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議事録

2011年度総会議事録

2011年度総会議事録



日 時:2011928日(水)11481238

会 場:瑠璃光 1階 花離宮

議 長:米田 幸雄大会長   副議長:井上 和秀理事長

出 席:出席37名,委任状244名(会員総数1382名・定足数139名)

 

議 事:

1.理事長報告

井上和秀理事長より,米田幸雄大会長に対し謝辞がなされた。

「今大会は若手の研究者を育てるという本学会のアイデンティティに合う印象を受けました。東日本震災があり,本学会として学生への支援を実行することができたこと,各担当の先生方に深く感謝いたします。評議員会に多くのこれまでの奨励賞受賞者が参加してくださり,それぞれから本学会に対する熱い思いをお聞きできたことに大変感動し,本学会がますます発展していくことを感じました。」

 

2.選挙結果報告

木山博資庶務担当理事より,以下について報告された。

・理事選出選挙結果について。

2011年度役員及び委員会委員長について。

 

3.庶務報告

木山博資庶務担当理事より,以下について報告された。

・会員状況について報告された。また,物故会員1名に対し黙祷が捧げられた。

・被災地域からの学会参加者の補助について以下報告があった。

東日本大震災の後,本学会で何か出来ないかとの意見を受け,会員より要望を募ることとなった。その結果,学生の学会参加を補助していただきたいとの要望があり,理事会で話し合い,被災地域の研究者の方,特に学生の方が参加される場合は本大会の参加費を無料にすることと旅費の一部を補助することを決定した。公募を行なった所,2名の学生より申請があり,本大会の参加費と旅費の一部として交通費の補助を行なった。

・日本学術会議より協力学術研究団体へのアンケートがあり,理事会でとりまとめのうえ提出した。

 

4.会計報告

後半の会計報告の時に島田昌一会計担当理事よりまとめて報告する旨が述べられた。

 

5.出版・広報報告

仲嶋一範出版・広報担当理事より,以下について報告された。

・東日本大震災対策として,震災関連の情報とともに,被災した会員・研究室から要望を受け入れる窓口の案内を学会HPに掲載した。これを通し被災地からの参加者への補助が実現した。

その他については,委員会報告で行う旨説明があった。

 

6.プログラム編成報告

米田幸雄大会長より,以下について報告された。

241題の申込みがあった。内訳は,公開シンポジウム5題,合同シンポジウム4題,13テーマの一般公募シンポジウム52題であった。

47題の一般口演と共に大学院生の口演を公募したところ予想を上回る42題の応募があった。急遽42題に合わせ枠を広げ,7名の優秀発表者を昨日の表彰式で報告した。

・プログラム委員会においては,全員で庶務にあたった。

・故ニーレンバーグ先生の追悼シンポジウムを同時開催し,外国人の方もたくさんの参加があった。

 

7.各種委員会報告

①将来計画委員会

小泉修一委員長より,以下について報告された。

 

・将来計画委員会で次の点でアンケートを行なった。

1.若手会員の積極的な参加や定着に関すること

2.国際化をどうするか

3.この会の独自性をどうするか

 

このアンケート結果を基に委員で議論した。

1.若手会員の積極的な参加を促し活性化を目指すことについて

-若手育成セミナーを充実させようと考えている。今回で4回目となる。どのくらい有効であったのかの解析がされていないため,参加した方がその後どうなっているかをいろいろな切り口で調査をして,後日報告する。

 

-様々な反省点のフィードバックやこれまでのノウハウが蓄積されているが,これらを継承し,フィードバックしたものを次に活かすというシステムが出来ていない。委員会でよいアイデアが出たので理事会に諮っていきたい。

 

-若手の発表やシンポジウムの機会を積極的に取り入れてはどうか。また,今大会で企画された大学院生の賞などをこれからも継続していきたい。これらを本学会としてサポートできる体制がよいだろう。

 

2.国際化について

口頭発表重視で深いディスカッションをすること,疾患を分子の切り口から明らかにすることで本学会の目的が達せられる方向であれば言語は拘らなくてもいいのではないか。

 

3.独自性について

もし女性会員向けの制度などがないようであれば,女性会員が戻ってくれるようなシステムの制度の構築を行なってもよいのではないか。

以下の意見がされた。

髙坂新一委員長より

1.若手育成セミナーは,本学会にとって大切な位置付けにあるので,大会長と連携して運営を考える委員会を立ち上げていただきたい。大会長を資金面などでサポートする意味でも本学会として委員会を立ち上げ,協力を推進していただきたい。

 

岡野栄之委員長より

1.参加した若手のフォローアップについて行なうと,今後のフィードバックによりよいのではないか。

 

小泉修一委員長より

1.委員会については,現在計画している。詳細は追って報告する。

 

以上を踏まえ,委員会報告の詳細については議事録で報告し,理事会に諮っていきたい。

 

②脳研究推進委員会

岡野栄之委員長より,以下について報告された。

 

委員会では,脳関係の研究費を会員がいかにしてとれるかについて議論をした。

・脳科学の研究費に関しては,基盤研究,新学術領域,脳プロ,CRESTの文部科学省関連と厚生労働省の科研費の大体5種類になる。

 

・基盤研究に関しては,神経科学一般は一番応募者が多いが,神経化学はいないので是非応募してほしい。神経化学は採択が難しいようだ,基盤Aで好循環になる声もある。この点についてはもう少し精査して報告書であげる。

 

・新学術領域については,12個の領域が立ち上がっている。本学会の特有のテーマとして出せる可能性があるのではないか。

 

・脳プロ,CRESTについては,本学会で重要なテーマを積極的に提案していく予定である。重要なキーワードを委員のメンバーに1週間以内に出していただくこととなっており,委員会で議論を進めている。また,科研費についても議論を行なった。

 

③国際対応委員会

白尾智明委員長欠席のため田代朋子先生より,以下について報告された。

 

・若手海外派遣プロジェクトは,若手育成セミナーを中心に呼びかけた。申請書の書き方などを委員会で添削や指導をして募ったところ,18名の応募があった(内1名は他が決まっていたため資格なし)。17名全員が通り,個人で出した2名を合わせると今回のギリシャ・アテネ大会では,19名のトラベルアワードを獲得することができ,集団として参加することができた。委員会としてこれからも推進していきたい。

 

・アドバンススクールは,4倍の倍率であったが日本からは3名の応募があり,全員参加することができた。

 

・委員会での論議の結果,当面はいろいろな学会との案があったがISNAPSNで主催する学会やワークショップに送り入れることを中心に考えていきたい。

 

20122月にシアンでAPSNのスクールが開かれる。ペインを中心にしているので日本でも参加できるのではないかと考えている。若手の方に委員会より呼びかけていきたい。

 

ISNの次期大会は,2013年カンクンでASNと合同で行なう。

 

2015ISN大会は,オーストラリアのケアンズに決まっている。準備を進めていきたい。

 

④出版・広報委員会

仲嶋一範委員長より,以下について報告された。

 

・広報活動については,学会HPの「神経化学トピックス」に,4月以降3件の執筆を依頼し,内2件については既に掲載済みである。「神経化学トピックス」は,会員が発表した良い論文をわかりやすく説明するコーナーである。委員だけでは情報を広く収集することは難しいので,会員の方からも積極的に推薦をいただきたい。

 

・機関紙に,先般アテネで開催されたISN/ESN合同大会の関連記事を加える予定である。

 

・会員情報検索システムについては,XOOPSを導入後,このXOOPSを基にして一から構築してほぼ出来上がっているが,その後若干のバグがあることがわかったため,現在調査中である。

 

・研究助成金等の応募者が少ないため,締め切りの2週間程前にE-mail配信システムを使って会員に知らせる。

 

・現在,本学会HPを置いている国立情報学研究所の無料サーバーが来年3月でサービスを廃止することなり使えなくなることがわかった。代わりのサーバーについて,出来るだけ費用がかからないよう検討を進めている。

 

⑤研究助成金等候補者選考委員会

石崎泰樹委員長より,以下について報告された。

 

・研究助成金の応募者が例年少ないため,対処として委員会での審議期間の短縮化を図った。本学会の応募締め切り日が各財団等の応募締め切り日の1カ月前だったのを2週間程度に短縮して,本学会の推薦に応募しやすいようにした。

 

・出版・広報委員会の協力を得て,学会締め切りの2週間前を目安に学会事務局よりE-mail配信システムを使って会員に情報を流すことになった。

 

・他施設の推薦にもれた方は,積極的に本学会の学会推薦への応募を薦めていただきたい。

 

・例年,本学会推薦への応募が少ないとの報告があったため,委員会での審査方法を郵送からインターネットの情報共有スペースを利用する方法に変更し,委員会内での審査時間の短縮に努め,本学会の推薦応募の締め切り日を各財団等の応募締め切り日に近づけることとし,応募しやすいようにした。

 

・学会推薦関係の財団等の掘り起こしについては,慎重に調べていきたい。

 

⑥シンポジウム企画委員会

和田圭司委員長より,以下について報告された。

 

2012年度大会の公開シンポジウムについてのテーマと遂行していただくオーガナイザーの候補については,委員会内の意見を2週間程度でいただき,その後メール会議を開き決めていきたい。

 

・公開シンポジウムについては,他学会の方で無料に参加できることが意外と知られていないようなので,合わせてアナウンスしていきたい。

 

⑦連合大会委員会

髙坂新一委員長より,以下について報告された。

 

2012年度は池中一裕大会長で,神戸でASPNとの合同大会を行なう。また,日本生物学的精神医学会とは連携で進めている。

 

2013年度は木山博資大会長で,日本神経科学学会と日本神経回路学会との三学会合同大会(Neuro2013大会)を行なう。また,同時にWFSBP World Congress(国際生物学的精神医学会)との連合で行なうことで,準備が進められている。

 

・新たな学会との連携の模索については,遠山正彌理事とグリア研究会などと連携ができないかを相談している。

 

・連携に関しては,今大会より日本神経学会の専門医認定の資格・認定に更新にかかる単位付与を開始した。現在2学会と行なっているが,今後もさらなる単位取得の連携を図りたい。

 

⑧日本神経化学会活性化特別委員会

遠山正彌委員長より,以下について報告された。

 

・本学会は病態を柱としているが,臨床サイドより敷居が高く参加しにくいとの意見があった。シンポジウムやセミナーに臨床の先生をオーガナイザーとして,病気(精神科,神経内科)を積極的に取り上げる企画などを検討していただきたい。

 

・人を集めるために,技術セミナー,最先端セミナー,遺伝子操作動物の作り方などを開催し周知して,大会と平行した形で行なってはどうかとの意見があった。有料とすれば財政的にもプラスになり,入会する人がでれば会員増にもつながるのではないか,検討していただきたい。

 

・若手育成セミナーは,本学会のよい企画だと感じている。臨床サイドの参加が少ないこともある,セミナーがあることを周知していただくよう参加者を増やすためにも各大学にポスターなどで周知化をお願いしたい。

 

・口答発表については,現行10分発表10分質問であるが,12分発表8分質問ぐらいがよいのではとの声もあった。

 

・その他として,実績のある会員が評議員になっていないケースがある,庶務でリサーチしていただきたい。シンポジストになられた方には,理事長から入会等のお願いをしていただきたい。継続性をもっていただければとの意見があった。

 

8.2011年度奨励賞選考結果報告

和田圭司奨励賞選考委員長より,以下について報告された。

 

・本年度の奨励賞受賞者について報告された。(50音順・敬称略)

 

 【最優秀奨励賞】

該当なし

 

 【奨励賞:3名】

    氏  名: 久保 健一郎        

    所属先: 慶應義塾大学医学部解剖学

    研究題目: 脳の発達に関わる分子の機能の解析

 

    氏  名: 田中 謙二  

    所属先: 自然科学研究機構生理化学研究所分子神経生理研究部門

    研究題目: グリア研究展開に必要な技術の開発

 

    氏  名: 村松 里衣子

    所属先: 大阪大学大学院医学系研究科分子神経科学

    研究題目: 多発性硬化症における神経症状の悪化および寛解機構の解析

 

・今回で委員は半数改選となるため,次回より新しい体制で行なっていただく。

 

 

9.2010年度決算の件

島田昌一会計担当理事より,以下について報告された。

 

2010年度より会費納入率をUPするためにコンビニ決済を導入した。

 

・第53回大会もあり,次年度の繰越金が400万円程黒字となった。

 

102010年度監査報告

野村靖幸監事より,以下について報告された。

 

2010年度収支内容及び財産状況について適性である旨確認したとのことであった。本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

 

112012年度予算案の件

島田昌一会計担当理事より,予算案が提案され,以下について報告された。

本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

 

・機関紙の印刷業者を見直したことにより,例年に比べ60万円程節約することができた。

 

・収支については,毎年の行事によって異なるが,2011年度から若手海外派遣補助費(50万円)と若手育成セミナー補助費(50万円)を本学会より赤字覚悟で出すことになったため,毎年150万円から200万円程の赤字になっている。これに関しては今後いろいろな形で対応していくよう理事会で検討している。

 

 

12.評議員選任の件

木山博資庶務担当理事より,新評議員として以下の2名が理事会より推薦された旨報

告された。

2名の就任について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

   

加藤 啓子

(京都産業大学総合生命科学部動物生命医科学動物生体機能学分野)

小西 慶幸

(福井大学大学院工学研究科知能システム工学専攻)

※任期:2013年総会終了まで           (50音順/敬称略)

 

13.名誉会員推薦の件

木山博資庶務担当理事より,名誉会員として以下の1名が理事会より推薦された旨,

報告された。

本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

 

芳賀 達也

(元学習院大学理学部)

(敬称略)

 

14.功労会員推薦の件

木山博資庶務担当理事より,功労会員として以下の2名が理事会より推薦された旨,

報告された。

本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

 

阿相 皓晃

(慶應義塾大学医学部)

林  恭三

(岐阜薬科大学分子生物学)

50音順/敬称略)

 

15.次期大会の件

池中一裕大会長より,以下について報告された。(敬称略)

 

<第55回日本神経化学会・第11回アジア太平洋神経化学会の合同大会>

 

会 長:池中 一裕 (自然科学研究機構 生理学研究所/総合研究大学院大学)

期 日:2012930日(日)~102日(火)

929日(土)はWelcome reception(APSN/JSN)

会 場:神戸コンベンションセンター(兵庫県神戸市) 

 

同会場で,第34回日本生物学的精神医学会(928日~30日)と連携で行なう。

 

・神経化学合同大会に参加登録されますとそのまま生物学的精神医学会(928日~30日)にも参加することができる。

 

・これらの大会の共通テーマは「分子から精神への統合」。ポスターも同じものを使用する。

 

16.その他

なし

 

 

以上を以て,予定した全ての議事を終了し,2011年度総会を閉じた。