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議事録

2012年度(平成24年度)第2回理事会議事録

日 本 神 経 化 学 会

2012年度第2回理事会議事録


日 時: 2012年9月29日(土) 12:00-16:00
会 場: 神戸国際会議場 4階 403会議室

出席: 池中一裕(副理事長),木山博資(庶務担当理事),島田昌一(会計担当理事),
     仲嶋一範(出版・広報担当理事),石崎泰樹,佐藤真,米田幸雄,和中明生,
     加藤忠史,馬場広子,和田圭司(以上 理事),鍋島俊隆,野村靖幸(以上 監事),
     小泉修一(将来計画委員会委員長),白尾智明(国際対応委員会委員長),
     髙坂新一(連合大会委員会委員長),塩坂貞夫(第57回大会長)

委任状: 遠山正彌,柳澤勝彦(以上 理事),岡野栄之(脳研究推進委員会委員長)

欠 席: 井上和秀(理事長),熊倉鴻之助(理事)

議 題
 議事に先立ち,池中一裕副理事長より井上和秀理事長が体調不良にて欠席の為,同副理事長が同理事長代理として進行を務める旨報告された。
 
【報告事項】

1.2012年度第1回理事会議事録承認について
 池中一裕副理事長より,先般持ち回り審査を行い,承認が得られている旨報告された。
  
2.理事長報告
 池中一裕副理事長により,井上和秀理事長欠席の為,当事項はなしとされた。

3.庶務報告
 木山博資庶務担当理事より,以下の通り報告された。

 ◆会員状況について
会員数動向及び異動状況について報告された。また,物故会員1名に対し黙祷が捧げられた。

 ◆評議員の退会について
退会を希望している2名の評議員について,重ねて慰留するもお一人は意思が固く,お一人はお返事いただけず,退会処理を止む無く行なった。

 ◆功労会員について
今年は6名の方が功労会員として総会へご推薦された。

 ◆機関誌のPDF化
 既存機関誌「神経化学」のPDF化が,業者へ委託し6月に終了した。これにより,今後は当会ホームページからこのPDF化した機関誌へアクセスできるシステムを構築できるよう,出版・広報委員会と話し合うとした。

4.会計報告
 島田昌一会計担当理事より,会計報告がなされた。

 ◆2012年度中間決算について
2012年度中間決算について報告の通り,承認された。

  ・賛助会員退会について
一般会費収入源のひとつである賛助会員の退会,そして再度会員となっていただく為について,賛助会員が退会した際にはその賛助会員に再度会員となっていただけるよう働きかける仕組みがあると良いというご指摘をいただいた。
しかしながら現在の賛助会員は,個人会員と付き合いを持っていた担当者の在籍している企業がほとんどである為その担当者が辞めてしまうと,慰留の手紙を出しても継続してもらうことが難しいという現状が報告された。
学会財政基盤の安定化には賛助会員はなくてはならない存在である為,賛助会員を退会させないよう当会もいろいろと便宜を図るべきであり,それについては今後引き続き審議事項とすることとした。

 ◆年会費未納者数について
年会費未納者数について報告された。年会費未納者には引き続き連絡をお願いしたい。
特に本年度中に未納が解消されない2009年からの長期未納者については,本年度付で除名処理となる為,該当者へ連絡可能な理事会メンバーは本人へ納入喚起を行うこととした。
   
  ・長期未納者数増やさない為に,一定期間(1~2年)会員という,その期間を過ぎて会費の支払いがなければ必然的に除籍になる新たな会員種類を設けてはどうか,との提案がなされた。
しかし,それについてはいろいろなメリットとデメリットが生じるため慎重に審議すべきであるとした。

 ◆2011年度監査について
2011年度決算について野村靖幸,鍋島俊隆両監事によって会計監査が行われた。その結果,収支内容及び財政状況について正しく示されている旨認められた。

なお,2012年度監査については早めに予定を決め,両監事に引き続き具体的詳細な監査をしていただくこととした。

5.出版・広報報告
 仲嶋範一出版・広報担当理事より,以下の通り報告された。
  
 ◆新会員情報検索システムについて
(独)理化学研究所 脳科学総合研究センター 西部先生に引き続き対応をお願いしているが,今年7月にホームページのサーバーが変更になった際,セキュリティー管理上の事情で西部先生が外部からシステムへアクセスできなくなり作業が一時中断してしまうトラブルがあった。だが,西部先生より直接,当会ホームページ製作会社㈱EDLへ交渉していただき解決に至った。
しかしシステムそのものについての問題はまだあり,検索システム上,会員の方が各項目についてそれぞれ公開とするか非公開とするか選べるようにするためには複雑かつ困難な部分が多々あるとの状況であった。そこで,西部先生には新たにいろいろ調べていただき,また専門家から情報を集めながら試行錯誤していただくこととなった。その結果,この問題についても解決できそうな様子であるということだが,ここまで西部先生には並々ならぬお時間とご尽力を割いていただいたので,当会より謝金3万円を用意することとし,島田昌一会計担当理事よりその旨既に承認いただいた。

6.委員会報告

 (1)将来計画委員会
小泉修一委員長より,理事,評議員,奨励賞受賞者の発表動向分析結果について,以下の通り報告された。
    
  ◆理事,評議員,奨励賞受賞者の発表動向の分析結果について(なお,2012年より過去5大会においてとし,また発表回数でなく発表演題を出した大会があれば筆頭演者でなくともカウントする)
   ・現在の理事メンバーは過去5回の大会において,5回乃至4回の演題発表を行っていた。
   ・理事経験者の評議員についても同様の結果であった。
   ・理事経験者でない評議員については,高頻度発表者,低頻度発表者,更には過去5大会において一度も発表されていない「休眠状態」といわざるを得ない先生も存在することが判明した。

   以上から,この様な「休眠状態」の評議員へ発表の場へ戻っていただくべく,それを促すようなことを働きかける必要がある。

   ・最優秀奨励賞受賞者は,過去5大会において毎度発表を行っていた。
   ・奨励賞受賞者についても最優秀賞奨励賞受賞者同様に学会活動を活発に行っているかと思われたが,残念ながらこちらは回数が減っていた。
   ・奨励賞受賞者の受賞前後の発表頻度に差があるのかを分析したところ,残念なことに受賞後に発表が減る傾向にあった。
   ・受賞の有無にかかわらず過去10年間毎年発表を行っている方が5名ほどいた。

   以上から,奨励賞受賞を機に発表をするようになるわけではないと見受けられる為,奨励賞受賞者を選考する際には,きちんとそれまで学会活動に貢献してきたかどうかに比重を置くべきである。

   更に,奨励賞受賞者については受賞後に当会運営にどのくらい参加をしているか,その状況を分析したところ,全体の30%が理事や委員長,そして委員等として参加しており,当会運営には貢献しているのではないかと思われる。

   今後は,奨励賞を持続的に維持するとともに,より強力な学会活性化のドライビングフォースとなるような工夫を検討していく必要がある。

   上記報告について,奨励賞の選考の基準である学会貢献度,発表歴等について,現在の奨励賞選考委員長馬場広子理事を中心に様々な議論がなされた。
   結果,奨励賞受賞者は発表行うことはもちろんだが,必ず学会へ貢献していただく(何らかの役に就く)ということが大事だという意見にまとめられ,また,この件については将来計画委員会の今回の分析結果を奨励賞選考委員会が持ち帰り,引き続き検討することとなった。

   なお,過去10年間毎年発表を行っている会員については,若手であれば何らかの賞を用意することも検討すべきであるとした。

 (2) 出版・広報委員会
仲嶋一範委員長より,以下の通り報告された。
 
  ◆機関誌『神経化学』について
   ・『神経化学』の版権を明確にする為に投稿規定を整備し,現在当会ホームページと『神経化学』に掲載している。
   ・本年度は第55回日本神経化学会大会の抄録をJournal of Neurochemistry誌に掲載した為,大会号『神経化学』は2号単独号,年末発行のものは3号となり,年間3冊の発行となる。
   ・本年3号の原稿締め切りまで,大会開催時期が遅くなった為あまり時間がないが,会期中に開催される会議の議事録等,担当の先生方にはご協力をお願いしたい。

  ◆学会HPについて
  ・HPは背景の色が季節ごとに変わるので,近日中に現在の青からまた変わる予定である
  ・HPに「個人情報の取り扱いについて」及び「サイトポリシー」を掲載した。
  ・HPは現在,月2回程度定期的に更新を行っている。
  ・神経化学トピックスは,佐藤真理事にご担当いただき現在新たに3件の掲載を予定している。委員だけでは情報を広く収集することは難しいので,会員の方からも積極的に推薦をいただきたい。

 (3)シンポジウム企画委員会
   和田圭司委員長より,以下の通りご報告され,承認された。

  ◆2013神経化学公開シンポジウムテーマについて
   2013年日本神経化学会公開シンポジウムの委員会案として,テーマは「統合失調症の分子病態と治療:原因解明と治療法開発の戦略とは」を取り上げ,橋本亮太氏にオーガナイザーを務めていただく案が提示され,承認された。

   2013年度大会は,神経科学学会,神経回路学会との合同大会であり,また世界生物学的精神医学会議も同時期に開催される為,この様な時期に統合失調症等精神疾患をテーマとして取り上げ,疾患研究に注力する当会の活動を幅広く知らしめることは大変意味のあることとした。

 (4)国際対応委員会
  白尾智明委員長より,以下の通り報告された。

  ◆APSN理事選について
   日本からは,味岡逸樹氏(東京医科歯科大学),中道範隆氏(金沢大学)の2名が理事に当選された。他の理事には韓国,オーストラリア,シンガポールの方が選出された。
   
 (5)研究助成金等候補者選考委員会
  石崎泰樹委員長より,以下の通り報告された。

  ◆2012年4月~同年9月における学会推薦公募案件について
  公募案件は9件あった。そのうち独立行政法人学術振興会第28回国際生物学賞については1件の応募があり,また,同振興会第3回育志賞についても1件の応募があり,更に,文部科学省平成25年度科学技術分野文部科学大臣表彰へも1件の応募があった。これら応募については,委員会にて審議の上,国際生物学賞及び育志賞についてはそれぞれを推薦することとしたが,文部科学大臣表彰については推薦を否決した。

  ◆2012年4月1日~同年8月31日における推薦後の選考結果について
  2012年度2月に,公益財団法人山田科学振興財団2012年度研究援助へ委員会にて審議の上,2件を推薦したところ,定方哲史氏(群馬大学)「CAPS2タンパク質による分泌制御機構とその機能不全による脳発達障害の解明」の援助が決定された。

  ◆2012年10月以降の学会推薦公募案件について
  公募案件は2件ある。

  学会推薦公募案件へ公募がなかった場合等は,研究助成金等候補者選考委員会より奨励賞受賞者等へ公募を促す,という意見があり,同委員会にて前向きに検討することとなった。

 (6)脳研究推進委員会
  岡野栄之委員長欠席のため,岡野委員長作成レポート及び提出資料(文部科学省脳プロ公開資料)を基に,加藤忠史理事より以下の通り報告された。

  委員会では,脳科学に関する研究費の情報交換と意見提言を議題に,平成24年7月の包括脳の会議での意見交換について,また,文部科学省・脳科学研究戦略推進プログラムについての情報交換とディスカッションを行った。

  なお,同委員会で議論されている情報については,文部科学省及び厚生労働省のホームページにある委員会・審議会議事録にて確認することができる。情報の即時性は薄いが大まかな方向性が読めるので,会員の皆様には目を通していただきたい。
 
 (7)奨励賞選考委員会
  馬場広子委員長より,以下の通り報告された。
  
  ◆2012年度奨励賞・最優秀奨励賞選考結果等について
   ・2012年度は,応募者8名より最優秀奨励賞受賞者1名,奨励賞受賞者4名が決定した。9月30日(日)に表彰式と最優秀奨励賞受賞講演を開催する。
   ・奨励賞応募要項や選考基準等少しずつ変えながら今日に至るが,やはり応募の際の年齢についてはまだ議論の余地が多いにある。現在は39歳まで応募可能だが,39歳に近い年齢となると既にPrincipal Investigator(PI)に近い職責となり業績もきちんとある会員と,かたや31歳でようやく面白い業績が出てきたばかりの会員を同じ土俵で選考するのはやはり無理があるのではないか。そこで委員会としては,応募の際の年齢制限について,また奨励賞は残すが最優秀奨励賞をなくし,別途賞(仮名称「学会賞」)を設けるということ等を更に議論し要望書としてまとめ,理事長に提出したいとしている。
 
    上記報告に関し,以下の議論がなされた。
   ・女性応募者に対し出産・育児へ配慮する規定を設ける
   ・募集年齢を変更する際は一定の移行期間をおくべきである
   ・また最優秀奨励賞がなくなった場合は現在施行されている最優秀奨励賞受賞者講演や自動的に評議員になる仕組み等も見直す必要がある。

    上記議論に対し,池中副理事長より,奨励賞選考委員会の要望書が理事長へ提出され,別途新たに賞を設けるということになった場合は,それを次回理事会にて報告いただき審議すべきであるとまとめられた。

 (8) 連合大会委員会
  髙坂新一委員長より,以下の通り報告された。
   
   ・今回初の試みとして,大会会期中10月2日(火)にグリア研究会と当会とで合同サテライトミーテ
ィングを企画した。グリア研究会としては,今回の状況をみて来年以降続けて同様の企画をするか検討すると申し出ている。
   ・脳科学関連学会連合が,昨年夏頃に脳研究者をまとめようという意識から発足し,定期的に会合をもって一定の方向性を議論していくとしている。
   ・同連合の第1回評議員会が開催され,代表は日本神経科学学会宮下保司理事長,副代表は井上和秀理事長に務めていただくこととなった。なお,委員は資料の通りである。
   ・同連合は,かなり大規模な連合となり,今後の活動に注目していく必要がある。

   当会より同連合評議員として参加し,同連合脳科学将来構想委員会委員を務めることとなった小泉修一将来計画委員長より, 同委員会では今後,脳プロなどに対しどの様な提言をしていくかということを話し合っていくとしている為,これに対する当会理事の先生方のご提言などをこの先拝聴させていただきたい旨申し出られ,受け入れられた。
    
   また,当会より同連合評議員として参加している木山博資庶務担当理事より,改めて当会より同連合へ参加するメンバーのご紹介,また同連合代表選の経緯が報告された。

 (9)日本神経化学会活性化特別委員会 
  遠山正彌委員長欠席のため,小泉修一委員より以下の通り報告された。

  ・当会で非常に活躍されている会員が未だ正会員のままでいるケースが多々あるとし,該当者に評議員就任を働きかけ,本年それが実現し,この総会にて50余名の先生が新評議員となられる。
  ・当会内にて,臨床系の先生方の活動があまり見受けられない為,そういう先生方を中心とした病気のシンポジウム等を企画するという提案や,実際外部の臨床系の先生を委員に迎え入れる試みも行ったが今のところあまり具体的な成果にはつながっていない。
  ・若手育成セミナーについては,十分にその存在を活かせるよう今後も解析を続ける。
    
  上記報告に関し,以下の議論がなされた。

  ・ 臨床系会員の多い学会でも活動が停滞気味と聞いているのでそういう会員を当会会員として迎えても活性化されるかどうか疑問である。
  ・そもそも最近では基礎研究に入る若者が減っているため臨床系の若手の入会が減少しているのではないか。
  ・学会数が多いのではないか。
  ・当会は「若手の教育」重視であるが,臨床系であれば「病態」ということになりもう少し視野を広げなければならない。しかしそうして会員数が増えたとしても,今度は質と量という問題になってくる恐れが生じる。

  上記議論に対し,池中副理事長より,元々活性化特別委員会というのは会員数を増やすことに配慮された委員会だったかも知れないが,真の意味での活性化を考えるのであれば,この委員会は将来計画委員会とリンクすべきであり,今議論してきた内容についても同委員会にて十分議論すべき点だと指摘した。これを受け,小泉修一将来計画委員長が次回委員会にて同様の旨を議論するとした。

 (10)ダイバーシティー推進委員会
    馬場広子委員長より,以下の通り報告された。
  
  ・前回の理事会での承認を受け,8名の委員で構成される委員会として発足した。
  ・若手セミナーへ,ダイバーシティー推進委員会より委員が講師として参加し,そこでもダイバーシティーを考えるセッションを持つ。
  ・ニューロサイエンス/ケミストリーの面白さを伝えられるような女子中・高校生,教員,親に対して理系への進学を勧める講演会活動ができないか。なお,島田昌一会計担当理事より,この講演会企画を実現しようとした際に予算が立てられるかどうかは,理事会の承認があれば予算を作ることになるだろうとのご指摘があった。
  ・当委員会より全会員へ,当委員会へ何か要望がないか等のアンケートを行いたいと考えており,まずはアンケートの内容が決まり次第,理事会のご承認をいただいてからの実施としたい。
    
  事前に持ち回り審議していただいたとおり,当会も男女共同参画学協会へのアンケート調査へ協力するオブザーバー学会となったことを報告された。またこの度,同協会へ加盟することも承認された。

7. 脳科学関連学会連合について
 当議事録,第6報告議題-⑧連合大会委員会にて報告済みとする。

8. 生物科学学会連合について
   木山博資庶務担当理事より,以下の通り報告された。

 ・生物系の団体26団体が集合している団体であり,アンケートを主体にして活動を行っている。
 ・会費が来年から3万円から5万円へ値上げになる。
 ・来月に代表選挙がある。

9.第55回大会(2012年度)について
池中一裕大会長より第55回大会(2012年度)について挨拶と謝辞が述べられ,以下の通り報告された。

参加者数は,オンライン登録が465名,当日は今朝の時点で14名であった。この人数は,JSNとAPSNの合同大会としてみると全体的に少ない人数ではあるが,今回は先に大会を開催している日本生物学的精神医学会と当会といずれかに登録していれば両方の大会へ参加できる便宜を図った為,多少の会員が散らばってしまった可能性があるとみている。

財政的には,ISNから9万5千ドルの補助があったにもかかわらず,為替相場の事情により,当初US$1=\110にて見積もっていた予算であったが現在はUS$1=\78となり,すでに300万円ほどの損失が生じる事態や,企業からの寄付についても予想以上に集まらず,苦しい状況の中の運営となった。
これを教訓に,大会開催については,会費の値上げができないのであれば今後は手弁当で身の丈にあった規模を考えないといけない。

10. 第56回大会(2013年度)について
  木山博資大会長より,大会プログラムについて資料を基に,以下の通り報告された。
   
  ・日程は2013年6月20日(木)~23日(日)である。うち中心となるのは前3日間となり,最後の23日は世界生物学的精神医学会と共催シンポジウムを企画している。
   ・現在の段階ではプレナリーレクチャーが決定され,シンポジウムについても各学会企画シンポジウム
については決定しており,現時点で19題決まっている。なお,シンポジウム企画の公募締切は延長され,10月5日まである。また,当会からのシンポジウム企画としては和田圭司シンポジウム企画委員長よりご報告のあった公開シンポジウムと,本年度最優秀奨励賞を受賞した熊本奈都子氏企画シンポジウムの2題である。
 ・演題募集は2012年11月1日正午~2013年1月15日正午まで,事前参加登録は2012年11月1日正午~2013年5月までとなった。
 ・若手教育セッションについては従来どおり企画している。
 ・若手育成セミナーも引き続き企画する予定である。なお,担当者は橋本均氏となった。また,小泉修 
一将来計画委員長及び橋本亮太氏は,当会の若手育成セミナー常在担当者である。更に,馬場広子ダイバーシティー推進委員長からの申し出により,同委員会委員も含める。
 ・トラベルアワードの枠は全体で150万円とした。
 ・来年の大会会期中の理事会日程については,6月19日(水)午後とする旨承認された。
 ・来年の評議員会・総会日程については,6月21日(金)午後2時から4時の予定とする。
 ・会費については,事前登録にて会員15,000円,学生会員1,000円位とする予定である。
 ・次大会の財政も,それぞれの会員会費では賄えない為,それぞれの大会長が製薬会社や医療機器
メーカーから出資を募らなければならないが,製薬会社は情報公開を義務付けられているため,年々出資に際し難しくなっていることから,見通しは厳しい。

11.第57回大会(2014年度)について
  塩坂貞夫大会長より,第57回大会(2014年度)について,以下の通り報告された。
  
  日程が,当初予定していた9月末から2014年9月11日~13日となり,また場所についても奈良県公会堂及び東大寺総合文化センターにて確定となった。

12.その他
  特になし。

【審議事項】

1.名誉会員の推薦について
池中一裕副理事長より報告され,審議の結果,候補者1名に対し総会への推薦が承認された。 

2. 理事選挙について
木山博資庶務担当理事よりスケジュール案が以下の通り報告され,承認された。

 (1)選挙管理委員候補者の選出10月初旬まで
 (2)選挙管理委員候補者へ諾否確認10月中旬まで
 (3)第1回選挙管理委員会開催(事務局)
  ・委員長の互選
  ・運営スケジュール決定
  ・被選挙人名簿の確認
  ・開票立会人(2名)の選出10月末
 (4)公示(通知・学会ホームページ)
 (5)有権者名簿発送(全会員宛て)11月中旬
 (6)有権者名簿にかかる疑義受付12月初旬まで
 (7)被選挙人名簿・投票用紙発送12月下旬
 (8)投票締切1月下旬
 (9)開票日2月初旬

また,選挙管理委員候補者7名が挙げられ,承認された。候補者へ就任諾否確認を行うこととなった。
3. 2013年度予算案について
  島田昌一会計担当理事より,以下の通り報告され,承認された。

 ・収入の部における一般会費収入に関し,一般会員種別の比率が「一般会員」が減少傾向であるのに対し若手育成セミナー等に注力しているからか「学正会員」が増加傾向にあるため,会員数としては大きな変更はみられないものの,収入は減少となっている。
 ・2013年度は理事選挙がある為,理事会開催は通常年より多い3回の予定となる。その為,支出の部における旅費交通費・会議費・通信連絡費・印刷費等が前年度より増額となった。
 ・委託費に会計事務所のコンサルタント料が加わった。

上記報告の後,池中副理事長より,毎年厳しい予算であるが,各項目が有効に使われているのか鋭意確認しながら節約をしていくことが肝要ではないかという意見にまとめられた。

4.第56回大会(2013年度)について
木山博資大会長より,第56回(2013年)大会について以下の通り報告された。

 ・収支配分は,2012年4月時点での会員比率に決定した。
 ・事前のプログラム集を配布の有無について審議され,最終判断は大会長に一任することとした。

5. 第58回大会(2015年度)について
池中一裕副理事長より説明された。木山博資庶務担当理事より白尾智明理事が推薦され,承認された。

6. 第59回大会(2016年度)について
池中一裕副理事長より説明された。木山博資庶務担当理事より,和田圭司理事が推薦され,承認された。

7. ISN理事選,トレジャラー選について
  白尾智明理事より,以下の通り報告された。

ISN理事選挙へは日本から1名(久永眞市氏),トレジャラー選へも日本から1名(池中一裕副理事長)が候補者となっている。是非,会員の皆様は投票にご協力いただきたい。

8. 若手のトラベルアオードの対象国際大会候補について
白尾智明理事より,以下の通り説明された。

 ・2013年ISN大会のトラベルアオードの締切日(2012年10月15日)について周知された。
 ・前々理事会より議題となり,若手のトラベルアオードサポートの対象国際大会はISN・APSN・ESN・ASNとしたが,これら以外の国際大会参加にもサポートを行うべきか,再度ご意見を伺いたい。

上記により,以下の通り議論された。

 ・神経化学の一つのアイデンティティとしてグリア研究がある。残念ながらヨーロピアングリアミーティン
グはトラベルアオードを行っていないが,トラベルアオードが組み込まれた際は,その対象としていた
だきたい。
 ・サポートを利用し海外へ出るのは良いが,安易に取れると思われるより,取得することは名誉なことと
尊んでほしい。
  ・若手を国際学会活動へ送り出す教育の場であると考え,有効的に使うようにさせるべきである。

上記議論より,過去にトラベルアオードサポートとして「若手海外派遣補助費」を得た会員のその後の実
績等について,将来計画委員会にて調査・統計を出すこととなった。なお,「若手海外派遣補助費」を使
用した実績は,スタートしてから1名のみである。

9. 各種委員会について
  池中一裕副理事長より,以下の通り説明された。

当会には10の委員会が設置されているが委員会数は年々増えている。これらの委員会を現状のまま残すべきか,または一度整理すべきか議論されたところ,以下のような意見が挙がった。

 ・連合大会委員会については脳科学関連学会連合が始動したので閉会とし,その脳科学関連学会連合と並行し議論をする委員会として,今後は脳研究推進委員会がその任を継ぐのが良いのではないか。また,そうするのであれば,具体定期に脳科学関連学会連合と脳研究推進委員会へオーバーラップする委員をおいたほうがスムーズではないか。
 ・若手育成セミナーを運営する委員会を設置すべきである。
 ・若手の育成とネットワーキング作りの為に,若手シンポジウム企画委員会を設置してはどうか。
 ・日本神経化学会活性化特別委員会は,当会の活性化の為に若手の意見が通りやすい委員会にしてはどうか。

上記の意見を考慮し,執行部で委員会整理案を作成し次回理事会に提案することとした。

10. COIについて
木山博資庶務担当理事より,前回理事会にて課題となった利益相反(COI)について以下の通り報告された。

  他学会のCOIの取り扱いについて調査したところ,基礎系の学会はCOI開示を義務づけている学会は少ないことがわかった。COIに関する指針・細則・申告書等の策定は非常に細かい作業となる為,利益相反(COI)準備委員会を設置いただきたい。

また,以下の意見が出され,活発な議論がされた。

 ・一番問題となるのは,申告内容をどこまで開示させるか,誰にオープンにするかである。申告内容を
取り扱う者の守秘義務も問題となる。
 ・申告内容は個人情報である為厳重な管理が必要であり,学会として指針・細則を策定するのであれば
学会が情報の責任を負うことになる。委員会を設置するにしても,理事会が委員会の姿勢を明確にし
なければならない。
 ・大学では,提出された申告書は金庫で保管されて,問題があったとき初めて開封されるというルールで運用している例もある。

以上の議論を踏まえて,今後は利益相反(COI)準備委員会を設置し,基礎系学会の指針・細則等を参考にして当会の指針・細則等を策定する準備を行うことが承認された。

11. その他
  特になし。

以上を以て,予定した全ての議事を終了し,本年度第2回理事会を閉じた。