会則・役員・議事録・投稿

議事録

2015年度(平成27年度)総会議事録
日本神経化学会
2015 年度総会議事録

日 時:2015 年9 月12 日(土)12:40~13:30
会 場:大宮ソニックシティ2 階 小ホール
議 長:白尾智明 大会長 副議長:今泉和則 理事長
出 席:出席65 名,委任状304 名(会員総数1308 名・定足数129 名)

議 事:
1.理事長報告
本年度第1 回理事会で理事長へ就任された今泉和則理事長より,就任のご挨拶があった。
また,第58 回日本神経化学会大会大会長である白尾智明大会長へ謝辞を述べた。

2.選挙結果報告
島田昌一庶務担当理事より,理事選出選挙結果について,また,2015 年度役員及び委員会委員長について報告があった。

3.庶務報告
島田昌一庶務担当理事より会員状況について報告があった。また,故塚田裕三初代理事長を含めた物故会員3 名に対し黙祷が捧げられた。

4.会計報告
白尾智明議長より,詳細については議題第9 及び第11 項にて報告のうえ,審議とする旨説明があった。

5.出版・広報報告
澤本和延出版・広報担当理事より,以下の通り報告があった。

・本年度機関誌の発刊状況については,2015 年3 月『神経化学Vol.54(No.1)2015』を発刊,8 月に『神経化学Vol.54(No.2)2015』が今年度大会プログラム号として発刊となった。今後は,12 月発刊の『神経化学Vol.54(No.3)2015』にて,初代理事長を務められた故塚田裕三先生の追悼特集の掲載を予定している。
・今大会抄録については電子媒体のみとなり,大会会期中は大会ホームページより,大会後は本学会ホームページより閲覧可能とする予定である。

・今後の機関誌の取り扱いについては,より本学会活動を広く知らしめ,また新会員獲得の可能性を広げるべく,学術的な記事に限りホームページより会員以外でもダウンロードし読むことが可能となるよう,オープンアクセス化とすることを検討している。

6.プログラム編成報告
白尾智明大会長より,第58 回大会開催状況について,以下の通り報告があった。

・全体の参加状況は,本会開催直前の時点で500 名を超えており,現在オンサイト登録も実施しているためこのまま順調に伸びると思われる。
・演題数は,会長招聘講演が6 題,特別講演が3 題,企画シンポジウムが18 題,更に一般演題そしてポスター演題を合わせて全405 演題となった。また,この演題数より参加者の8 割がなんらかの発表を行うという,大変活発な大会となった。
・会期中は,軽食を用意したモーニングセッションを初日と2 日目,ランチョンセミナーを3 日間で7 つ企画した。
・若手育成セミナーでは,今年度はポスター会場へ同セミナー参加者のポスターを顔写真付きにて,会期中3 日間掲示することとした。

7.各種委員会報告
①将来計画委員会
和田圭司委員長より,以下の通り報告があった。

・本委員会では,現在様々な案件について議論,検討中である。主なその内容としては,本日の評議員会でも議論となった若手会員制度の在り方,休会制度の拡充,理事改選において立候補制の提案等多岐にわたる。また,会員の減少については,本学会のビジョン・ミッション・スタンスを明確にすることが大事であるとし,その他にも,他学会との交流については若手を中心に進める,シニア会員と若手会員交流の場を設ける等の提案も出ている。更に,学会における教育という観点から,大会における言語については,本学会会員の裾野を考えるにまず日本語できちんと行うことが必要という意見があった。
・本委員会の多くの委員が若手育成セミナーの世話人も兼ねている為,同セミナーについても活発な意見交換がなされ,来年度はこれまでの同セミナーのOB・OG 会開催や若手中心のシンポジウムの企画を検討している。

②国際対応委員会
久永眞市委員長より,以下の通り報告があった。

・国際神経化学学会(主にISN とAPSN)について
ISN では,本学会より財務担当理事に池中一裕氏,理事に馬場広子理事,久永眞市本委員長が就任しており,またAPSN では,本学会より財務担当理事に和中明生理事,評議員に味岡逸樹本委員会委員,中道範隆本委員会委員が就任している。この様に,今後も本学会が国際神経化学学会において本学会の人材が活躍し続ける為に,多くの本学会会員に国際神経化学学会へ会員登録し,各国際学会にて選挙権を得ることが望ましいと考える。また,今後はこれら国際神経化学学会への入会方法やそのメリット等について,ホームページへ掲載することとする。

・国際神経化学大会について
今年度は8 月オーストラリアのケアンズにてISN 大会が開催され,1,200 名の参加者のうち約90 名の日本人が参加した。2 年後の次期開催地はパリで,更にその次々期開催地はリオデジャネイロで決定している。また,APSN は次回2016 年にクアラルンプールでの開催を予定している。

・国際神経化学会大会への若手参加支援,Travel Award について
本委員会では,国際大会へ参加を希望する若手会員の支援を実施しており,今年は5名の参加者に支援を実施した。今後も更に広く周知し,ぜひ若手会員にこの支援を活用してもらいたい。

・APSN,ASN と本学会によるアジア中心のスクール共催について
APSN とASN より本学会との定期的なスクール共催の申し入れがある為,ISN も含め,2017 年度の本学会大会開催時期と合わせて開催可能となるか,今後検討していくこととする。

③出版・広報委員会
澤本和延委員長より,以下の通り報告があった。

・機関誌「神経化学」やホームページの「神経化学トピックス」において,本委員会より各記事の執筆依頼を行っているが,先の第5 項出版・広報報告にて述べた通り,機関誌は今後オープンアクセス化となる為,会員に限らず広く多くの人が見られるようにしたい。今後は執筆者を広く募集する為,自薦他薦を問わず受け付けることとする。
・ホームページについては,以前よりバナー広告募集記事の掲載はしていたが,今年度その募集要項及び申込書を作成した。今後は,バナー広告を正式に募集することとする。
・新しい広報戦略として,また特にソーシャルネットワークに関心のある若手会員への本学会活動の発信源としてFacebook を立ち上げることとした。今後は,このFacebook を会員に多いに活用してもらえることを期待する。
・メール配信については,本学会の重要な情報発信手段の一つである為,今後も引き続き大いに活用していくこととする。

④研究助成金等候補者選考委員会
佐藤薫委員長より,以下の通り報告があった。

・2015 年4 月~9 月迄の学会推薦公募案件は9 件あり,そのうち,日本学術振興会第12 回学術振興会賞へ応募があり,審査の結果,推薦が決定した。
・学会推薦案件の結果としては,山田科学振興財団2015 年度研究援助へ2 件推薦したが,残念ながら採択に至らなかった。
・今後の学会推薦公募案件として5 件あり,それぞれメール配信等で周知を行い,応募者を募ることとする。

⑤シンポジウム企画委員会
竹林浩秀委員長より,以下の通り報告があった。

・今年度の本学会理事会企画シンポジウム「生物の適応能を飛躍的に高めたリズム制御分子と高次中枢システムの世界」は,オーガナイザーである池田正明氏,喜田聡氏のご尽力により盛況となったことを報告するとともに,同シンポジウムを企画した本委員会斎藤祐見子前委員長,並びに関係者へ謝辞を述べた。
・2016 年度の理事会企画シンポジウムについては,本日の委員会にて,委員会新委員メンバーと来年度大会和田圭司大会長をオブザーバーに迎え検討する予定である。なお,本委員会では今後の企画シンポジウムに向け,会員からもテーマや希望,意見等を受け付けている。

⑥脳研究推進委員会
白尾智明委員長より,以下の通り報告があった。

・本年度より,本学会が加盟している日本脳科学関連学会連合へ本学会代表として同連合の活動へ参加する評議員を,本委員会より選出する次第となった。ついては,本委員会より,木山博資委員,小泉修一委員,関野祐子委員,以上3 名が,同連合へ本学会より評議員の任に就いている。
・本年度より,本学会が加盟している生物科学学会連合へ本学会代表として同連合の活動へ参加する委員を,本委員会より選出する次第となった。ついては,本委員会より,竹居光太郎委員が,同連合へ本学会代表委員の任に就いている。
・文部科学省主催の脳科学委員会へ,できるだけ早い情報を得るために今年度から同委員会開催時に本委員会より陪席として参加することとした。なお,理事会及び本委員会の方針として,今後の同委員会に関する情報または資料については,同省へ確認した上で本学会ホームページにて随時掲載・開示していくこととする。

⑦連合大会委員会
木山博資委員長より,以下の通り報告があった。

現時点において,Neuro 大会(日本神経化学会,日本神経科学学会,日本神経回路学会,以上3 学会の合同大会の総称)開催予定はないが,2016 年度は日本生物学的精神医学会との合同大会となることが決まっている。また今後については,引き続き日本生物学的精神医学会に加え,日本精神神経薬理学会との3 学会合同の大会開催を検討していくこととする。

⑧ダイバーシティー推進委員会
野田百美委員長より,以下の通り報告があった。

・今年度若手育成セミナーにおいても,本委員会より池島宏子委員及び,㈱ポーラ横浜研究室研究開発部より木田尚子氏を講師として同セミナーへ派遣し,昨年度に続き本委員会企画枠を設けている。
・今大会においては,本委員会初の試みとして,オリンパス㈱顧問唐木幸子氏を招きランチョンセミナーを企画している。
・男女共同参画学協会連絡会の活動においては,池島宏子委員が本学会を代表し,ワーキンググループ等に参加し,その中でも「平成27 年度女子中高生夏の学校~科学・技術・人との出会い~」では,見学にきたJST や保護者の方より高評価を得ることができた。

⑨利益相反委員会
仲嶋一範委員長より,以下の通り報告があった。

昨年本学会利益相反指針制定以来,本大会が初めて同指針を反映させた大会運営となったが,現時点で問題なく同指針が運用されている模様である。しかしながら,昨年同指針制定の際に説明した通り,同指針は今後も本学会の実情に沿って柔軟に改定を検討したいと考えている為,改善点等気付いたことがあった際は本委員会まで申し出て欲しい。

8.2015 年度優秀賞・奨励賞選考結果報告
加藤忠史委員長欠席の為,同委員長の指名により,今泉和則理事長より,本年度受賞者について,以下の通り報告があった。

【優秀賞】
氏   名:田中 謙二
所 属 先:慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室
研究題目:遺伝子改変を駆使したグリア研究の推進

【奨励賞:3 名】
氏   名:梅田 知宙
所 属 先:大阪市立大学大学院医学研究科脳神経科学
研究題目:認知症動物モデルの作製と新規治療薬の開発

氏   名:近藤 誠
所 属 先:大阪大学大学院医学系研究科神経細胞生物学講座
研究題目:環境や経験依存的な脳可塑性の分子メカニズムに関する研究

氏   名:宝田 美佳
所 属 先:金沢大学医薬保健研究域医学系神経分子標的学
研究題目:中枢神経障害時におけるアストロサイト活性化調節機構

(50 音順・敬称略)

9.2014 年度決算の件
馬場広子会計担当理事より,2014 年度決算について報告があり,異議なく承認された。

10.同監査報告
熊倉鴻之助監事,御子柴克彦監事とも欠席の為,両監事の指名により,今泉和則理事長より以下の通り報告があった。

2014 年度収支内容及び財産状況について,適性である旨確認したとのことである。

本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

11.2016 年度予算の件
馬場広子会計担当理事より予算案が提案され,以下について報告があった。

・本年度から委託費が増額となったため,その増加分が加算された合計額となっている。

本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

12.評議員選任の件
島田昌一庶務担当理事より,新評議員として以下の10 名が理事会より推薦された旨報告があった。

 今泉 美佳  杏林大学医学部 生化学教室
 金子 菜穂子   名古屋市立大学大学院医学研究科再生医学分野
 佐藤 薫  国立医薬品食品衛生研究所薬理部
 高野 桂  大阪府立大学大学院生命環境科学研究科獣医学専攻
  動物構造機能学分野統合バイオ機能学領域統合生理学教室
 田渕 明子  富山大学大学院医学薬学研究部分子神経生物学研究室
 中西 圭子  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所周生期学
 中道 範隆   金沢大学医薬保健研究域薬学系分子薬物治療学研究室
 林 朗子   東京薬科大学薬学部 機能形態学教室
 林 真理子   慶応義塾大学医学部 薬理学教室
  東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻
 尾藤 晴彦  基礎神経医学講座神経生化学分野

本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

※任期:2017 年総会終了まで                              
(50 音順/敬称略)

13.功労会員推薦の件
島田昌一庶務担当理事より,功労会員として以下の2 名が理事会より推薦された旨報告があった。

 仙波 恵美子  大阪行岡医療大学医療学部 理学療法学科
 山之端 万里  創価大学理工学部 共生創造理工学科発生・再生科学研究室

本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。
(50 音順/敬称略)

14.会則改訂の件
島田昌一庶務担当理事より,理事会での審議をふまえ以下の通り会則の改訂案(下線箇所修正,加筆)が提示され,議場に諮ったところ,異議なく承認された。

第3 章 会員
第14 条 長期海外留学等の海外居住や産休・育休等で,一時的に学会活動が困難となる場合,休会届を提出した上で休会できることとする。

第5 章 会議
第31 条 総会の招集は少なくとも10 日以前にその審議すべき事項,日時および場所を記載した書面,電子メール,または会誌の公告をもって通知する。

15.細則改訂の件
島田昌一庶務担当理事より,理事会での審議をふまえ以下の通り会則の改訂案(下線箇所修正,加筆)が提示され,議場に諮ったところ,異議なく承認された。

第2 章 役員,評議員,名誉会員
第4 条 理事選挙要項は下記の如くする。
1. 選挙管理委員会は事前に会員名簿を作成して選挙権のある会員へ郵送する。理事の選挙権及び被選挙権は投票締切日の6 カ月以前に正会員となったものに限る。

16.次期大会の件
和田圭司第59 回大会長より以下の通り報告された。

会 長:和田圭司(国立精神・神経医療研究センター神経研究所)
期 日:2015 年9 月8 日(木)~ 9 月10 日(土)
会 場:福岡国際会議場

第38 回日本生物学的精神医学会(日本生物学的精神医学会)と合同
会 長:渡辺義文(山口大学精神科)
(敬称略)
17.その他
今泉和則理事長より,当学会の事務局業務委託先について,以下の通り報告があった。

・本学会事務局業務委託について
現在の委託先である一般財団法人国際医学情報センター(以下,IMIC)より,業務量の増加に伴い,来年度(2015 年度)委託費につき増額の申し入れがあり,理事会で審議した結果,年間30 万円の増額とし,来年度(2016 年度)も継続してIMIC へ学会業務を委託する旨承認となった。
なお,本件は議題第11 項「2016 年度予算案」に関する内容であり,同予算案については既に承認されているが,この場で,同予算案とは別途に学会業務委託費用が30 万円増額となる旨について議場に諮ったところ,承認された。

・若手会員制度について
若手会員数減少の懸念から,現在理事会では現状の会員制度の見直しを検討している。
具体的には,現存の学生会員が学生の資格喪失後に退会することを防ぐ為,その後5年間は正会員より年会費額を抑えた会員区分を設け,学会活動を継続し易いようにする提案となる。

なお,同制度については,2016 年度から運用できるよう,同制度の詳細事項決定について理事会(理事会によるメール審議を含む)に一任する旨を議場に諮り,承認された。

以上を以て,予定した全ての議事を終了し,2015 年度総会を閉じた。