会則・役員・議事録・投稿

議事録

2012年度(平成24年度)第1回理事会議事録

日 本 神 経 化 学 会

2012年度第1回理事会議事録


日 時: 2012年3月19日(月)13:00-17:00

会 場: (財)国際医学情報センター第2会議室


出 席: 井上和秀(理事長),池中一裕(副理事長),木山博資(庶務担当理事),
      島田昌一(会計担当理事),仲嶋一範(出版・広報担当理事),石崎泰樹,
      熊倉鴻之助,佐藤真,遠山正彌,柳澤勝彦,米田幸雄,和中明生,加藤忠史,
      馬場広子,和田圭司(以上 理事),鍋島俊隆,野村靖幸(以上監事),
      小泉修一(将来計画委員会委員長),塩坂貞夫(第57回大会長)


委任状: 白尾智明(国際対応委員会委員長),岡野栄之(脳研究推進委員会委員長),
      髙坂新一(連合大会委員会委員長)


議 題

  

【報告事項】


1.2011年度第3回理事会議事録承認について

井上和秀理事長より,先般持ち回り審査を行い,承認が得られている旨報告された。

  

2.理事長報告

  井上和秀理事長より,前回理事会から本日までの学会の活動経過について報告された。持ち回り審議いただいた案件もあり,ご協力いただいた理事へ謝辞が述べられた。


3. 委員会委員の追加について 国際対応委員会

国際対応委員会の白尾智明委員長より,委員を増員したいとの申し出があり,大阪大学の金井好克氏が推薦された。井上和秀理事長より,持ち回り審議にて国際対応委員会の新規追加委員として金井好克氏が承認された旨報告された。


4.庶務報告

木山博資庶務担当理事より,以下の通り報告された。


◆会員状況について

会員数動向について報告された。また,物故会員2名に対し黙祷が捧げられた。


◆除名について

年会費長期未納者(未納期間:2008年度~)が報告され,2011年12月31日付けで35名に対し,除名処理を行ったことが報告された。


◆評議員の退会希望について

退会を希望している2名の評議員について,度重なる慰留にも関わらず退会の意思が固いため、退会処理を行なった。


◆生物科学学会連合 第2・3回定例会議について

 生物科学学会連合の概要と現在の活動状況について報告された。


◆倉庫について

 現在の倉庫保管状況について次のとおり報告された。

・機関誌各1冊は事務局内キャビネット内に保管

・機関誌各1冊をPDF用に保管(2箱)

・機関誌各1冊を国立国会図書館に納本

・機関誌各1~2冊及び事務書類関係をIMICの新倉庫に保管(6箱)

 PDF用に保管している2箱については,PDF化することが既に理事会で了承されているが、方法について審議事項であらためて議論する。


5.会計報告

島田昌一会計担当理事より,会計報告がなされた。


◆2011年度決算及び税務申告について

2011年度決算等について,以下の通り報告された。

・2011年度決算について

2011年度決算が報告された。また,第54回大会の収支決算が良好であったことについて米田幸雄大会長に謝意が述べられた。


・税務申告について

税務申告について法人税等計70,000円を申告済みである旨報告された。


◆年会費未納者数について

年会費未納者数について報告された。年会費未納者には引き続き連絡をお願いしたい。

なお,学生会員から正会員への切替方法や,学生会費の値下げについて議論された。本件は,事務局にて他学会の学生会員の会費及び扱い等を調査した結果をもとに執行部でさらに議論し、後日あらためて報告することで了承された。


6.出版・広報報告

   井上和秀理事長より,議題第8項の委員会報告にて報告される旨説明された。

7.委員会報告


 (1)将来計画委員会

小泉修一委員長より,過去4回の若手研究者育成セミナーの解析について以下の通り報告された。


・若手研究者育成セミナーは,日本神経化学会への入会のきっかけとなっている。

・過去4回開催されてきたが,リピーターは少ないためマンネリ化しない工夫が必要である。

・若手育成セミナー受講をきっかけに入会した会員の退会率は,他の若歴会員と比べて低い。

・若手が日本神経化学会を知り,定着してくれる入り口として,若手育成セミナーは重要な役割を果たしている可能性が高いことがわかった。


若手育成セミナーに参加した学生へは参加証を発行している。参加証は学生にとって実利的なメリットになることを,今後は公募の際に明記していくとよい。また,実際に参加された方のユーザーレビューをHPに掲載してはどうかとの意見等があった。

 (2)出版・広報委員会

仲嶋一範委員長より活動について以下の通り報告された。


  ◆E-mail配信告知状況について

E-mail配信及び会員検索システムでの情報開示について,同意状況が報告された。前回理事会で指摘のあった,同意に関する調査に回答していない会員は減らすことができた。『E-mail配信』と『会員検索システム』の未回答をなくすため,入会申込書内の同意不同意のチェックBOXを『個人情報の取扱いについて』の文面に変更することや,雑誌に『個人情報の取扱いについて』の文面を同封するなどの方法で会員に周知することで,未回答者は0人となる。本件については,審議事項で議論することになった。


  ◆学会ホームページ(HP)のサーバーについて

日本神経化学会HPで使用している国立情報学研究所のサーバーが,2012年3月31日をもって終了となるため,委員会にて「日本神経化学会ホームページ」と「会員情報検索システム」の新しいサーバーに関しての検討を行なってきた。理事会持ち回り審議にて,(株)エデュケーションデザインラボ(EDL)を選定し,学会HPを置くとともに,理化学研究所BSI技術系職員の西部氏に構築いただいている新会員情報検索システムを活用することが承認された旨報告された。


  ◆新会員情報検索システムについて

XOOPSを使用して理化学研究所BSI技術系職員の西部氏に構築いただいている。2012年4月からの新学会HPスタートには間に合わないが,夏頃までのシステムスタートを目指している。4月からの新学会HPには,現在の会員情報検索システムのリンクを貼るか,準備中として閉鎖するか,委員会で検討する。また,西部氏は非会員であり,ボランティアで本システム構築に携わってくださっているため,システム構築完了後に学会から感謝状を贈ることとなった。


  ◆機関誌「神経化学」投稿規定<版権、著作権含む>について

   ・刊行頻度について

  第55回日本神経化学会大会はアジアパシフィック神経化学会(APSN)との合同大会のため,J.Neurochemistry誌に抄録が掲載される。よって経費削減のため「神経化学」誌の大会号については抄録を掲載せず,通常2/3号であるところを本年は2号単独号として発行し,年間3回のみの発行とすることの可否について調査したところ,刊行頻度の変更は問題がないことがわかった(国立国会図書館収集書誌部に確認済)。ただし,タイトルとCD-ROMに切り替わる場合は,再度ISSNの登録が必要である。また,第4種郵便は号数が減っても維持できる。


   ・版権について

㈱杏林舎と契約をしている49巻1号~現在は、出版著作権(版権)は日本神経化学会にあることが明確に契約書に記載されている。シーワークスと契約をしていた時代も同様な契約であった。その以前については契約書がないため確認できない。

ただし,少なくとも柳澤勝彦氏が出版・広報委員会の委員長を勤められていた時期(2003年~2007年)以降は,「神経化学」の1号と4号の原稿執筆依頼の際に,「本誌は日本神経化学会が独自の版権をもつ」ことを明示した≪注意書き≫をつけているので,これをもって「版権が学会にある」ことを著者が認識したとみなすことができると思われる。しかし,大会号や≪注意書き≫を付していなかったものについてはグレーゾーンとなり,版権は個人(著者)にあると考えられる可能性もある。

そこで,日本神経化学会の投稿規程を整備し,十分に同規定の周知をすることでこれらの問題を解決する必要がある。また,同規定を十分な期間周知したのちであれば,PDF化した論文をHP上で公開することについても問題ないと思われる。

ついては,日本神経化学会で作成した同規定について周知を行い,総会でも報告することが確認された。同規定(案)については,理事から修正意見を集めた上で最終版とすることになった。


 (3)シンポジウム企画委員会

  ・委員会申し合せ事項について

和田圭司委員長より,委員会申し合せ事項(案)について説明され,異議なく承認された。

第56回大会(2013年度,日本神経科学学会との合同大会(Neuro大会))は6月に開催されるため,例年より3ヶ月前倒しで企画を進めていかなければならない。本件については,第56回大会の木山博資大会長より,シンポジウム企画委員会へタイムスケジュールを伝えることとなった。


  ・2012年日本神経化学会公開シンポジムについて

2012年の日本神経化学会公開シンポジウムは,「構造生物学から創薬まで:G蛋白質共役型受容体研究がもたらすパラダイムシフト」と題し,斎藤祐見子氏,谷内一彦氏にオーガナイザーをお務めいただくことが承認された。

日本神経化学会のスタンディングポイントは病態の分子的理解であって,それに寄与する新しいパラダイムシフトと成りえるすばらしい発表を集めている。シンポジウムの冒頭にてオーガナイザーにタイトルの趣旨を説明していただくことをルール化することや,HPで周知すべきであるとの意見があった。


 (4)国際対応委員会

    白尾智明委員長欠席のため,井上和秀理事長より,特段の報告事項はなく前回の理事会の報告を引き継いでいる旨報告された。


 (5)研究助成金等候補者選考委員会

石崎泰樹委員長より2011年9月~2012年3月の学会推薦公募案件について報告された。

公募案件は5件あった。そのうち財団法人山田科学振興財団の2012年度研究援助については,4件の応募があり,委員会にて審議の上,2件を推薦することとなった。


 (6)脳研究推進委員会

岡野栄之委員長欠席のため,佐藤真理事より前回委員会について報告された。

委員会では文部科学省,科学技術振興機構(JST),厚生労働省がサポートする脳科学関連領域についての情報・意見交換を行っている。今後は科学技術振興機構(JST)のCRESTやさきがけ研究で取り組むテーマについて,日本神経化学会として積極的に提案していくべきであるとして,具体的な提案内容を検討している。


 (7)奨励賞選考委員会

馬場広子委員長より,以下の通り報告された。

  

  ◆内規の改訂について

   持ち回り審議にて,内規の改訂(提出書類について,「選考に関連する主要論文の別刷を提出のこと(3編を8部ずつ)」としていたのを「~(3編以内を8部ずつ)」と改訂)が承認された旨報告された。改訂理由は,奨励賞本来の趣旨に則り優秀な若手(30歳代前半)の応募を促すには,必ずしも3編以上の主要論文がなくとも,質の高い論文を1編であっても出していれば良いのではないかとの意見があったためである。


  ◆2012年度奨励賞・最優秀奨励賞選考

   2012年度の「日本神経化学会奨励賞募集のお知らせ」について報告された。最優秀奨励賞と奨励賞の関係性が不明瞭であることが問題となったため,タイトルから「最優秀奨励賞候補者」の文言をなくし,奨励賞候補者として一括募集とした。

奨励賞自体は,30歳代前半の若手に対して贈るべきであり,現行のような「最優秀奨励賞は研究業績が顕著な人(なおかつすでにある程度establishされた人)」,「奨励賞は若手で将来性がある人」といった分け方は申請者にとって違いがわかりにくい。

本学会にはいわゆる「学会賞」のようなものがないため,現行の「最優秀奨励賞」に換えて「学会賞」のような新しい賞を設け,奨励賞の対象年齢を引き下げてはどうか,または年齢だけではなく研究暦も加味し選考基準を分ける等の意見があった。本件については,委員会からの要望書として,後日理事長に提出する。


 (8)連合大会委員会

井上和秀理事長より,審議事項第4項脳科学関連学会連合(仮称)の設立の件で報告する旨説明された。

 (9)日本神経化学会活性化特別委員会 

遠山正彌委員長より以下のとおり報告された。

  日本神経化学学会の特徴をどのように活かしていくべきか委員会で議論している。大切なことは,横との繋がりと進出発掘である。臨床が中心となれるようなセッションを設けることで,臨床サイドからの参加を促進できる。また,進出発掘してきたことを関連機関等とマッチングさせるような機会をつくることができるのではないかと考える。進出発掘とマッチングと病気から創薬へといったような気の長い取り組みをしていくことで賛助会員の増員にも繋がるであろうし,学生が卒業しても神経系へ就職をすることがあれば日本神経化学会に残るであろう。また,若手を育成するといことは非常に大切であるため,日本神経化学会の特徴である若手育成セミナーを充分に活かしていけばよいのではないかと考える。


井上和秀理事長より,審議事項となる評議員の増員についても,日本神経化学会活性化特別委員会のご助力を得て新評議員の方々の新しい活動にも力を入れてもらいたい旨説明された。


8.第54回大会(2011年度)について

米田幸雄大会長より第54回大会(2011年度)について,挨拶と謝辞が述べられた。

参加者数は国内460名、国外28名(アメリカ,イギリス,ロシア,韓国等,合計8カ国)の計488名で,演題は計266演題となった。

また,大会会計報告とともに,日本神経化学会の会計年度が1月1日から12月31日であるため,大会が9月に終了し年度内に会計を締めることが非常に苦労した経緯があったことも併せて報告された。

ついては,今後は会計年度期間をずらしてはどうかとの提案があったが,様々な問題点があるため,本件については事務局で問題点について調べ,後日理事長に報告することとなった。


9. 第55回大会(2012年度)について

  池中一裕大会長より,大会プログラムについて報告された。APSN/JSN-JSBP Joint Symposiumの言語を英語又は日本語どちらにすべきか議論され,例年通り英語にすべきであるとの意見で一致した。

また,大会参加費について議論されたが,最終判断は大会長に一任することとした。


10.その他

  特になし。

【審議事項】


1.新評議員の推薦候補者について

井上和秀理事長より報告され,審議の結果,計52名の候補者について総会への推薦が承認された。

評議員増員も評議員全体の高齢化が懸念されるとの意見があった。今後は,将来計画委員会にて若い年齢でも評議員に就任できる道を考えていただきたいとした。


なお,井上和秀理事長より,この度の評議員増員に伴い,会則の評議員定員数については既に「50名乃至250名」より「50名乃至300名」へ改訂が持ち回り審議にて承認されている旨説明された。


2. 名誉会員の推薦候補者について

  木山博資庶務担当理事より,年齢,貢献度等を踏まえ,候補者として三木直正氏が推薦され,審議の結果,総会への推薦が承認された。

なお,70歳以上の評議員については,功労会員としてお声がけをすることとなった。

3. 会則改訂案(評議員)について

  井上秀和理事長及び木山博資庶務担当理事より,先般持ち回り審議を行い,承認が得られている旨報告された。(審議事項第1項参照)


4.脳科学関連学会連合(仮称)の設立について

 井上秀和理事長より,以下の通り報告された。


 ◆事前にご連絡している通り,日本神経科学学会からの「脳科学関連学会連合(仮称)」発足主旨については,当会としてはこれを緩やかな連合とし,次世代を担う若手研究者にとりたくさんの学会が乱立している中では情報や交流が散漫になってしまう恐れがあるためこの様な連合体を作り,今後の発展の場となればと主旨の一部に賛同することとした。

 ◆但し,それは一部条件付きとし,上記学会より提出された運営規約の第6条,10条,11条等について,平成24年3月14日付メールにて上記学会会長宮下保司先生へ意見を申し入れた。その後,先方より当会からの申し入れが受け入れられた改定案が送付されてきたが,この改定案に対し当会にて再考のうえさらに意見のある場合は平成24年4月27日までに申し入れることとなった。

 ◆「脳科学関連学会連合(仮称)」発足について,研究者の立場や研究環境の改善を望む,または政府等へ意見を提案する連合としたいという趣旨もあるようだ。


  また,以下の意見が出され,活発な議論がなされた。


 ◆本連合へ加入すべき他学会があれば,当会より推薦すべきである。

 ◆運営規約(案)第12条について,4行目最後より「~などの脳科学研究コミュニティの組織によって構成する」という文面からの“組織”の定義は曖昧ではないか。

 ◆同上条1行目から挙げられている「文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究」,「脳科学研究戦略推進プログラム」そして「戦略的創造研究推進事業」は,同規約第4条記載事項に当てはまるのか,再考すべきである。

 ◆この会への拘束力はどの程度あるのか。同規約第13条記載の脱退については「~過半数の評議員の賛同が確認された場合に承認される」とあるが,脱退については自由とすべきである。

 ◆同規約第9条について,学会の規模により評議員の人数を変えるのは不平等ではないか。規模に関係なく各学会から2名とすべきである。

 ◆同規約第12条記載の委員会の委員構成は,実際どのような内容になり,どのくらいの規模になるのか。構成メンバーによっては偏った委員会になってしまう恐れがある。それを防ぐために,同条2行目からの「文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究,脳科学研究戦略推進プログラム,戦略的創造研究推事業」については短期間的なプログラムと捉えられるため外し,同条4行名に記載のある「~など~」の代わりに「連合を構成する組織から推薦をする」としてはどうか。または,具体名を全て消してはどうかとの意見があった。


  以上の議論を踏まえ,4月27日までに先方へ再度申し入れる前に,内容を理事会執行部にて確認することとなった。また,他にも意見等があった場合は4月27日までに,井上和秀理事長へ直接メール等にて申し入れることとなった。


5. 法人化について

  木山博資庶務担当理事より報告された。生物科学学会連合から学会の法人化についてのアンケートがあり,すでに法人化している学会が2学会,法人化を申請中の学会が5学会,法人化を検討している学会が9学会,法人化を全くするつもりのない学会が5学会とのことである。

公益法人格となると,寄付等を受けた際に税制措置があり,また大会等運営の際に優遇される等のメリットはあるが,当会については法人化をするに際し特段のメリットを見出せないため,当面は法人化しないことで了承された。


6. 男女参画分科会アンケートの件について

  木山博資庶務担当理事より,以下の通り報告があり,承認された。

  内閣府より女性参画についてアンケートがあり,また社会的にもその動向が注目されているため,当会においても男女参画分科会委員会設置する必要がある。その委員長として,現在その準備委員会の委員長を務めている馬場広子理事が推薦された。

なお,馬場広子委員長には,奨励賞選考委員会委員長と兼務していただくことで了承された。


7. 第56回(2013年度)大会について

 木山博資大会長より第56回(2013年)大会について,以下の通り報告された。

◆第56回(2013年度)大会でのプレナリー4名が決定した。

◆例年大会は秋に開催されるが,本大会は例年より早い2013年6月20日(木)~23日(日)に開催されるため,シンポジウム等大会向け企画立案を早めに進めていきたく,当会の協力をお願いしたい。


8. 第57回(2014年度)大会について

  塩坂貞夫大会長より第57回(2014年度)大会について,以下の通り報告された。


日程と場所については 2014年9月29日(月)~10月1日(水)奈良県公会堂(500名収容)と東大寺総合文化センター(300名収容)を仮予約している。

なお,日本神経科学会の大会が9月9日~11日開催を予定しており,また10月以降観光シーズンとなり宿泊料金等の値段が上がるため,この期間の開催予定となった。


9. COIについて

  米田幸雄理事より「利益相反(Conflict of Interest)」について,以下の通り説明及び報告された。


前回理事会にて課題となったCOIについて,他学会のCOIに関する書類を例に挙げ,COIとは個人・団体において関係を有する企業または特許等の間に利益が相反しないよう明示させる旨説明した。

また,以下の意見が出され,活発な議論がされた。

◆COIについては,あくまで自己申告・自己判断となるので,自身にその責を任せるしかない。

◆企業依頼の講演や投稿・執筆等を行った場合,本年度より企業側からも申告がなされるため,その照合性を取るためにも行っておいた方がよい。

◆本来であれば各研究者は,所属先・機関にて行うべきである。ただし,他学会では,各研究者の演題についてのみ対応しているところもある。


以上の意見を踏まえ,以下の通り審議された。


日本神経化学会としては,最低限のCOIの規定はおさえるべきである。しかしながら,この問題は重要事項であるためもうしばらく時間をかけ,次回理事会にても引き続き審議することとする。

また次回理事会までに,事務局は他学会のCOIの取り扱いについて調査分析し,木山博資庶務担当理事へ報告する。


10. 年会費未納者への雑誌送付年数の検討について

島田昌一会計担当理事より,以下の通り報告された。

年会費未納者に対し,現状のとおり未納にもかかわらず除名になるまで雑誌を送付し続けるべきか,もしくは1年未納者,2年未納者,3年未納者のいずれかから送付を止めてはどうか議論された。

未納者に対し年会費未納だからと雑誌を送らなければ,年会費未納であることもそのまま失念されてしまうかもしれないが,雑誌を送り続けることによりそれと共に年会費が未納であること知らせる手段になると思われるので,たとえ年会費未納であっても雑誌を送り続けることは無駄ではない。

以上の意見を踏まえ,年会費未納者に対しても雑誌を送ることとなった。


11. 雑誌のPDF化について

木山博資庶務担当理事より,以下の通り報告がなされた。

報告事項第4項「倉庫について」にて報告した通り,機関紙をPDF化し記録を残すことを検討しているが,業者に見積りを依頼したところ300~400万円程度の費用が発生することがわかった。このため,費用を低く抑えるようアルバイトを雇用して行うか安い業者を探すことを検討している。当案件については木山博資庶務担当理事に一任することが承認された。


12. 新入会申込書について

木山博資庶務担当理事,そして仲嶋一範出版・広報担当理事より,新入会申込書における変更について以下の通り報告された。


◆「個人情報の取扱いについて」の追加について

多くの学会からE-mail配信によりさまざまな情報が当然のように送られてくる現状を鑑み,現在の入会申込書上の「『E-mail配信』と『会員検索システム』の同意不同意の有無」の項目の代わりに『個人情報の取り扱いについて』という項目を記載し,日本神経化学会へ入会した際の個人情報の取り扱いについて留意を促すこととする。既会員についても同じ文面を送付し,対応する予定である。

なお,報告事項第8項「学会ホームページ(HP)のサーバーについて」にて既出の西部氏に構築いただいている新会員検索システムでは,登録情報の「公開・非公開」を項目ごとに会員が選択できるよう準備を進めている。

    以上の報告に対し,審議が行われ,異議無く承認された。


◆入会申込書(案)上,「推薦者の印の有無を検討」について。

「推薦者の印」欄の有無について議論された。この欄をなくした方が気軽に入会できるのではないかと考えられるが,不審者の入会が懸念される。今後は,入会申込書の推薦欄に推薦者の連絡先を明記し,事務局より,入会申込みを受け付けた際に推薦者へすぐに確認を取ることとなった。また,推薦者の印または署名がない入会申込書も受け付けることができる。適任推薦者のみつからない入会希望者に対しては事務局より推薦者を紹介する。HP上でも「入会時お困りの際は事務局へご相談ください」というような文言を掲載するということで意見がまとまった。


なお,当審議案件とは異なるが関連し,以下のような意見があった。


◆入会時には,学生会員が学生であることを証明するために教授の署名(印)及び学生証明書が必要となるが,その後数年間にわたり学生会員のまま在籍し続け,実際には既に学生会員の資格の有無の不明な会員もいるのではないかと思われる。

現在は入会後の学生会員に対しては身分の確認を行っていないため,今後,会員から正当な会費を集金するためにも,事務局にて入会後の学生会員の身分を確認する方法を模索すべきである。


13. 学会ホームページ(HP)について

仲嶋一範出版・広報担当理事より以下の報告があり,審議が行われた。


◆国立情報学研究所のホスティングサービスが終了するため,新しくドメインを取得したことが報告され,承認された。(新ドメイン:https://www.neurochemistry.jp/)。

◆作成中の新しい学会HPが供覧された。フレーム及びバックカラーを季節に応じて3色入れ替える仕様にするなどの概要が説明され,審議の結果,承認された。

◆インタラクティブコンテンツとして「Facebook」,「Twitter」等の導入の検討をしてはどうかとの提案がされ,審議された。その結果,これらは情報の即効性や波及性はあるが,当会と関係のないところで悪用される恐れもあるため,現時点では導入は行わないことになった。

◆当学会の活動に関連している企業等のバナー広告をHP上に掲載し,掲載料を徴収してはどうかとの提案がなされ,審議の結果,承認された。掲載料については,他の学会の現状を参考に決定することになった。また,広告主の選定については,執行部に一任された。

◆HP上にサイトポリシーを掲載すべきであるとの意見が出され,審議の結果,承認された。

◆当会のロゴマークを商標登録すべきであるとの意見が出された。


14. その他

   ◆事務局担当者交代の挨拶をした(宮木→佐藤)。


以上を以て予定した全ての議事を終了し,本年度第1回理事会を閉じた。