金沢大学理工研究域工学系教授)
山田 正仁(金沢大学医薬保健研究域医学系教授)
【日程表】
企画名言語日時内容等
神経化学カレッジ日本語9/25(日)14:00~17:15
30分×8テーマ(15分休憩)
(1)シナプス伝達
(2)ニューロン
(3)グリア
(4)神経幹細胞
(5)うつ病
(6)アルツハイマー病
日本神経化学公開シンポジウム英語9/26(月)12:45~15:15パーキンソン病研究の新展開:
ミトコンドリア機能障害を中心に
日本神経化学・日本生物学的精
神学会合同シンポジウム
英語9/27(火)9:15~11:30
最優秀奨励賞受賞者講演英語9/28(水)9:30~10:00
シンポジウム(1~13)英語9/26(月)~28(水)
1シンポジウム=135分
(テーマ背景説明15分、30分×4演題)
4演題×13シンポジウム=52演題
一般口演(1~7)日本語9/26(月)~28(水)
1コマ=20分×6演題
6演題×7コマ=42演題
大学院生口演(1~5)日本語9/26(月)~28(水)
1コマ=20分×6演題
6演題×5コマ=30演題
ポスター発表日本語9/26(月)~27(火)
終日展示、1時間討論
100演題×2コマ=200演題
ニーレンバーク先生追悼シンポジウム(1~7)英語9/26(月)~28(水)
1シンポジウム=30分×4演題
4演題×7シンポジウム=28演題

その他,スケジュール案,参加登録費案,宿泊料金案が報告された。
また,2011年より当会大会は,日本神経学会専門医資格更新にかかる取得単位の対象となる企画(講演会)として認定される旨確認された。

4.第55回(2012年度)大会について

池中一裕大会長より,開催案について報告された。

■APSN 11th biennial meetingと合同開催

■日本生物学的精神医学会(9/28~9/30)とゆるやかな連合開催

開催日:2012年9月29日(土)~10月2日(火)※9月29日は懇親会(get together)
シンポジウム提出期限:2011年7月31日(日)
アブストラクト提出期限:2012年3月1日(木)
プログラム委員長:Woong Sun氏 (韓国 高麗大学)

  • プログラム委員会はAPSN側から5名,日本側から5名となる。
  • Local organizerは準備段階として現在4名決定しているが,順次増員予定である。

また,議場にて以下の点が確認された。

  • 大会から日本在住のシンポジストに金銭的補助は行わない。なお,海外から参加のシンポジストには平均500ドル程度の補助が行われる。
  • 日本生物学的精神医学会と合同でシンポジウムを行う。
5.第56回(2013年度)大会について

木山博資大会長より,以下の通り報告された。

  • 2010年同様,日本神経科学学会との合同大会(Neuro大会)となった。8.委員会報告の(8)連合大会委員会にて報告された覚書に沿って準備を進めていく。また,WFSBP World Congress(武田雅俊大会 長)とゆるやかな連合を行うこととし,WFSBP会期前に Neuro大会を開催する予定である。
    WFSBPを含め共通のテーマを設けたいが,全日程で5~6日間程度あるため,参加者数維持に工夫が必要であると考えている。
6.第57回(2014年度)大会について

髙坂新一前理事長より,大会長として塩坂貞夫氏(奈良先端科学技術大学院大学)を推薦したい旨提案され,議場に諮ったところ,異議なく承認された。

引き続き塩坂貞夫大会長より,以下の通り報告された。
会場は奈良県新公会堂とし,開催時期を9月で検討したい。日本神経科学学会の開催も踏まえつつ,具体的な日程を考えていく。

9.その他

井上和秀新理事長,池中一裕副理事長より挨拶がなされた。


以上を以て予定した全ての議事を終了し,本年度第1回理事会を閉じた。