会則・役員・議事録・投稿

議事録

2019年度(令和元年度)総会議事録
日本神経化学会
2019 年度総会議事録
 
日 時:2019 年 7 月 26 日(金)11:00~12:20
会 場:朱鷺メッセ  4 階国際会議場
議 長:那波宏之 大会長
副議長:小泉修一 理事長
出 席:出席 64 名,委任状 159 名(会員総数 1,196 名・議決権数 923 名・定足数 92 名)

 
議 事:
1.理事長報告
小泉修一理事長より,第 62 回日本神経化学会大会大会長である那波宏之大会長へ謝辞が述べられたのち,以下のとおり報告があった。
 
・今期は「伝統の継承と改革」をスローガンとして活動していきたい。
・学会の活動ついては,本会の基本理念「化学物質・分子により脳の仕組み及び疾患のメカニズムを解き明かす」と共に,ディスカッションを重視した「深い議論」と若い人材を育てる場「若手研究者育成セミナー」や「若手道場」を継続していきたい。
・学会運営に関しては,和田前理事長より引き継いだ「財政の健全化」「学会の透明化」をしっかり継承し,さらなる発展を目指していきたい。
・情報の発信・受信の強化については,魅力的な情報を発信し,また会員の皆様よりの意見を上手にすくい取れるよう,受信に関しても新しい仕組みを構築していきたい。
 
なお,今期より,委員会は、委員長だけでなく,副委員長制度を設置したため,委員会の活動をより活性化していきたい。また,理事会の意見や委員会の意見を会員へ伝え,逆に会員の皆様の意見を理事会で実行する役割を担う「ブランディング担当理事」を設置し,副理事長の尾藤晴彦先生へ就任いただいた。
 
2.選挙報告
竹居光太郎庶務担当理事より,理事選挙結果について報告があった。また,2019 年度役員及び各委員会委員長についても併せて報告があった。
 
3.庶務報告
竹居光太郎庶務担当理事より,会員状況について報告があった。また,物故会員 5 名に対し黙祷を捧げた。
 
4.会計報告
議長の那波宏之大会長より,詳細については議題第 9 及び第 11 項にて報告のうえ,審議とする旨説明があった。
 
5.出版・広報報告
竹林浩秀出版・広報担当理事より,以下の通り報告があった。
 
本会ホームページ,フェイスブック,機関誌「神経化学」でも,情報を発信していく。今大会中もフェイスブックは毎日更新しているので見てほしい。
今後は,フェイスブックへ,理事長・理事・大会長経験者の先生方よりエッセイを寄稿いただく予定としている。
 
6.プログラム編成報告
那波宏之大会長より,第 61 回大会開催状況について,以下の通り報告があった。
 
・全体の参加者数の状況は,有料参加者は 2,840 名で,無料参加者を含め現時点で 3,073 名となり,会期終了までには 3,200 名程になると予想している。
・総演題数は 1,747 演題となり,本会理事会企画,ISN 等を含むシンポジウムは 284 演題,口頭発表は 223 本,ポスター発表は 1,158 本となっている。また,本会企画の若手道場も非常に好評で 52 本を予定している。
 
 
7.各種委員会報告
①将来計画委員会
田中謙二委員長より,以下の通り報告があった。
 
・若手を卒業した準 PI の人材育成,また,どのようにプロモーションしていくか,広報の先生方とアイデアを出し合いながら実行していきたい。
・本会のブランドにかかわる件について,委員会内で話合いをした結果,大会のあり方を理事会と大会長側とで議論していただき,より良いプログラムを企画していきたい。また,本会会員が他学会にて日本神経化学会としてシンポジウムを企画し講演していこうと考えている。
 
 
②出版・広報委員会
竹林浩秀委員長より,以下の通り報告があった。
 
・最新号『神経化学 Vol.58(No.1)2019』より,オンラインジャーナルとなった。
・会員よりの意見を吸上げるシステムを構築していきたいと考えている。
 
 
③シンポジウム企画委員会
 仲嶋一範委員長より,以下の通り報告があった。
 
2020 年度の理事会企画シンポジウムについては,可能であれば一般公開にすることも視野に入れて検討していく。また,テーマについても複数の候補を決定したため,今後更に内容を詰めていく予定である。
 
④国際対応委員会
 味岡逸樹委員長より,以下の通り報告があった。
 
・ISN2019 大会は,2019 年 8 月 4 日~8 月 8 日までモントリオールで開催予定である。
・APSN2020 大会は,2020 年 7 月 20 日~22 日までシンガポールで開催予定である。
Travel Award の応募についても学会ホームページやメール配信,Facebook 等で周知する予定である。
・ISN/APSN2021 大会は,2021 年 8 月 22 日~26 日まで,京都で開催予定である。
・海外在住会員が日本に帰国し大会で発表するための旅費の補助を目的として設置した「鍋島トラベルアワード」につき,来年 2020 年八王子大会への応募については 2019 年 11 月に学会ホームページやメール配信等で周知する予定である。

 
⑤研究助成金等候補者選考委員会
 佐藤真委員長より,以下の通り報告があった。
  
本会よりは山田科学振興財団 2019 年度研究援助へ 2 件,日本学術振興会第 10 回育志賞 1 件推薦することとなった。
 他にも,東レ科学振興会よりも推薦の依頼が来ているため,ぜひ若手研究者より応募をいただきたい。
 

⑥脳研究推進委員会
岡野栄之委員長より,以下の通り報告があった。
 
・将来計画委員会とブランディング担当理事と連携し,本学会の強みを抽出し,学会内外に情報発信・戦略的アピールしていきたい。
・日本脳科学関連学会連合(脳科学連合)などでさらに提言力・発言力を強めていく必要がある。

 ⑦連合大会・多分野交流委員会
 木山博資委員長より,以下の通り報告があった。
 
・今回 6 年ぶりの神経科学会との合同大会,Neuro2019 の開催となった。次回開催するとしたら,Neuro2022 となるが,今回の開催を踏まえ,神経科学学会との合同大会の是非について意見をもらい今後の開催について検討していきたい。その他にも臨床系の学会との合同開催についても意見も聞かせていただきたい。
・来年度の多分野交流セミナーは, 「AI」「画像解析」「構造解析」をテーマに開催する予定である。
 
⑧利益相反委員会
 工藤喬委員長より以下の通り報告があった。
 
現在本学会で運用している指針について改定事案は無いとしているが,日本医学会より利益相反の管理ガイドラインに沿って,本学会指針においても必要に応じて改定を検討する。
 
⑨ダイバーシティー推進委員会
 東田千尋委員長より,以下の通り報告があった。
  
・Neuro 2019 において日本神経科学会との合同企画としてダイバーシティー対応委員会ランチョン企画を予定している。
 日 程:2019 年 7 月 27 日(土)12:00-12:50
 会 場:第 4 会場(301)朱鷺メッセ 新潟
 テーマ:外国・日本に留学している研究者の日本におけるキャリアパス
・2018 年度より設置した「子育て支援篤志基金」へ,1 件の応募があり,審議の結果採択とした。
・来年の大会でも本委員会企画のランチョンセミナーを企画する予定である。
   
⑩臨床連携委員会
 望月秀樹委員長に代わり工藤喬委員より,以下の通り報告があった。
 
・2019 年 5 月に日本神経学会学術大会にて企画したシンポジウム「学会プレジデントに聞く-今からでも遅くない,そして臨床経験を積んだ今からこそ,基礎研究をやってみよう」を開催し,和田圭司前理事長にご講演いただいた。
・2019 年 6 月に日本精神神経学会学術総会にて「あなたにもできる神経化学研究」と題するシンポジウムで岡野栄之先生,今泉和則先生にご講演いただいた。
・臨床系の先生方と基礎系の先生方のマッチングシステムについては引き続き検討していきたい。また,今後も日本神経病理学会等と将来的な合同大会など含め連携強化を進めていきたい。
 
 
⑪倫理委員会
 竹居光太郎委員長より,以下の通り報告があった。
 
 会員の行う研究に関して倫理的な問題が生じた場合に対応できるよう設置した。
 状況に応じ利益相反委員会と合同で委員会を開催し対応する予定である。
 
⑫若手育成委員会
 照沼美穂委員長より,以下の通り報告があった。
 
・現在,若手研究者育成セミナーおよび若手道場を行っているが,今後どのように若手の育成を行っていくかを検討していく。
・若手研修者育成セミナーについては 2019 年 7 月 24 日(水)~ 7 月 25 日(木)の 2 日間にわたり第 12 回が開催された。参加者は若手 46 名,講師 10 名,その他育成委員,世話人等で深夜まで熱い全体討論会を開催された。
・若手道場は 10 分間の口頭発表と質疑応答を練習する場とし,研究者として必要なトレーニングを行う場所としている。今大会中にも開催し,大変盛況であった。また,発表の場を審査し,本日懇親会前に受賞式を行う予定としている。
 
8.2019 年度優秀賞・奨励賞選考結果報告
竹林浩秀委員長より,本年度受賞者について以下の通り報告があった。
 
【優秀賞】 1 名
氏 名:金子奈穂子
所 属:名古屋市立大学大学院医学研究科 再生医学分野
テーマ:脳梗塞後のニューロン再生過程の解析
 
【奨励賞】 3 名
氏 名:伊藤美菜子
所 属:慶應義塾大学医学部 微生物学・免疫学教室
テーマ:脳梗塞後の免疫細胞による炎症制御機構の解明
 
 
氏 名:井上昌俊
所 属:Department of Bioengineering, Stanford University Graduate School of Medicine
テーマ:神経化学的方法に基づいた合理的設計による新規超高速多色カルシウムセンサーの開発
 
 
氏 名:吉田慶多朗
所 属:慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室
テーマ:意欲行動における腹側海馬の機能解明
(50 音順/敬称略)
 
9.2018 年度決算の件
村松里衣子会計担当理事より,2018 度決算について報告があり,異議なく承認された。
 
10.同監査報告
田代朋子監事,遠山正彌監事とも欠席の為,両監事の指名により,村松里衣子会計担当理事より以下の通り報告があった。
 
2018 年度収支内容及び財産状況について,適正である旨確認された。 
本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。
 
11.2020 年度予算の件
村松里衣子会計担当理事より予算案が提案され,本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。
 
12.初年度の会費無料化について
小泉修一理事長より 2020 年度よりの学生会員および若手会員の初年度年会費を無料とすることが提案され,本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。
 
13.評議員選任の件
竹居光太郎庶務担当理事より,新評議員として以下の 25 名が理事会より推薦された旨報告があった。
※任期:2021 年総会終了まで (敬称略)
 池中  建介 大阪大学大学院医学系研究科神経内科学
 内野  茂夫 帝京大学理工学部バイオサイエンス学科
 奥野  浩行 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 生化学・分子生物学
 小野寺  理 新潟大学脳研究所 神経内科
 笠井  淳司 大阪大学大学院薬学研究科神経薬理学分野
 加藤  隆弘  九州大学大学院医学研究院精神病態医学分野
九州大学先端融合医療レドックスナビ研究拠点
 佐原  成彦 量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所
脳機能イメージング研究部
 繁冨  英治 山梨大学大学院医学工学総合研究部
 七田     崇 東京都医学総合研究所脳卒中ルネサンスプロジェクト
 篠崎  陽一 山梨大学大学院医学工学総合研究部薬理学講座
 新谷  紀人  大阪大学大学院薬学研究科神経薬理学分野
 髙野  哲也 Duke University Medical SchoolScott Soderling 研究室
 宝田  美佳 金沢大学医薬保健研究域医学系神経解剖学
 照沼  美穂  新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔生化学分野
 服部  剛志  金沢大学医薬保健研究域医学系神経解剖学
 藤谷  昌司 島根大学解剖学講座(神経科学)
 堀        修  金沢大学医薬保健研究域医学系神経解剖学
 水谷  健一 神戸学院大学大学院 薬学研究科 幹細胞生物学研究室
 山岸     覚 浜松医科大学 器官組織解剖学講座
 山口  宜秀 東京薬科大学薬学部 機能形態学教室
 吉村     武 大阪大学大学院 連合小児発達学研究科こころの発達神経科学講座
分子生物遺伝学研究領域
 河嵜  麻実 新潟大学医学部 生化学第二
 武内  恒成 愛知医科大学医学部 生物学細胞生物学
 本多  敦子  新潟大学大学院医歯学総合研究科
 野住  素広 新潟大学大学院 医歯学総合研究科
 本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。
 

14.名誉会員推薦の件
竹居光太郎庶務担当理事より,名誉会員として以下の 5 名が理事会より推薦された旨報告があった。
 (50 音順/敬称略)
 池中  一裕 自然科学研究機構 生理学研究所/総合研究大学院大学
 井上  和秀 九州大学
 髙坂  新一  (独)国立精神・神経医療研究センター 神経研究所
 武田  雅俊 大阪河﨑リハビリテーション大学
 米田  幸雄 金沢大学ベンチャービジネスラボラトリー
本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。 
 

15.功労会員推薦の件 竹居光太郎務担当理事より,功労会員として以下の 6 名が理事会より推薦された旨報告があった。
 (50 音順/敬称略)
 神庭  重信  九州大学大学院医学研究院 精神病態医学
 阪中  雅広 愛媛大学大学院医学系研究科機能組織学分野
 鈴木  龍雄 信州大学学術研究院医学系 分子細胞生理学教室
 砥出  勝雄  ニューロサイエンス創薬コンサルティング
 中西     博  安田女子大学薬学部薬理学分野
 山脇  成人 広島大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経医科学
本件について議場に諮ったところ,異議なく承認された。

 
16.会則・細則改定の件
竹居光太郎庶務担当理事より,理事会での審議を踏まえ以下の通り会則の改定案(下線箇所改定)が提示され,議場に諮ったところ,異議なく承認された。
 
会則:
第3章 会員
第 8 条 
会員は毎年開かれる大会に演題の申込みをすることができる。但し,演題の筆頭発表者は正会 員,若手会員,学生会員,功労会員またはシニア会員でなければならない。 

細則:
第 2 章 役員,評議員,名誉会員
第 8 条 名誉会員は,次の1項に掲げるもののいずれかの資格を有する場合,2 項の手続きを経て総会の議決をもって承認される。
1. 資格
(1)永年,会員として本会に多大な貢献をした者で,原則として満 65 歳以上であること。但し, 追贈の場合は年齢を問わない。
(2)神経化学領域で学術的に特に顕著な業績をあげた者(外国人を含む)。
2. 手続き
(1)理事または監事を経験した者 2 名以上による推薦書(本学会への貢献度を示すもの)と履 歴書,業績目録(10 篇以内)を添えて,理事長に提出する。
(2)理事長はこれを理事会で審議し,候補者を総会に推薦し,総会にて了承を得る。
(3)名誉会員として総会で了承を得られた者に対し推戴式を行い,推戴状を授与し,その功労 を讃えるものとする。
 
 
17.次期大会および開催地の件
馬場広子第 63 回大会長より第 63 回日本神経化学会大会について,以下の通り報告があった。
 
< 第 63 回(2020 年度)大会 >(単独大会)
会 期:2020 年 9 月 10 日(木)~12 日(土)
場 所:いちょうホール(八王子市芸術文化会館)を予定
〒192-0066 東京都八王子市本町 24 番 1 号
テーマ: 議論で深める神経化学
 
続いて,和中明生第 64 回大会長より第 64 回日本神経化学会大会について,以下の通り報告が あった。
 
< 第 64 回(2021 年度)大会 >(ISN・APSN 合同大会)
会 期:2021 年 8 月 23 日(月)~26 日(木)4 日間
場 所:みやこめっせ(京都市勧業館)
〒606-8343 京都市左京区岡崎成勝寺町 9 番地の 1
 
18.その他
なし
 
 
以上を以て,予定した全ての議事を終了し,2019 年度総会を閉じた。
続けて 2019 年度優秀賞・奨励賞受与式を行った。