理事長だより 第5号
猛暑が続いておりますが、会員の皆様はいかがお過ごしでしょうか?ご挨拶が遅くなりました。今期の日本神経化学会の理事長を拝命しました小泉修一です。昨期に引き続いて、本学会の舵取りを務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。委員会人事も遅れておりましたが、先日新たな委員長・委員が決定いたしました。今後、各委員長から「委員長便り」等を通じて情報を発信していただく予定ですので、是非ご期待下さい。
1 第68回大会について
さて、本日は間近に迫った第68回日本神経化学会大会についてお知らせいたします。本年は澤本和延先生(名古屋市立大学)を大会長に、9月11(木)-13日(土)に名古屋・ウインク愛知で開催されます。特筆すべきは、今回は久しぶりの単独開催である点です。単独大会は、2021年の第64回大会(奈良、和中先生大会長)以来となります。近年は、NEURO2022、NEURO2024に続き、来年はNEURO2026と、日本神経科学学会との合同大会の頻度が増えております。理事会で議論を重ねた結果、「3年毎の日本神経科学学会との合同大会」を基本とし、その合間に科学以外の他学会との合同大会、それから単独大会を織り交ぜる方針と致しました。
合同開催の規模や多様な交流は大きな魅力です。一方で、本学会の特色を十二分に発揮しにくい面もあります。今回は単独大会であり、テーマ「まるっと神経化学!」の通り、神経化学の魅力が丸ごと、余すこと無く凝集された大会になると思います。会員の皆様には、神経化学の素晴らしさ、面白さ、魅力を味わっていただき、これまで以上に本学会を好きになって頂ければと思います。澤本先生による、「大会長便り」も是非ご一読ください。
2 今期の方針と新たな委員会
本学会は昨期に掲げた「伝統の継承と持続的な発展」を今期もスローガンとし、既に指導したミッションの成熟を目指します。
(1)学会誌編纂委員会
昨期に新設した委員会であり、学会の歩みを体系的に記録・アーカイブ化していきます。これは単なる懐古ではなく、日本神経化学会が世界・国内でどのように研究をリードしてきたのかを整理し、今後の方針決定や、研究者育成の糧とすることを目的としています。前回も書きましたが、国際神経化学会には”Historian”が置かれているように、学会の歴史は研究の方向性を考える上で貴重な指針となります。
(2)大会デザイン委員会
各大会のイベントや企画を長期的視点から検討・提案する委員会です。大会長の個性を尊重しつつ、学会として将来を見据えたイベントをデザインしていきます。将来計画委員会や脳研究推進委員会等と連携し、魅力的な大会作りを担っていただきます。また、各副委員長には、若手研究者を積極的に登用し、負担を抑えながら運営に関わる事で次世代人材の育成を図って参ります。
3 結びに
この他にも新たな取り組みを順次スタートさせて参ります。詳細は「理事長便り」「委員長便り」を通じて随時お伝えいたします。
本学会は創立以来、「分子から疾患を明らかにする」、「議論を尽くす」、「若手を本気で育成する」を根幹としてきました。今期もこの精神を揺るがせること無く、確かな舵取りを続けて参ります。会員の皆様のご指導とご協力を心よりお願い申しあげます。
2025年8月20日
理事長 小泉修一