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議事録

2011年度(平成23年度)第2回理事会議事録

日本神経化学会
2011年度第2回理事会議事録

日時:
2011年5月13日(金)13:00-17:00
会場:
(財)国際医学情報センター第2会議室
出席:

井上和秀(理事長),池中一裕(副理事長),木山博資(庶務担当理事),島田昌一(会計担当理事),
石崎泰樹,佐藤真,遠山正彌,柳澤勝彦,和中明生,馬場広子,和田圭司(以上理事),鍋島俊隆,
野村靖幸(以上 監事),小泉修一(将来計画委員会委員長),白尾智明(国際対応委員会委員長),
岡野栄之(脳研究推進委員会委員長),髙坂新一(連合大会委員会委員長)

委任状:

仲嶋一範(出版・広報担当理事),熊倉鴻之助,米田幸雄,加藤忠史(以上 理事)


議 題

【報告事項】

1.2011年度第1回理事会議事録承認について

井上和秀理事長より,先般持回り審査を行い,承認が得られている旨報告された。

2.理事長報告

井上和秀理事長より,以下の通り挨拶された。

◆昨年のNeuro2010で大会長として日本神経科学学会,日本神経回路学会と共にし,改めて当会の「病態を分子レベルで解明する」というスタンスの重要性を痛感した。
理事長就任にあたり,どのように学会の魅力を高め,それをいかに外部へ発信するかという点に注力したいと考えており,そのため,シンポジウム企画委員会やプログラム委員会,将来計画委員会には特にご尽力いただきたい。
また,学会の魅力を維持するためには,財政基盤の安定に繋がる会員数の確保が必須である。一方,巨大な大会では,大会での発表・討論時間の短縮に繋がる恐れがあり,口演発表と討論の充実を重要視する当会の姿勢と齟齬が生じる可能性もある。
両者を鑑み,現在1,400名程度の会員数を2,000名規模にすることを目標とし,2年間の期間限定で日本神経化学会活性化特別委員会を設け,遠山正彌氏に委員長をお務めいただく。同委員会を中心として,理事各位のご協力を期待したい。

3.補充理事の承認について

井上和秀理事長より報告され,2011年度第1回理事会にて補充理事として選出された加藤忠史氏,馬場広子氏,和田圭司氏について,細則に基づき評議員会に諮ったところ,過半数の承認を得たとのことであった。

4.各委員会委員の選出について

井上和秀理事長より,持ち回り審議にて各委員会委員長が承認された旨報告されると共に,各委員長から提出された委員候補者案が提示された。審議の結果,将来計画委員会委員候補者1名減(3委員会に渡る重複就任回避のため),国際対応委員会委員候補者1名交代(候補者の意向に基づく),連合大会委員会1名増(理事長の提案に基づく)を含む候補者案が承認された。

5.庶務報告

木山博資庶務担当理事より,以下の通り報告された。

◆会員状況について
会員数動向について報告された。また,物故会員1名に対し黙祷が捧げられた。
◆評議員の慰留について
2011年度第1回理事会にて決した通り,年会費長期未納の評議員1名に対し,功労会員への移行を前提とした督促を郵送及びメールにて行ったが,当人からのリアクションがないため,引き続き状況を注視したいとのことであった。
6.会計報告

島田昌一会計担当理事より,会計報告がなされた。

◆年会費未納者数について
年会費未納者数について報告された。また,長期未納者(2008年以降未納及び2009年以降未納)に対し,以下の通り対応することと決した。

(1)理事,監事,委員長は連絡可能な未納者に対し,支払または当会事務局への連絡を促す。
(2)(1)の「連絡可能な未納者」以外の者については,地域ごとに振り分け,理事,監事,委員長が動向等調査を行う。
◆2010年度決算及び監査,諸手続きについて
2010年度決算等について,以下の通り報告された。
・2010年度決算について
2010年度決算については2011年度第1回理事会にて承認されたが,決算書に対し会計事務所より追加の指導があり,内容を一部変更することとなった。
・監査について
2010年度の収支計算書及び財産目録について,鍋島俊隆監事,野村靖幸監事による監査が行われ,収支内容並びに財産状況について正しく示されているものと認める旨報告された。
・諸手続きについて
2010年度決算書の内容変更及び理事長変更に伴い,修正申告及び代表者変更にかかる届出を行った。
7.出版・広報報告

仲嶋一範出版・広報担当理事欠席のため,佐藤真理事より以下の通り報告された。


◆名誉会員 故高垣玄吉郎氏の逝去に伴い,次号機関誌にて追悼文を掲載予定である。
◆ホームページにおける東日本大震災関連情報の掲載方法について,理事会にて検討いただきたい。

8. 委員会報告
(1)将来計画委員会

小泉修一委員長より,将来計画委員会の新体制について報告された。また,井上和秀理事長より,学会の将来を担う若手が自ら計画し,行動するよう期待するとの意見が述べられた。

(2)出版・広報委員会

仲嶋一範委員長欠席のため,佐藤真理事より出版・広報委員会の新体制について報告されると共に,活動について以下の通り報告された。

◆E-mail配信告知状況について
E-mail配信及び会員検索システムでの情報開示について,同意状況が報告された。
また,理事より同意に関する調査に回答していない会員について指摘され,対応を委員会にて検討することとなった。
◆学会ホームページについて
東日本大震災に関してお見舞文と3件の情報を掲載している旨報告され,より充実した内容とするために理事会にて検討いただきたいとのことであった。審議の結果,包括脳ネットワーク等へのリンクや被災した会員・研究室からの要望受付窓口を設けるとの方向性が示され,引き続き委員会と執行部にて詳細を検討することとなった。
(3)シンポジウム企画委員会

和田圭司委員長より,シンポジウム企画委員会の新体制について報告された。また,2011年度大会における日本神経化学会公開シンポジウムは「パーキンソン病研究の新展開:ミトコンドリア機能障害を中心に」(オーガナイザー 望月秀樹氏,和田圭司氏)とし,一部演者について若手会員の中から公募を行っているとのことであった。
なお,議場にて公開シンポジウムでの使用言語は日本語とする旨確認がなされた。

(4)国際対応委員会

白尾智明委員長より国際対応委員会の新体制について報告されると共に,活動について以下の通り報告された。

◆ISN大会のトラベルアワードについて
「若手海外派遣プロジェクト」として,若手会員16名に対し2011年度ISN大会のトラベルアワード獲得に向けた指導・サポートを行ったところ,15名が受賞(他1名は辞退)できた。今回当会からは一律3万円を補助したいと考えるが,理事会にて審議いただきたい。

審議の結果,本プロジェクトの目的はトラベルアワードへの積極的な挑戦を促し,選外となった場合にも相当の補助を行うことで,より多くの若手にトラベルアワードが用意されている国際学会への参加の機会を与えることであるとされ,今回は希望者全員がトラベルアワードを獲得できたことから,資金は次回の企画へ繰り越すことと決した。
◆2015年ISN大会について
岡野栄之氏より,2015年ISN大会招致活動について以下の通り報告された。

  • 4月29日にISNに招致の立候補を表明し,開催場所及び開催期間(パシフィコ横浜,2015年10月4日~8日)を提案したが,5月末までに提出するFinal bid 案について確認いただきたい。今回はオーストラリアとの競合となるが,日本政府観光局 (JNTO)及び横浜観光コンベンション・ビューローの強力なサポートを得ており,招致実現に向け万全を尽くしたい。なお,本年のISNアテネ大会中に招致に関するプレゼンテーションが行われる可能性があるが,岡野氏がISNアテネ大会に参加できない場合は,理事会メンバーの参加予定者が代理でプレゼンテーションを行うこととした。

上記について議場に諮ったところ,異議なく承認された。
◆その他ISN関連事項について
白尾智明委員長より,以下の通り報告された。

  • 2011年理事選が終了した。次回理事選ではISN側の意向を踏まえ,候補者選定の際は学会主導との印象を受けないよう配慮したい。
  • 2011年ISN大会のプログラムが確定したので,適宜確認いただきたい。
(5)研究助成金等候補者選考委員会

石崎泰樹委員長より研究助成金等候補者選考委員会の新体制について報告されると共に,2011年3月~2011年4月の公募数及び応募数について報告された。
学会推薦への応募が少ないとの報告がなされ,審議の結果,公募情報をメールで会員に周知する,状況に応じて応募締切を延長する等対策を講じる一方,委員会での審査方法を郵送からインターネットの情報共有スペースを利用する方法に変更することにより審査時間の短縮に努め,当会への応募締切を財団等の応募締切に近づけることとなった。
また,理事等の所属施設にて推薦数の上限の都合等で応募できなかった案件があれば,内容に応じ紹介いただくことも提案された。

(6)脳研究推進委員会

岡野栄之委員長より脳研究推進委員会の新体制について報告されると共に,活動について以下の通り報告された。


  • 脳研究推進委員会では,脳科学研究戦略推進プログラム(脳プロ)への対応,公的研究費等に関する情報の一元化,文部科学省等への意見発信を主な活動としたい。
  • 10月15日(土)に脳プロ公開シンポジウムが予定されており,シンポジスト推薦の打診があった。正式な依頼を受け取り次第,人選を進めたい。

また,井上和秀理事長より,8月22日(月)に開催される包括脳ネットワークのシンポジウムで企画されている脳プロのセッションに関し,シンポジスト推薦の打診があった旨報告された。
さらに,髙坂新一前理事長より,「再生医療の実現化ハイウェイ」の実施について情報提供された。脳研究に関連する重要なイベント等の情報は,当会HPでも積極的にアナウンスしていくことが確認された。
(7)奨励賞選考委員会

和田圭司委員長より,2011年度奨励賞募集状況について報告された。また,選考は7月15日(金)開催の委員会にて行うとのことであった。

(8)連合大会委員会

髙坂新一委員長より連合大会委員会の新体制について報告されると共に,活動について以下の通り報告された。


◆連合大会委員会は,ゆるやかな連合形式で協力関係を構築できる学会を開拓することで,当会活動のさらなる活性化を図ることを目的としている。現在の状況は以下の通り。
・日本神経科学学会
2013年大会を合同大会にすることを前提とし,覚書を交わした。覚書では,2010年合同大会の実績をベースとした運用基準を明文化した。
将来的には日本神経科学学会ともゆるやかな連合形式で運営したいと考えており,長期的に状況を見守っていきたい。
・日本生物学的精神医学会
近年良好な関係を保てており,今後も継続していきたい。
・日本神経学会
当会の2011年大会より,日本神経学会専門医認定の更新にかかる単位付与を行うことで合意しており,今後もさらなる連携強化を図りたい。

上記以外でも,効果的な連携が期待できる学会を模索していきたい。
(9)日本神経化学会活性化特別委員会

遠山正彌委員長より,以下の通り報告された。


◆現在1,400名程度の会員数を2,000名規模にすることを目標とし,2年間の期間限定で設置された委員会である。基礎と臨床の両面からアプローチできるよう,委員には両者バランスよく就任いただく。魅力的な学会作りを通じて会員数増加を達成するため,将来計画委員会とも密接に連携していきたい。
9.第54回大会(2011年度)について

米田幸雄大会長欠席のため,資料にてシンポジウム応募状況,若手育成セミナー及び神経化学カレッジの準備状況が報告された。
理事より,神経化学カレッジをオープンフリーにして当会の魅力を大々的にアピールすると,会員増加の手助けになるのではないかとの意見が出され,井上和秀理事長より米田幸雄大会長に打診することとなった。一方,財政基盤の安定化も課題とされ,理事に協力を求めたいとのことであった。


10. その他

特になし。


【審議事項】

1.名誉会員の推薦候補者について

前回理事会からの継続審議となっており,井上和秀理事長より候補者1名が提案された。
これに対し,理事より候補者の選定方法について意見され,候補者は慣例により一定要件を満たした評議員,正会員の中から検討されていたが,これに功労会員も含めるべきではないかとのことであった。
審議の結果,一定要件を満たした功労会員も含め候補者を再検討し,持ち回り審議することとなった。

2. 第55回(2012年度)大会について

井上和秀新理事長より報告された。適宜理事より井上和秀新理事長に適任者を推薦することとなり,年齢,貢献度等を踏まえ,次回理事会にて候補者を決定することとなった。


◆2012年9月29日(土)~10月2日(火)に神戸国際会議場で開催する。※9月29日はget together


◆The 11th Biennial Meeting of APSNと合同開催,第34回日本生物学的精神医学会(JSBP)とゆるやかな連合開催とする。
       なお,JSBPは9月28日(金)~30日(日)に開催される。


◆First circularがほぼ完成し,ホームページ開設待ちとなっている。


◆財務関連(JSBPとの協議事項)
・機器展示
原則として9月28日~10月2日の5日間を通して受け付けることとするが,場合によっては以下の日程でも受け付ける。
ア)9月28日~9月30日
イ)9月30日~10月2日
ウ)9月29日~10月1日
 収入の分配方法は,ア)の場合はJSBP,イ)の場合は当会,ウ)及び5日間通しの場合は両学会で折半とする。
・ランチョン
9月30日の収入は両学会で折半とする。
・抄録集
両学会個別に作成し,広告も各学会で募るが,ポケットプログラム集は合同で作成する。なお,掲示広告にかかる収入は,両学会で折半とする。
・口座
APSN/JSN合同大会用の口座とJSBP連合大会用の口座をそれぞれ開設する。
・会場費
5日間の会場費は,両学会で折半する。

◆その他

  • ポスターはJSBPと合同で作成し,共通のスローガンを冠する。スローガンは「分子から精神への統合」を予定している。
  • 9月29日はAPSN/JSNのget togetherが開催されると同時に,JSBPの懇親会が行われるが,JSBPよりAPSN及び当会の理事・プログラム委員会を懇親会に招待したいとの打診があり,前向きに検討している。

3. 第56回(2013年度)大会について

木山博資大会長より第56回(2013年)大会について以下の通り報告され,異議なく承認された。


  • 第56回(2013年度)大会は日本神経科学学会との合同大会(Neuro大会)とし,2013年6月20日(木)~23日(日)に京都国際会議場で行う。また,同会場で6月23日より開催のWFSBP World Congressとはゆるやかな連合とする。
  • 日本神経科学学会との合同大会開催を踏まえ,運営基準に関する覚書を交わした。この中で,余剰金或いは赤字負担金については各学会の会員数に応じ按分する旨定められているため,今後の会員数の動向がポイントとなるであろう。
4.その他

特になし。

以上を以て予定した全ての議事を終了し,本年度第2回理事会を閉じた。