和田  圭司 2017/3-2019/3

理事長挨拶③

 日頃より会員の皆さまには学会の運営、活動にご協力を賜りまして厚く御礼申し上げます。日本神経化学会はおかげさまをもちまして1958 年の設立以来順調な発展を遂げております。先日第61 回大会を仲嶋一範大会長のご尽力のもと神戸の地で開催することが出来ました。60 年を一つの区切りとしますと新たな出発にふさわしい素晴らしい大会となりました。
  さて、私の理事長としての任期は2019 年3 月までとなります。これまで無事に務めてこられましたのも会員の皆さまの温かいご指導、ご支援の賜物と感じ入っております。就任時の抱負としまして、①学会財政の健全化、②理事会、委員会活動の透明性強化と会員の皆さまとの情報共有促進、③会員満足度の向上と学会のブランド化を上げました。①につきましては、前理事長今泉先生の時に理事のオンライン選挙が導入されたことに加え、大会プログラム集を学会誌から独立させ、また学会誌そのもののオンライン化を図ることで少し見通しを立てることが出来ました。②につきましては、理事長便りの配信、理事や委員会委員長のHP での紹介に努めました。理事会の活動はHP からも読めますが、それぞれの委員会が何をしているのかと言うことにつきまして、もっともっと情報発信すべきであったと反省しております。②の個々の取り組みとしましては、大会期間中に「理事長と話をしてみよう」コーナーを設置しました。鍋島トラベルアワードは大会中にお一人の会員からご意見を頂いたことで実現しています。神経化学の若手研究者育成セミナーにつきましても別の会員の先生からご寄付を賜りその運営が楽になるだけでなく、新たな受講者層の掘り起こしにも繋がりました。③につきましては、②とも関連しますが情報を発信することで会員以外の方々に日本神経化学会の認知度を高める努力を行って参りました。理事長便りにも書きましたが、「若手育成セミナー」でグーグル検索をしますと、当会の取り組みが真っ先に表示されます。即日配信などSNS を使った効果も大きいと思います。また、大会期間中の「若手道場」を日本神経化学会の若手研究者育成セミナーに続く学会の重要なイベントであると2018 年秋の理事会で位置づけました。今後、若手道場が当会の第二の目玉として発展すると信じております。さらに、子育て支援篤志基金を設け、その運用を開始しました。
  ①、②、③を通しまして、皆さまから見て少しでも風通しが良くなりましたでしょうか?  遠慮無く意見が言える学会になりましたでしょうか?  やり残したことも多々ありますが、①、②、③いずれも私一人の力でなく、理事の方々、委員会委員長並びに委員の方々、若手育成セミナーの世話人の方々、さらには会員の方々全てのご協力があってこそのものでした。日本神経化学会は若手研究者を大事にし、育てるというところに一番の特色が有ります。自分の教室の若い方々だけでなく他の教室の若い方々にも気を配り、温かく接し、その成長を喜ぶことに当会の真髄があります。その意味で、若手育成セミナー出身者を如何に学会活動に参加していただくように繋げるかが課題でありましたが、案ずるより産むが易しでしょうか、若手育成セミナー出身者によるシンポジウムも実現し、何よりもまして奨励賞受賞者に若手育成セミナー出身者が続いています。喜ばしい限りです。次期理事会がさらに当会の良いところを伸ばし、当会の一層の発展に向け努力を払ってくれるものと信じております。
  2021 年、International Society for Neuroscience の大会が京都で開催されます。国内外に、日本神経化学会の良さとその実力を示す絶好の機会となります。その第一弾とも言えるべき「Neurochemistry International 誌日本神経化学会60 周年記念号」が2018 年秋に発行されました。2019 年は日本神経科学学会との合同大会が那波宏之大会長のもと新潟で、2020 年には馬場広子大会長のもと八王子で大会が開催されます。このように日本神経化学会は日々歩みを進めております。「来年もまたこの大会に来てみよう」という思いがその歩みを支えています。会員の皆さまが居られてこその日本神経化学会です。これからも、皆さまとともに成長していく学会です。引き続き、当会へのご要望、ご意見、ご批判を賜ることが出来ましたら幸甚です。ご遠慮なく学会事務局までお知らせください。
  いままでのご指導、誠にありがとうございました。会員の皆さまのますますのご健勝とご活躍を祈念しております。

2019年1月
国立研究開発法人
国立精神・神経医療研究センター
神経研究所 所長
和田  圭司




理事長挨拶②

日頃より会員の皆さまには学会の運営、活動にご協力を賜りまして厚く御礼申し上げます。日本神経化学会はおかげさまをもちまして1958 年の設立以来順調な発展を遂げ、先日第60 回記念大会を福永浩司大会長のご尽力のもと仙台の地で開催することが出来ました。60 年と言いますと還暦と言う言葉がすぐ思い起こされます。我が身を振り返りますとあっという間の60 年でしたが、その時その時の出来事を一つ一つ思い返しますと、実は非常に長い年月であったと言うことも実感されます。学会の歴史を振り返りますと、皆さまの頭の中にはどのようなことが去来するでしょうか。

 私は、日本神経化学会が歩みましたこの60 年の間、諸先生の並々ならぬご努力が有り、高い志とほとばしる情熱があり、そしてその中で育った優れた後進が次々と先輩を超えていき、今に至ったのではないかと考えております。研究はワクワク、ドキドキの世界ですが、サイエンスに真摯に向き合い、かつサイエンスを楽しむ土壌が学会全体に浸透したがゆえの60 年と考えています。これからは、60 年の伝統というものを単に維持するのでなく、日本神経化学会の歩むべき道を明確にして、良いところは伸ばし、あらためるべきところは是々非々で臨み、一歩一歩会員の皆さまとともに次の高みに登っていきたいと考えております。あらためましてご支援、ご協力をお願い申し上げるしだいでございます。
 私の理事長としての抱負ですが、前理事長の今泉先生が果たされました改革をさらに推進し伸ばすことが務めと思っております。私の任期中に、①学会財政の健全化、②理事会、委員会活動の透明性強化と会員の皆さまとの情報共有促進、③会員満足度の向上と学会のブランド化を進めたいと考えております。既に理事の先生方や委員会委員の先生方のご協力のもと、いくつかの変革が進んでおります。

 ①の財政健全化につきましては、大会プログラム集の作成について学会と切り離し大会長の裁量で自由に編集できるようにしました。学会誌「神経化学」のペーパーレス化につきましても会員アンケートを実施し、その方向性を先日の総会で承認を頂きました。1 年後からはペーパーレス化を実施したいと考えております。印刷物として欲しいというご要望も一部にはありますので、ご希望の方には実費という形で今後提供を続けたいと考えております。このように支出のあり方を見直し、収入増を図り、学会活動に必要なところには投資を惜しまないという経営で臨みたいと考えております。今後も会員の皆さまには施策上必要に応じてアンケートをお願いすることが出てくるかと思いますが、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。

 ②の透明化と情報共有につきましてはすでにご案内しましたように、まず今回初めて委員会委員を公募し、多数の会員の応募を頂きました。役員、委員の選出につきましてお友達人事にならぬよう適材適所の精神をこれからも推し進めます。また、学会ホームページにおきまして理事長だけでなく、役員、委員会委員長の写真と抱負などを掲載するようにしました。役員の顔と名前が会員の皆さまの中で一致することが大変重要です。さらに役員、委員会委員の考えが分かれば、共感にしてもご批判にしてもフィードバックいただきやすくなると考えております。
 ホームページにおける「見える化」だけでなく、理事長便りを随時メール配信し、フェイスブックからも発信しております。さらに仙台大会では「理事長と話をしてみよう」コーナーを設けました。今後も会員の皆さまとの対話を継続し、発進力強化に努め、頂きましたご批判、ご要望の声に一つ一つ向き合い改善やご要望の実現を果たしていきたいと考えております。
 委員会の活動につきましては、学会誌でご案内するだけでなく、タイムリーに情報をお伝えできるようメール配信を活用しているところです。委員会のあり方につきましては、臨床の先生方との連携をより深化させるため臨床連携委員会を新設いたしました。また、科学技術は日進月歩ですが、少し離れたところの分野の出来事になりますとなかなか普段のアンテナに引っかかってこないことがあります。学会の活動がガラパゴス化、たこつぼ化することのないようこれまでの連合大会委員会を改め連合大会・多分野交流委員会とし、様々なサイエンスとの連携強化をめざすべく新たなスタートを切っています。

 ③のブランド化につきましては、ブランド化という言葉自体がなじみがないかもしれません。しかし、ブランド化は学会のビジョン、ミッションを適確に理解いただき、学会活動に対する賛同を内外から幅広く集めるために必要不可欠なものです。自分たちで「我が学会は素晴らしい」と言ってもこれはブランド化されたとは言いません。第三者が「日本神経化学会は素晴らしい」と言ってくださって初めてブランドとして認めていただいたことになります。日本神経化学会の特色はなんと言いましても創造性あふれる、源流性に富んだ研究を志向される先生方が集い、多くの優れた研究成果を生み出してきたことにあります。また、切磋琢磨する中にも思いやりのある雰囲気が存在するのも特色です。その雰囲気は個々の教室を越えて学会全体を包みこんでいます。2017 年で10 年を迎えました「神経化学の若手研究者育成セミナー」はその代表例でしょう。金沢大会で初めて催されました「わくわく道場」は昨年復活し、今年も行われました。口演重視の若手用プログラムとして若手育成セミナー同様に今後も発展させ、学会の目玉として定着させていく所存です。
 日本神経化学会が持っておりますこれらの特色は今流行の言葉で言うならばまさに学会のバリューであります。このすばらしいバリューの内容が広く一般の方々に浸透することがブランド化において重要な歩みになります。そのためには、会員の皆さまに満足のいく学会であって、「来年も大会に参加してみよう」と思ってくださることが重要になります。年次大会も単に開催するだけでなく広い意味で経営感覚と戦略を持って臨んでいく必要があると考えております。これらのことを実現するべく新たにブランディング委員会を設けました。従来の各委員会を縦軸としますと横軸機能を持った委員会です。
 日本神経化学会はAsian Pacific Society for Neurochemistryに属し、その上位団体であるInternational Society for Neuroscience の主要なメンバーとして貢献してきています。既にご報告いたしましたが、現在のISN のPresident は会員の池中一裕先生、APSN のPresident は同じく会員の和中明生先生です。
国際組織において日本神経化学会の会員がPresident を務めることは大変名誉なことであります。ISNやAPSN の期待に反することのないよう、日本神経化学会も国際活動におきまして十分な貢献を果たしていきたいと考えております。
 また、既に理事長便りにてご案内いたしましたが2021 年のISN 大会は京都で開催されることが決まりました。日本神経化学会の長年の夢が実現することになります。日本発のすばらしい研究を世界の人々に知って頂くだけでなく、会員お一人お一人が世界中の研究者とお友達になる大変良い機会です。会期は8 月22 日から26 日の予定です。皆さま、ご予定の確保を今からよろしくお願いいたします。
 嬉しいニュースが続きますが、第60 回記念大会におきまして大変ありがたいお話しを会員の先生方から頂きました。次代を担う若手研究者が育ち、学会のメンバーとして今後も継続的に活動いただけるよう新たなトラベルアワードを創設し、また若手育成セミナーの一層の充実に反映していく予定です。詳しくは委員会報告、理事長便りなどでご案内申し上げます。
 今後の大会でありますが、2018 年は仲嶋一範大会長のもと日本生物学的精神医学会との合同年会が神戸(9 月6 日~8 日)で、2019 年は那波宏之大会長のもと久しぶりになりますが日本神経科学学会との合同大会が新潟(7 月25 日~28 日)で行われます。今から日程の確保をお願いいたします。2020 年の詳細はこれからになりますが馬場広子大会長のもと執り行われます。
 日本神経化学会は会員の皆さまが居られてこその学会です。学会の活動は独りよがりでなく広く社会に開かれたものであるべきと考えます。研究は性急にするものでなく、腰を落ち着けて優れた発想のもと地道に行われるべきものです。会員の皆さまが楽しむことが出来、研究成果を上げ、人のつながりの輪が増えていくよう支援するのが私の役割と考えております。そのためにも学会運営へのご批判、ご意見はいつでもご遠慮なくお知らせください。
 次の60 年、日本神経化学会はいかにあるべきかにつきまして最初のご挨拶といたしました。これからもご指導のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。

2018年1月 
国立研究開発法人
国立精神・神経医療研究センター
神経研究所 所長
和田  圭司




理事長挨拶①

 
2017年4月から2年間理事長を務めることになりました和田圭司と申します。日頃より会員の皆さまには当学会の運営にご協力を賜りまして誠にありがとうございます。
 日本神経化学会は神経化学懇話会を母体とし、1958年に第1回の大会が開催されました。1962年には会員制度が施行され、学会誌「神経化学」も同年から発行されています。世界には神経化学に関する学会が多数ありますが、その中で日本神経化学会は最も古い歴史を誇ります。
 2017年は設立60周年記念大会が福永浩司大会長のもと仙台の地にて開催されます。また60周年を記念しましてJournal of Neurochemistry誌において特集論文が掲載され、Neurochemistry International誌からは特集号が発行されます。
 60年と言いますと還暦を思い浮かべる方も多いと思います。還暦には生まれ変わるという意味も込められています。当学会もこれまでの歴史を振り返り、新たな気持ちを持ってさらなる発展をめざしたいと考えています。
 日本神経化学会の特色はなんと言いましても研究面では分子を中心に疾病のメカニズム解明に迫ることであり、教育面では議論を中心に学生、大学院生、若手研究者の方々を大事にすることであります。研究の醍醐味を味わっていただき、次代のリーダーとして羽ばたくよう「神経化学の若手研究者育成セミナー」を2008年からスタートさせています。「神経化学の若手研究者育成セミナー」は今や当学会の目玉として成長してきています。
 国際面では、Asian Pacific Society for Neurochemistry (APSN)に属し、International Society for Neurochemistry (ISN)の活動に貢献しています。現在、APSNのpresidentは会員の和中明生氏であり、ISNでは同じく会員の池中一裕氏が現在treasurerとして活躍中です。ISN理事として活躍いただいている会員も複数おられます。つまり当学会は国際的にも大変重要な存在となっています。
 このような国内外の活動は会員の皆さまの日頃からのお力添えがあってこそのものです。改めまして厚く御礼申し上げます。
 今後も神経化学会の特色をさらに伸ばし、また改めるべきところは改めるという是々非々の姿勢で学会運営に臨んでいきたいと考えています。また、新たなことにも常にチャレンジする能動的な学会でありたいと考えています。さらに、学会外の一般の方々に当学会の活動についてご理解とご支援をいただくため常に開かれた学会でありたいと考えています。
 さて、会員の皆さまにとりまして当学会はどのように映っているでしょうか? 学会の運営には会員の皆さまお一人お一人のご意見が大変貴重になります。会員の皆さまから「姿かたち」が見えてこその学会であり、愛されてこその学会であります。自分の知らないところで学会が運営されているという思いをもしお持ちでしたらご遠慮なく私までご意見、ご批判、ご提案をお寄せいただければと存じます。会員の皆さまと一体となった運営こそが当学会のあるべき姿と考えております。お一人お一人が「参加している」という実感を持てるよう会員満足度の高い学会をめざしていきたいと思います。
 当学会は、会員数や財務状況において改善すべきいくつかの課題を抱えています。従来と同じことを行っていたのでは発展は望めません。歴代の理事長をはじめ多くの方々のご尽力で変革は進みつつありますが、まだまだ道半ばです。世の中の状況はめまぐるしく変化しております。真理を追究する科学の姿勢を忘れてはいけませんが、様々なことにも目を向け10年20年30年後のことを考えていかねばなりません。情報社会の現代、AIをはじめ社会に変革をもたらすであろう動きが活発です。たこつぼ化することのないよう、ガラパゴス化することのないよう、開かれた学会として必要なものは取り入れ、常に一歩先を歩む学会でありたいと考えています。また年次大会におきましては、「参加したい大会」とは何かを常に考え、参加する方々にとりまして「来年もまた来よう」と思っていただけるように学会や大会のブランド化を図りたいと思っています。
 研究はワクワクドキドキという言葉が当てはまるように本来楽しいものです。会員お一人お一人が当学会の財産です。ワクワクドキドキの楽しさを共有できる一体感が学会というファミリーを醸成します。今後とも当学会の発展のため、皆さまからのご指導とご協力を心よりお願い申し上げます。

2017年4月 
国立研究開発法人
国立精神・神経医療研究センター
神経研究所 所長
和田  圭司

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理事長便り

理事長便り No.9

2018年1月30日 09時03分

日本神経化学会
会員 各位

寒波の到来で大変寒い1月となりましたが、皆さま、2018年の始まりはいかがでしょうか?

日本神経化学会では一つの年度で定例の理事会を2回開催しております。大会時に1回、そして年度が変わる頃に1回、の計2回です。今年1回目の理事会は3月8日(木)に開催されます。
理事会では、予算関係、庶務関係をはじめ様々なことが報告あるいは審議されます。しかし、通り一遍のことだけをこなすのが理事会でなく、議題の作成、議事進行においては、会員の皆さまからのご要望等をなるべく多く反映させたいと考えております。会員の皆さまにおかれましては、こういうことを是非議論して欲しいというご要望がございましたらご遠慮無くお申し出ください。私ども、戴きました声に真摯に取り組む所存です。日本神経化学会発展のため是非ご協力のほどをお願い申し上げます。

2月に入りますと暦の上では立春を迎えます。
古今和歌集の巻一:春上に「袖ひちてむすひし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ」という歌があります。立春を詠みつつ季節の巡りを詠んだ歌としても知られています。前回の理事長便りにも書きましたが第61回日本神経化学会大会は日本生物学的精神医学会と合同で9月6日~8日に神戸で開催されます。春風を呼ぶ理事長便りが9月に皆さまとの再会に繋がることを願っております。

http://www.c-linkage.co.jp/jsbpjsn2018/index.html


2018年1月29日
理事長
和田圭司

理事長便り No.8

2017年12月21日 14時27分

日本神経化学会
会員 各位

年末を迎え慌ただしくお過ごしのことと思います。2017年は皆さまにとりましてどのような年だったでしょうか?
日本神経化学会はおかげさまで設立後60年の時を刻むことが出来ました。これも偏に会員の皆様方のご尽力の賜物と感謝申し上げます。
既にご案内しましたように、60年を記念しまして、Journal of Neurochemistry誌に加えましてNeurochemistry International誌においても特集号が発行される運びとなっております。現在編集中ですが20編を超える論文が掲載されますのでどうぞ皆さまご期待ください。ご投稿いただきました会員の先生方には厚く御礼申し上げます。

理事長を仰せつかりましてから9ヶ月が過ぎました。会員の皆さまに取りましてご満足のいく運営となっておりますでしょうか?
まだまだ至らぬ点が多々あるかと存じます。忌憚のないご意見、ご要望、ご批判をお待ちいたしております。

2018年は日本神経化学会にとりましてさらなる発展をめざしていく年と考えております。
9月6日~8日には神戸の地で仲嶋一範大会長のもと日本生物学的精神医学会との合同年会が開催されます。どうぞ今からご予定ください。

◆第61回日本神経化学会大会・第40回日本生物学的精神医学会 合同年会
 http://www.c-linkage.co.jp/jsbpjsn2018/

寒い日が続きます。お風邪など召されませぬようご自愛ください。
それでは皆さま、良いお年をお迎えください。

2017年12月21日
理事長
和田圭司

理事長便り No.7

2017年11月24日 11時30分

日本神経化学会
会員 各位

東京では六義園の紅葉ライトアップも始まり、晩秋を楽しむ季節になって参りました。
朝夕はとても寒くなり、冬の訪れにも備えた日々となっております。皆さまのお住まいの地域ではいかがでしょうか。

さて、既に会員一斉メールでもお知らせしましたが、この度鍋島トラベルアワードへの応募を募集する運びとなりました。このアワードは鍋島俊隆先生のご厚情によるもので、先生のお名前を付けさせていただいております。少し裏話といいますか、何故このようなアワードの実施が急に決まったのかというお話しをいたします。
このアワードの構想は実は今年9月の仙台での神経化学会大会において決まりました。
事の発端は、「海外に居る若い研究者の方々が国内の学会に参加しようと思っても旅費が無く断念することがある。なにか支援する仕組みはないでしょうか」という声が大会中直接私どものところに届いたことです。大会2日目の交流会の際に、「実はこのような要望が若い方々から有るのですが」というお話しをしましたところ、鍋島先生が賛同してくださり、ありがたいお申し出を頂くことになりました。理事会としましては、お申し出を無駄にすることなく、すぐにでも実施できるように規定を整え、今回の募集案内に繋げました。私どものところに声を届けてくださる方が居られたということと、若い方々のためになるのであればと意気に感じてくださった先生が居られたということが、今回の募集に繋がっております。

仙台での大会中では、お名前は伏せますが、他にも「神経化学の若手研究者育成セミナー」の発展のためにということで大変ありがたいお申し出を頂きました。また、別の先生からは学会のために使ってくださいということで篤志も頂きました。神経化学会は熱い思いを持った先生方に支えられていることに改めて感動しているところであります。もちろん、お金のあるなしで情熱が決まるわけではありません。今回はご寄付の例を紹介したまでですが、これまでの理事長便りに書きましたように、神経化学会に脈々と流れる研究と教育への情熱が歴史を作ってきたものと思いますし、これからも作っていくものと思います。
この情熱に対しまして私ども理事会の役割、使命は、スピード感を持って対応していくことであると考えております。良いことはすぐにでも実現する、そういう運営にこれからも心がけるとともに、神経化学会発展のため改めて気持ちを引き締めているところです。

どうぞこれからもご遠慮なく、ご意見、ご要望、ご批判をいただければと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

2017年11月22日
理事長
和田圭司

理事長便り No.6

2017年11月24日 11時27分

日本神経化学会
会員 各位

蝉の声もいつの間にか聞こえなくなり、気がつけば10月、秋めいた日々になって参りました。今年もあと三ヶ月となりました。時の経つ早さだけでなく、なにやら慌ただしさを感じるこの頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

嬉しいニュースをお知らせします。次々回のISN(International Society for Neurochemistry)大会(第28回)は2021年に行われますが、京都での開催に決定しました。日本神経化学会(JSN)の長年の夢が実現することになります。これまで誘致には多くの先生方のご努力がありました。あらためまして感謝申し上げます。会期は8月22日から26日の予定です。APSN(Asian-Pacific Society for Neurochemistry, 現在のPresidentは和中明生先生)の第17回大会も同時開催されます。
会員の皆様の中にはまだISN、APSNの会員で無い方も居られると思います。これを機にメンバーになることをご検討いただければ幸いです。JSNのHPに会員応募要領がありますのでご参照下さい。ちなみに、現在APSN会員になりますと自動的にISN会員資格が得られ、且つISN会費に比べAPSN会費の方が安い(学生会員は無料)ということがあります。
APSNへの入会
https://www.neurochemistry.jp/ISN-APSN/

4年後のISN京都大会が成功しますように、会員の皆さまには今から引き続きご支援とご協力をお願い申し上げます。

朝夕の涼しさが実感されます。皆さま、どうぞご自愛ください。

2017年10月2日
理事長
和田圭司

理事長便り No.5

2017年9月14日 10時30分
2017

吹く風、日々の景色に秋の訪れを感じるようになりましたが、皆さまのお住まいの地域ではいかがでしょうか。

多くの方が参加されました第60回大会は大変素晴らしいものとなりました。皆さまの心の中にはその感動と余韻がまだ残っているのではないでしょうか。大会長をお務めくださった福永先生並びに教室員の方々に厚く御礼申し上げます。名誉会員の先生方も多数お見えになり、含蓄のあるお話を伺うことができました。60年の重み、日本神経化学会の伝統と言いますかその果たしてきた役割に触れることができ、あらためまして身が引き締まる思いです。諸先輩の先生方が築いてこられました伝統を大切に、次の60年のサイクルでさらに素晴らしい学会とすることが我々の務めであると心に誓っております。学会の一層の発展をめざして会員の皆さまと一緒に歩んでいくことは喜びですし、これからもご支援ご協力を賜りたいと願っております。

大会時の懇親会の折にも申し上げましたが、日本神経化学会ではこの60年間脈々と流れてきたものがあると思います。その内容についてはいろいろな捉え方があるかと思いますが、私はそれは三つの心であると考えて懇親会の際お話しをいたしました。
一つは言うまでもなく研究への情熱です。二つ目は仲間意識かと思います。ぬるま湯という意味での仲間意識でなく、互いに認め、刺激し合って、より高いところをめざそうとする仲間意識です。老いも若きも関係なく、経験が乏しい人には教育という観点から、経験を積まれた方々には尊敬という観点から、和を築きファミリー感を醸し出してきたものと考えます。三個目は、表現はなかなか難しいですが、「参加して良かった」、「楽しかった」、「勉強になった」、「また来よう」に共通する心ではないでしょうか。一言で言えば、「この学会が好き」と言う心かと思います。

これら三つの心が大会大会毎に感動と余韻を生み、それが継続の力になってきたと思います。

仙台大会では新たな試みとしまして「理事長と
話をしてみよう」コーナーを設けました。
多くの方にお越し頂き、あらためまして感謝申
し上げます。大変貴重なご提案やご意見を頂く
ことができました。一つ一つ実現に努めて参り
たいと考えています。 

お知らせが一つあります。これまで委員会の活動、つまりどういうことを議論しているのか、そもそもどういう活動をしているのか、など会員の皆さまに十分お伝えできていなかったのではないかと思います。これからは随時委員会便りというような形でメール、HPで皆さまにお伝えしたいと考えております。
委員会活動にご意見、ご要望があります場合はご遠慮なく学会事務局までお知らせください。

季節の変わり目、体調にどうぞお気を付けください。来年また皆さまに神戸の地でお目にかかれることを楽しみにしております。

2017年9月14日
理事長
和田圭司


理事長便り No.4

2017年9月4日 09時00分

その後いかがお過ごしでしょうか? 東京は8月に入り雨が続いていましたが、先週辺りからようやく夏らしさが戻ってきました。
しばらく残暑は続くと思いますが、夏の気配の中にも夕方になりますと虫の音も聴こえ始めるようになっています。
秋の足音も近づいているようです。皆さまのお住まいの地域ではいかがでしょうか?

さて、第60回の年次大会もいよいよ来週仙台国際センターで開催の運びとなります。
すでにお知らせしましたように、「理事長と話をしてみよう」コーナーを大会初日は16時半から、2日目は16時から2階「桜2」に設けます。
会員の皆さまに開かれた学会であるべきと考えていますので、どんなことでも構いませんので、遠慮無くおしゃべりに来てください。何でも尋ねていただければと思います。相談事でも構いません。耳の痛い話も大歓迎です。

第60回日本神経化学会大会
http://www.jsn2017.jp/


嬉しいニュースをお知らせします。
ISN(International Society for Neurochemistry)のPresidentに池中一裕先生が就任されました。
国内には多くの学会がありますが会員の先生が国際組織でPresidentに就任することはそう多くはないと思います。
大変名誉なことですので当会としましてもできる限りのサポートを行いたいと思っています。

それでは来週皆さまに仙台の地でお目にかかれることを楽しみにしております。お気を付けていらしてください。


2017年8月30日
理事長
和田圭司

理事長便り No.3

2017年7月25日 09時00分
2017

その後いかがお過ごしでしょうか。九州地方では豪雨のため甚大な被害がもたらされました。
被災されました方々にお見舞い申し上げますとともに、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りします。

さて、既にご案内いたしましたように、本学会の会誌であります「神経化学」誌のペーパレス化に関するアンケート調査を行っております。
短時間での回答が可能な質問設定となっておりますので、ご回答がまだの先生方におかれましては是非ご入力をお願いいたします。
会員お一人お一人のご意見が大変貴重になりますので、ご協力を是非よろしくお願いいたします。締切は7月15日です。

https://goo.gl/forms/Fv46Rt9UcmPfxrzI3

また、こちらも既にご案内いたしましたが学会ホームページでは各委員会委員の名簿ならびに委員長の抱負等を掲載しております。
今後委員会につきましては、どのような活動をしているのか会員の先生方にわかりやすい形でご紹介していく予定ですので、ご期待ください。

https://www.neurochemistry.jp/mu10a2wx8-21/#_21

東京では入谷の朝顔市が7月6~8日に開催され、浅草のほおずき市が昨日、今日と行われています。
ともに夏の訪れを告げる風物詩として有名です。今年も暑い暑い夏のようです。会員の皆さまもご自愛ください。


2017年7月10日
理事長
和田圭司

理事長便り No.2

2017年4月27日 09時00分
2017

新緑が美しく映える季節になって参りましたが皆さまいかがお過ごしでしょうか?

先日は委員会委員の公募に多数応募くださいましてありがとうございました。
学会運営に関心を持たれておられることに感動いたしました。また、たいへん心強く感じました。
お礼申し上げます。
さて、今期の理事会役員の陣容も整い、昨日HP上にて新名簿を掲載いたしました。
今後、各役員の思いや考えを顔写真とともにHP上にて紹介していきます。
ぜひ一度ご覧になってください。

今年の仙台大会は60周年記念大会となります。
現在福永大会長のもとで準備が着々と進められています。
大変魅力的なプログラムを考えていただいておりますのでぜひご参加ください。
大会期間中は仙台では別の大きな催し物が行われます。
宿泊のお手配は早めによろしくお願いします。
仙台大会では福永大会長のご厚意で「理事長と何でも話そうコーナー(仮称)」を
2日にわたって設ける予定です。
計2,3時間程度の短い時間ですが日頃会員の皆さまがお感じになっておられることや
ご意見などを直接お伺いできればと思っております。
我々にとりまして耳の痛い話で構いません。ご批判をいただくことは学会の活性化に繋がります。
もちろん、楽しい話、建設的な話も歓迎します。理事長ってどんなやつだという
興味本位の目的でも構いません。
老若男女を問いませんのでぜひ一度「理事長と何でも話そうコーナー」にお立ち寄りください。


2017年4月27日
和田圭司

理事長便り No.1

2017年4月13日 09時00分
2017

東京では桜が散り始めていますが、皆さまがお住まいのところではいかがでしょうか?
さて、先日お送りしました「新理事長挨拶」をご覧いただけましたでしょうか? 
そこで開かれた学会のことを述べました。第一弾といたしまして、いくつかの委員会で
委員を公募することにしました。自薦でも他薦でも構いませんので奮ってご応募ください。
会員の皆さまのアイデアを少しでも実現したいと考えていますので、委員会活動に是非
ご参加いただければと考えております。ご協力の程をどうぞよろしくお願い申し上げます。

2017年4月13日
和田圭司