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議事録

「2014年度(平成26年度)第1回理事会議事録」
日 本 神 経 化 学 会
2014年度第1回理事会議事録
日 時:2014 年3 月31 日(月) 13:00-17:40
会 場:(一財)国際医学情報センター第2 会議室
出 席: 木山博資(理事長),白尾智明(副理事長・国際対応委員会委員長・第58回大会長),
仲嶋一範(庶務担当),今泉和則(会計担当),佐藤真(出版・広報担当),石崎泰樹(研究助成金等候補者選考委員会委員長),岡野栄之(脳研究推進委員会委員長),神庭重信(利益相反委員会委員長),
小泉修一(将来計画委員会委員長),塩坂貞夫(第57回大会長),池中一裕,等誠司,道川誠,
米田幸雄(以上 理事),御子柴克彦( 監事),和田圭司(連合大会委員会委員長・第59回大会長),
馬場広子(ダイバーシティー推進委員会),加藤忠史(優秀賞・奨励賞選考委員会委員長)

委任状: 橋本均(理事),熊倉鴻之助(監事),斎藤祐見子(シンポジウム企画委員会委員長)

議 題

【報告事項】

1.2013 年度第2 回理事会議事録承認について
木山博資理事長より,先般持ち回り審査を行い,承認が得られている旨報告があった。

2.理事長報告
木山博資理事長より,本日は議題が多いため, この場での報告事項は特になしとするも,後ほど報告議題第10 項にて第56 回大会の報告と,いくつかの審議事項について討議をしたい旨述べた。

3.庶務報告
仲嶋一範庶務担当理事より,以下の通り報告があった。

◆会員状況について
会員数動向について報告があり,その後,物故会員2 名に対し黙祷が捧げられた。

◆除名について
年会費長期未納者(未納期間:2010 年度~) 36 名に対し,2013 年 12 月 31 日付けで,除名処理を行った。

◆評議員の退会希望について
退会を希望している4 名の評議員について,うち3 名については度重なる慰留にも関わらず退会の意思が固いため,退会処理を行なった。また,1 名については,功労会員としてご継続いただくことを確認した。

4.会計報告
今泉和則会計担当理事より,以下の通り報告があった。

◆年会費未納者数について
年会費未納者数について報告があった。
特に本年度中に未納が解消されない2011 年からの長期未納者については,本年度末日付けで除名処理となる為,理事会メンバーから連絡可能な該当者へ納入・会員継続喚起を行う。
また,評議員で長期未納者となっている会員へは,未納金を納めたのちに功労会員へ推薦する等の提案があった。

◆2013 年度税務申告について

税務申告について,法人税等は70,000 円,消費税106,100 円を申告済みである旨報告があった。
また,2015 年度は消費税の納税義務者となった。

◆2013 年度監査について
 2014 年度3 月7 日午後1 時より事務局内にて,2013 年度決算について御子柴克彦,熊倉鴻之助両監事によって会計監査が行われた。その結果,収支内容及び財政状況について正しく示されている旨認められた。

 なお,御子柴克彦監事より,監査報告について以下の通り補足があった。
 
監査当日は,本学会顧問四谷パートナーズ会計事務所から税理士が同席し,2013 年度決算・税務報告の説明があり,当学会会計が正しく行われていることを確認した。

5. 出版・広報報告
佐藤真出版・広報担当理事より,以下の通り報告があった。

◆機関誌『神経化学』について
 2013 年度は52 巻1 号~3 号の年間3 号の発行であった。また,2014 年度の53 巻1 号は3 月末日の発送を予定している。
 
◆HPについて
HP では,今後,DOI(Digital Object Identifier)を付与した神経化学トピックス4 件を掲載予定としている。

6. 委員会報告
(1) 将来計画委員会
小泉修一委員長より,以下の通り報告があった。

◆他の学会等の若手コミュニティーとの交流について
当学会が参加している日本学術会議若手アカデミー委員会「若手研究者ネットワーク」では,分野を超えた日本初の大規模若手研究者のネットワークを確立すべく,まず各コミュニティーの状況報告を行った。

◆若手研究者育成セミナーについて

1)将来計画委員会内若手研究者育成セミナー担当委員について
前回の理事会より,将来計画委員会内にセミナー担当委員を設置することとなった為,同担当委員は,セミナーのノウハウを継承・発展させる役割を担うこととする。
 
なお,現将来計画委員会セミナー担当委員は以下の通りである。
小泉修一(山梨大学),田中謙二(慶應義塾大学),新田淳美(富山大学),橋本亮太(大阪大学),
村松里衣子(大阪大学),和田圭司(国立精神・神経医療研究センター),以上敬称略(50 音順)

また,各大会におけるセミナーの世話人会は,上記将来計画委員世話人(若干名)と,大会長指名世話人(若干名)から構成されることし,後者については,拡大将来計画委員として本委員会へ出席することとする。
 
2)今年度若手研究者育成セミナーについて
今年度のセミナーの世話人は,以下の通りである。
世話人代表:橋本均(大阪大学),世話人副代表:田村英紀(奈良先端大学),
世話人:石川保幸(前橋工科大学),石塚佑太(群馬大),笠井淳司(大阪大),以上敬称略(50 音順)

また,今回のセミナーの特筆すべき点は,日本生物学的精神医学会と合同であるため,同学会からも参加者を募り,講師も派遣してもらう次第としている。

◆当学会の活性化について
他学会への出前発表や出前講義を行う等継続審議事項について,引き続き委員会内で検討する。

APSN庶務担当理事である米田幸雄理事より,出前講義等海外で実施することも積極的に検討, 具体的には,奨励賞受賞者クラスの若手研究者を APSN のスクールや大会へ推薦してほしい旨要望があった。

(2) 出版・広報委員会
佐藤真委員長より,以下の通り報告があった。

◆DOI(Digital Object Identifier)番号取得について
2013 年 9 月 13 日付メール審議にて承認となった DOI 番号取得について,先日 3 月 3 日付にて,ジャパンリンクセンター(JaLC)より当学会が正式に登録された旨の通知があった。

◆HP「神経化学トピックス」の掲載について
 上記により,今後の本学会ホームページ「神経化学トピックス」掲載分より,随時 DOI 付与していきたい。

◆当会HP 投稿規定(執筆者資格)について
2013 年11 月13 日付メール審議にて承認となったHP 執筆要領記載「執筆者の資格」については,「HP での執筆者の資格は原則として筆頭著者と責任著者は会員とする。ただし筆頭著者が非会員である場合には,会員である責任著者が筆頭著者に会員になって頂くよう最大限の努力を行なう。
どうしても会員になって頂けない場合には,会員である責任著者よりの投稿である旨 HP に記載する。」となった。
なお,同執筆要項へは,先ほどのDOI の付与の件を反映させるべく再度改定を行い,正式に施行することとしたい。

◆一斉メール配信について
 現在実施している「ホームページ更新のお知らせ」の一斉メール配信について,同配信を止めるよう要望があったため,委員会内で討議した。
その結果,同様の要望はごく少ないため,今しばらく様子をみることとなった。
 
◆会員検索システムの状況について
ここ数年利用ができなくなっている会員管理システムについては,現在まで無償対応だった為,今後は改めて費用の見積りを取るか,または,別業者の対応も検討する。

◆電子書籍パスワード(個人パスワード)について
新年度(2014 年度)となったため電子書籍KaLib のバスワードを変更し,2014 年度年会費請求書とともに会員へ通知を実施した。

(3) シンポジウム企画委員会
斎藤祐見子委員長欠席の為,代理として仲嶋一範庶務担当理事より,以下の通り報告があった
 
◆2014 神経化学公開シンポジウムテーマについて
2014 年日本神経化学会公開シンポジウムのテーマは「神経化学(精神疾患)におけるエピジェネティクス研究(仮題)」とし,オーガナイザーは大西浩史氏(群馬大学),畑田一穂氏(群馬大学)に務めていただくことが,2014 年1 月23 日付メール審議された。

しかしながら,本理事会にて,テーマである「神経化学(精神疾患)におけるエピジェネティクス研究(仮題)」について,「神経化学(精神疾患)」という表記が不鮮明であるという指摘があった。
また,オーガナイザーは複数いても問題がないため,上記同一所属ではないオーガナイザーをもう1 名増やしてもよいのではないかという指摘もあった。

さらに,御子柴克彦監事より,シンポジウム企画委員会のシンポジウム企画は,日本神経化学会理事会企画となるため,その本意を通すよう常に理事会メンバーが委員会には在籍すべきとの意見があった。

上記指摘や意見等を踏まえ,木山博資理事長より白尾智明副理事長が指名され,今後は委員会へオブザーバーとして参加する次第となった。

(4) 国際対応委員会
白尾智明委員長より,以下の通り報告があった。
 
◆12th Meeting of APSN (Taiwan)について
委員会にてトラベルグラント申請支援を行い,4 名を推薦した。
 
なお,上記大会会期日程の直前に開催を予定している ISN-APSN Advanced School 参加希望者への申請支援も4 月初旪に告知し,対応する。
 
◆ISN special conference 2014 について
Date : September 22-24, 2014

Venue : Yayoi Auditorium, Ichijo Hall/ Annex, The University of Tokyo7-3-1 Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo Japan, 113-8654 Japan

Title : "Dynamic Change of Nanostructure in the Brain in Health and Disease-Cutting Edge of the Technical Innovation –"

1)トラベルグラント申請について
委員会では,日本の学生会員が応募し易いよう,トラベルグラント申請の日本語版ページの作成を予定している。
 
2)日本神経化学会からの補助金について
本学会からの補助金は,既に20 万円としているが,本学会の若手参加者への補助金として,予算の若手海外派遣補助金50 万円のうちの30 万円を追加することが審され,承認された。

3) ISN special conference 2014 での懇親会について
今回,ISN およびAPSN のオフィサーが東京へ集まるため,この機会を利用し本学会をアピールすべく,本学会理事等との懇親会を企画する予定としている。

4)Young Investigator Lecturer 募集について
4 月にYoung Investigator Lecturer を募集するため,理事会出席者より相応しい候補者の推薦を呼びかけた。
 
5) ISN special conference 2014 ポスターについて
 事務局を通し,ISN special conference 2014 ポスターを,本学会評議員へ配布する。

 なお,その際の発送費用については本学会で負担するのではなく,ISN へ請求する。
 
◆Brain Bee について
岡野栄之理事より,Brain Bee の活動の紹介があり,当学会も国際対応委員会を通す等により,その活動へ早い段階から協力すべきかどうかについて議論することが提案された。

討議の結果,岡野栄之理事がBrain Bee の情報を収集し,継続的に報告していく次第となった。

(5) 研究助成金等候補者選考委員会
石崎泰樹委員長より,以下の通り報告があった。

◆2013 年6 月~2014 年3 月における学会推薦公募案件について
公募案件は11 件あった。そのうち公益財団法人井上科学振興財団第30 回井上学術賞については1 件の応募があり,審議の上,推薦することとなった。また,公益財団法人内藤記念科学振興財団第45回内藤記念海外招聘助成金については1件の応募があり,審議の上,推薦することとなった。
さらに,公益財団法人山田科学振興財団2014 年度研究援助へは7 件の応募があり,審議の上,2件を推薦することとなった。
なお,学会より推薦した候補者については,事前に理事へメールにて報告している。

◆2013 年6 月~2014 年3 月における推薦後の選考結果について
 2013 年度9 月に,公益財団法人内藤記念科学振興財団第45 回内藤記念海外招聘助成金へ委員会にて審議の上,1 件推薦したところ,西川徹氏(東京医科歯科大学大学院・医歯学総合研究科),
招聘学者:Prof. Joseph T. Coyle (Psychiatry and Neuroscience, Harvard MedicalSchool),演題:“Molecular Neurobiology of Schizophrenia Towards Development of NovelTherapy-Focus on Glutamate Systems- (tentative)”の援助が決定された。

◆2014 年4 月以降の学会推薦公募案件について
公募案件は1 件ある。

白尾智明副理事より,猿橋賞については,ダイバーシティー推進委員会から学会推薦枠へ,毎年候補者を推挙する旨提案があった。

討議の結果,馬場広子ダイバーシティー推進委員長より,委員会へ持ち帰り対応する方向にて検討することとした。

(6) 脳研究推進委員会
岡野栄之委員長より,以下の通り報告があった。

◆日本版NIH について
日本版NIH については現在も継続的に情報を収集しているが,当学会としては,引き続きしっかり意見を表明していく。

◆「革新的技術による機能ネットワークの全容解明プロジェクト」の公募について
文部科学省研究振興局ライフサイエンス課より,国家課題対応型研究開発事業「革新的技術による機能ネットワークの全容解明プロジェクト」の公募があった。現在,中核機関として(独)理化学研究所の採択が決まったが,今後は,臨床研究グループ等参画機関の公募が開始となる。

(7) 優秀賞・奨励賞選考委員会
加藤忠史委員長より,以下の通り報告があった。

2014 年度の募集は,最優秀奨励賞が廃止となりその代りに優秀賞が新設され,その募集要項も改定となっている。その募集要項の中で注意すべき点は,優秀賞への応募資格年齢は45 歳未満,奨励賞への応募資格年齢は原則として 35 歳未満としている点や会員歴が応募締切日までに 3 年満了以上,
また,申請時には,過去5 年程度の本学会大会における発表歴を必ず記載する点等である。

なお,優秀賞へは過去に奨励賞・優秀奨励賞を受賞した会員でも,再度の応募が可能である。

(8) 連合大会委員会
和田圭司連合大会委員会委員長より,委員会としては特段の報告事項はないとした。

続いて,2016 年度第 59 回大会について,同大会の大会長としては,同大会の大会形式は単独大会となる旨報告があった。

なお,連合大会という次第の為,この場で審議議題第12項「第60 回大会(2017 年度)について」について討議となったが,その内容は同第12 項に記載する。

(9) 利益相反特別委員会
神庭重信委員長より,審議議題第6 項「日本神経化学会利益相反指針および申告書等について」と連携している為,後ほど報告するとした。

(10)ダイバーシティー推進委員会
馬場広子委員長より,以下の通り報告があった。

◆若手研究者育成セミナーについて
昨年の第6 回セミナーに続き,今年度開催の第7 回セミナーへも,以下の本委員会委員が講師として参加し,セミナーを通してダイバーシティーを啓蒙する。

野田百美(九州大学),熊本奈都子(名古屋市立大学),以上敬称略
 
◆男女共同参画学協会連絡会の活動について
連絡会企画シンポジウムへの参加,連絡会からの,政府への要望書作成等の活動を行っている。
米田幸雄理事より,今後の当学会の方向性として,男女のみならず,いろいろな差別をなくすことを視野に入れ,将来的には,企業所属の会員が理事メンバーになる,あるいは女性理事を増やす,ということも考えるべきであるとの提案があった。
この提案に対し,木山博資理事長が,今後十分に検討していくべき事項と考えていると述べた。

7. 脳科学関連学会連合について
木山博資理事長より,以下の通り報告があった。
 
◆「精神・神経疾患克服に向けた研究推進の提言について」の発表について
精神科関連5 学会から出された「精神疾患克服に向けた研究推進の提言」及び,日本神経学会が作成した「神経疾患克服に向けた研究推進の提言」に対し,「精神・神経疾患克服に向けた研究推進の提言
について」と題する学会連合声明を発表することについて,理事メンバーよりメールで収集した意見をまとめ,連合へ提出した。

◆脳科学関連学会連合の動向について
連合脳科学将来構想委員会委員である小泉修一理事より,以下の通り報告があった。
2013年度は8回の委員会活動があり,主に,新しい脳プロのプロジェクトへ,日本学術会議のマスタープランへの起案・提出,日本版NIH に対し対抗案作成や,昨年の包括脳ネットワークのミーティングではシンポジウムを実施,また,日本学術会議脳科学関連学会ではシンポジウムを加藤忠史優秀賞・奨励賞選考委員長が対応した。

8. 生物科学学会連合について
仲嶋一範庶務担当理事より,以下の通り報告があった。

◆動物実験の適正な実施に向けた指針ないし基準の必要性について
世界的には脊椎動物全てが規制対象とされているが,日本国内では,哺乳類,鳥類および爬虫類だけが対象となっており両生類および魚類は対象外であるため,小中高生が脊椎動物実験で優れた成績を収めても世界で認められない。その為,日本動物学会および日本動物実験学会等を中心に,連合としても対応策を考えていくことになった。
 
◆国際生物学オリンピック開催について
国際生物学オリンピック2020 年が日本で開催される予定である。

◆ポスドク問題検討ワーキンググループ委員推薦について
当学会からは竹居光太郎氏をその委員として推薦することとした。
 
なお,約1 週間前に第1 回の委員会があったが,その報告は後日とする。

◆日本学術会議「声明 科学者の行動規範」について
連合より,研究倫理や不正に対する学会のスタンスを明確にしてほしい旨各加盟学会へ要望があった。

◆教科書問題検討委員会(生科連)第1回会議について
本学会より上記委員会へ委員として参加している,石崎泰樹理事より,以下の通り報告があった。

第1 回会議(2013 年12 月26 日開催)では,学習指導要領改訂により,各教科書間で内容の開きが大きく,また用語も不統一である為,大学入試等で問題が生じている。そこで,この委員会では,用語を統一し,学術用語集の改訂も行うこととした。

後日(3 月初旪),高等学校生物教科書の検討依頼があり,当該教科書 14 冊が送られてきたが,検討の締切が4 月18 日と迫っている為,木山博資理事長および白尾智明副理事長と相談の上,石崎泰樹理事及び同じ群馬大学内の当学会会員が分担し,各教科書の用語の確認を行うこととなった。

なお,上記につき,後ほど審議議題第7 項「教科書問題検討委員会(生科連)からの依頼事項について」にて,その検討結果につき審議することとした。

9. 男女共同参画学協会連絡会について
馬場広子ダイバーシティー推進委員長より,以下の通り報告があった。

2014 年3 月14 日付メール審議にて承認となった,政府省庁等へ提出予定の連絡会要望書について,その後,再度上記連絡会から文言の表現に訂正があり,改訂版が送られてきた。

なお,本日までに同改訂版についての承認・不承認を上記連絡会へ報告する為,本理事会で同改訂版が確認され,改めて承認された。

10. 第56 回大会(2013 年度)について
木山博資大会長より,第56 回大会(2013 年度)について,挨拶と謝辞が述べられた。

第56 回大会は日本神経科学学会,日本神経回路学会との合同大会Neuro2013 であったが,日本神経科学学会加藤忠史大会長, 日本回路学会五味裕章会長との連携もスムーズに行われ,成功裏に終った。

11. 第57 回大会(2014 年度)について
塩坂貞夫大会長より,以下の通り報告があった。

◆会場が,奈良県文化会館と奈良県新公会堂の2 箇所になるため,会期中は,参加者が両会場を行き来できるようシャトルバスを走らせる。
◆シンポジウム公募は,合同大会となる日本生物学的精神医学会からの申込みと併せ,全 34 題の応募があった。
◆若手研究者育成セミナーは,既に将来計画委員会より報告の通り,本学会会員に限らず,日本生物学的精神医学会員であっても参加できる。
なお,同セミナーの,9 月29 日,30 日の集合場所は,奈良県文化会館とする。
◆第57 回大会は日本生物学的精神医学会との合同大会の為,「合同年会会計に関する覚書」を作成した。
 
上記報告内容について,以下の通り,質疑応答があった。

◆若手研究者育成セミナーの費用については,日本生物学精神医学会員も参加可能ということなので,同学会からサポートはあるのか。
⇒ 特にその予定はない。
◆ISN シンポジウムの企画はないのか。
⇒まだISN へ申請していなかった為,これから行いたい。
なお,上記について,木山博資理事長より,第55 回大会から続いている企画であり,可能であればISNより演者を招請するよう進言された。また,ISN 財務担当理事を務めている池中一裕理事からも, ISNへ申請の際は,その表記を「国際シンポジウム」とせずに「ISN シンポジウム」として申請するよう進言された。
◆現在予定している国際シンポジウムでは,海外からの演者の為に,発表時間を長くするよう 1 枠を 2 枠に分けてはどうか。
⇒検討したい。
◆各シンポジウムのシンポジストの発表時間と,その後のオーラルセッションの時間は決まっているか。
できるだけ,オーラルセッションの時間を長くとった方がよい。
⇒まだ正式に決まってはいないが,合同学会である為,オーラルセッションの時間は 10 分講演・5 分質疑応答とみている。
◆シンポジウムのテーマの中で,似たタイトルが見受けられるが,区別できるようにした方がよい。
 ⇒プログラム委員会にて対応する。
◆各シンポジウムの言語が統一されていない様だが,海外からの参加者向けに,英語/日本語の表記の対応を考えているか。
⇒シンポジウムを申し込んだ時点で,オーガナイザーと座長で言語を決めているが,その際に英語としていても,シンポジウム当日に,日本語になっていたというケースもある為,徹底は難しい。
◆一般口演とシンポジウムの時間が重ならないよう,配慮をした方がよいのではないか。
⇒プログラム構成上,いくつかの一般口演とシンポジウムが重なるのは止むを得ないとし考える。
◆恒例となっている,若手育成オーラルセッションの企画はあるのか。
⇒現在未定だが,検討したい。
なお,上記について,木山博資理事長より,時間は半日,場所は一会場として対応するよう指示があった。
また,池中一裕理事からも,オーラルセッションへは,議論の盛り立て役として discusser を選出するよう忠告があった。
 
塩坂貞夫大会長より,ポスターセッションの時間帯について,現時点では朝一番の時間帯を検討しているが,他代案について意見を求められた。

米田幸雄理事より,夕方5 時頃から軽食を用意して行う旨提案があり,その案について検討することとなった。

最後に,木山博資理事長より,その他第57 回大会について何か気づいた点がある際は,随時,塩坂貞夫大会長へ直接連絡をすることとした。

12. 第58 回大会(2016 年度)について
白尾智明大会長より,以下の通り報告があった。

会期については2015 年9 月11 日(金)~13 日(日)の通り変更はない。しかし,大会会期と同時期に開催予定とする若手研究者育成セミナーについて,まだ日程等具体的な事項が決まっていない為,早急に決めたい。

13. その他
特になし。

【審議事項】

1.名誉会員の推薦候補者について
仲嶋一範庶務担当理事より,ご年齢,ご経歴や当会への貢献度等を踏まえ,候補者として中村重信氏が推薦され,審議の結果,総会への推薦が承認された。

2.功労会員の推薦候補者について
仲嶋一範庶務担当理事より,報告議題第3 項にて報告のあった福井裕行氏について再度報告があり,審議の結果,総会への推薦が承認された。

3.新評議員の推薦について
仲嶋一範庶務担当理事より報告され,審議の結果,計4 名の候補者について総会への推薦が承認された。
また,2013 年度奨励賞受賞者の新評議員への推薦については,次回理事会時にて,審議することとなった。

4.2013 年度決算について
今泉和則会計担当理事より,2013 年度決算等について以下の通り報告があり,承認された。

◆2013年度一般会計決算について
一般会計については,第56回大会が大きく黒字となり,また2012年度より繰り越していた第55回大会会計も締めた為,黒字にて終了することができた。

◆第56回大会会計決算について
第56回大会会計については,Nuero2013という合同大会だったこともあり,収支決算が大幅黒字となった為,木山博資大会長に謝意が述べられた。

◆第55回大会会計決算について
第55回大会会計については,2012年度決算時に精算案件が残っていた為に2013年度へ繰り越しとなったが,すべて同年度内に精算を終え,会計を締めた。

また,木山博資理事長より,今年度一般会計について,今年度は4月より消費税が8%へ増税となる為,事務局業務委託費がその分増額となる次第を説明し,了承を得た。

5. 機関誌掲載論文の機関リポジトリの公開について
佐藤真出版・広報担当理事より,機関誌掲載論文について,旫川医科大学より機関リポジトリでの公開要請があった旨報告があった。なお,要望公開内容は『神経化学 vol.51(No.3), 2012』掲載「奨励賞受賞者研究紹介」71 頁から81 頁である。

審議の結果,2010 年度第1 回理事会時の同様審議に倣い,以下の条件で公開を許可することとした。

1)当会理事会にて承認を受ける。なお,著者へ要請があった旨通知する。
2)リポジトリ管理機関が著者の承諾を得る。
3)出典を明記する。
4)学会事務局へ報告する。

6.日本神経化学会利益相反指針および申告書等について
神庭重信利益相反委員長より,本学会において利益相反(COI)を導入するにあたり,まずは煩雑にならず,必要最小限度のところからスタートし,少しずつ臨機応変に見直していくということを念頭において指針(案)を作成し,委員会内にて討論を行った経緯について,説明があった。

引き続き,仲嶋一範庶務担当理事より,本学会COI 指針(案)について,以下の通り,説明があった。

1)対象者が勤務先でCOI を管理している場合と管理されていない場合で,申告書の形式が異なる。
2)対象者が勤務先でCOI を管理している場合は,その旨記載のある申告書を,就任後一か月以内に事務局へ提出する。申告書は事務局にて厳封保管し,必要が生じた場合にのみ勤務先へ提出している申告書を要請する。その後,理事会の承認の下,秘密保護の誓約書へ署名の上,原則として理事長及び利益相反委員会委員に対してのみ開示されることとなる。
3)対象者が勤務先で COI を管理していない場合は,COI 状況を記載する申告書を,就任後一か月以内に事務局へ提出する。申告書は事務局にて厳封保管し,必要が生じた場合にのみ,理事会の承認の下,秘密保護の誓約書へ署名の上,原則として理事長及び利益相反委員会委員に対してのみ開示されることとなる。
4)就任時提出し,以降の提出は就任日から一年後とする。但し,引き続き勤務先で管理されている場合,または申告書の内容に変更がない場合には,一年後の提出は要しない。
5)大会時は,演題登録時から遡った一年間,その発表内容にかかわるCOI 状態として開示すべき事項がある場合には,その内容を原則として演題登録時に開示する。
6)申告すべき事項の金額等の判断基準については,基本的に,日本医学会のCOI ガイドラインに準拠するものとした。

上記その他同(案)について,以下の通り,討議した。

◆委員会提出後事務局にて厳封保管,必要が生じてから申告書を開示する,というプロセスではなく,先に委員会で申告書の内容を確認しておいた方がよいのではないか。
⇒役員等就任時の申告については,その後の一年間にどのような活動にその役職者が関わるか不明な部分が多く,今後の活動内容を正確に予想してCOI について精密に事前審査することは困難である。また,重要な個人情報を含む申告書を事前審査して管理する場合の労力や体制という面でも現実的とは言えないため,本学会では,必要が生じてから,「理事会の承認後に秘密保護の誓約書に署名の上,原則として理事長および利益相反委員会にのみ開示される」という案とした。
◆上記同様プロセスにおいて,申告書を開示する「必要が生じた場合」というのは,一体どんな場合か。
また,「必要が生じた場合」に開示するとして,それからでは,それまでに開示をしなかったとして本学会側の責任は問われないのか。
⇒「必要が生じた場合」というのは,特定のCOI 状態に係る問題につき社会一般からの信頼を保持すべく学会が説明責任を果たすべき状況が生じた場合が該当する。一般的には,社会通念上深刻なCOI 状態にあたりそれによって活動内容にバイアスがかかる可能性があると懸念される状態であるにもかかわらず本人が申告していなかった場合に,そのような状況が発生する可能性がある。それを防ぐためには,各個人の判断で,例えばあるポストへの就任を求められた際にそれに就任するとCOI 状態が発生すると考えられた場合には就任を辞退するなどの対応が求められる。現在の学会の体制を考えるとトップダウン方式ですべての COI の管理を行うことは現実的ではないため,COI 状態の有無の最終的な判断については個人の判断となり,それを社会がどの様に受け止めるかということになる。本学会の当面のCOI に対するスタンスとしては,会員に注意喚起して COI に対して自覚を持っていただき,COI 違反とならないように促す点がまずは重要であると考える。
◆申告書の提出については,会員の中には頻繁にCOI の内容が変更する会員も想定される。
⇒当初は変更が生じた際には随時修正申告を行うという案を叩き台としたが,委員会での審議の結果,現実的なことを考え,まずは一年に一度の申告というルールを決め,そこからスタートすることとなった。
なお,「役員等に就任した後,任期中に学会活動に関わる利益相反状態が新たに発生した場合には,修正申告を随時提出することができる。」と定めてあり,任期途中の修正申告については必要に応じて自己判断で行っていただく形としてある。
◆勤務先に申告するタイミングと,本学会へ申告書を提出するタイミングがずれた為に,そのタイムラグの間にCOI の内容も多少変わる可能性もあると思うが,その点はどう考えるのか。
⇒当初はその点についても懸念し,それにも対応できる案を叩き台としたが,審議の結果,まずは現実的で労力の少ない,簡便な申告形式でスタートすることになった。
◆大会時のCOI の取り扱いはどうなるのか。
⇒「原則として演題登録時に開示するものとする。演題登録以降発表当日までに変更があった場合は,その内容を発表時に使用するスライドまたはポスターに記載する等の方法で開示する」としてある。また,共同発表者のCOI 状態については,代表者がとりまとめる。
なお,第57回大会では,塩坂貞夫大会長より,スライド挿入やポスター記載にて対応する旨報告があった。
但し,この時の形式は自由とする。また,第58 回大会については,上記の通り演題登録時に開示できるよう対応してほしいとした。
◆利益相反の状況を申告すべき対象者についてはどうするか。
⇒複数の案が提案され,審議の結果,理事,監事,大会長,各種委員会(ワーキンググループを含む)委員長,利益相反委員とすることになった。

米田幸雄理事より,COI は,本来研究者を保護する目的のものである為,本学会でも導入することは多いに賛成である旨述べられた。

最後に,木山博資理事長より,以下の通りの提案があり,同意を得た。

本指針(案)については,当理事会で承認された後,第57 回大会会期中の総会にて審議,承認を経て,平成27 年 4 月 1 日からの運用とする。但し,現理事会は,それを待たずに自主的に申告を実施することとし,本指針(案)を4 月の半ばまでに各理事にてもう一度見直し,メール審議にて承認を得た後,現対象者は申告書を提出する。

7.教科書問題検討委員会(生科連)からの依頼事項について
同委員会へ本学会から参加している石崎泰樹理事より,以下の通り報告があり,検討結果の提示があった。

報告議題第6 項に関連し,生物科学学会連合教科書問題検討委員会から送られてきた14 冊の教科書について,群馬大学所属本学会会員と手分けし,それぞれの教科書を検討した。

白尾智明副理事長より,特に気づいた点について補足するよう要望があり,以下の事例が挙げられた。

◆東京書籍『基礎生物』P108 記載
「膵臓のランゲルハンス細胞のA細胞,B細胞」→「~α細胞,β細胞」の方が一般的である。
◆東京書籍『生物』P218
 「筒状のシュワン細胞でできた神経鞘」→シュワン細胞が神経鞘を作るのは末梢神経系で中枢神経系ではオリゴデントロサイトが神経鞘を作る,という記述があるべきである。

加藤忠史優秀賞・奨励賞選考委員会委員長より,生物教育という観点から,従来からある「ヒト」は「保健体育」,「動物」は「生物」という括りについても問題にすべきである,との旨意見があった。これに対し,石崎泰樹理事より,その点について,生科連の教科書問題検討委員会でも指摘があったが長期的な議論が必要である旨の説明があった。

なお,今回の検討結果について,気づいた点や意見等があった場合は,4 月17 日までに,石崎泰樹理事へ各自申し出ることとした。その上で,4 月18 日までに,本学会の検討結果を教科書問題検討委員会(生科連)へ送ることとなった。

また,仲嶋一範庶務担当理事より,生科連ではこれらの各加盟学会の検討結果をとりまとめ,用語集を作成して,今後の教科書製作にあたっての参考としていただく予定である旨の補足があった。

8.年会費滞納会員退会に関する会則改定について
仲嶋一範庶務担当理事より,以下の通り草案が示され,審議の結果,承認された。

第12条
会員で退会しようとするものは退会届を提出し,その届出が本学会学術集会以降である場合は,その年度の会費まで完納するものとする。

なお,現在敢行している毎年度末の除名処理について,会則に記載がないため,その処理の経緯を確認し,次回理事会で会則を改定することが決まった。

9. 会員増員に向けた具体策について
  仲嶋一範庶務担当理事より,年間の退会者数と除名者数を合わせると,その人数は入会者数より大きく上回っており,
  これが会員数減少に繋がっていると考えられる為,会員増員に向け入会者を増やす対策,或いは退会を防ぐ対策に
  ついて,提案を求めた。

  まず,仲嶋一範庶務担当理事より,以下の提案があった。

  ◆ベストポスター賞,ベスト口演賞等,大会での活動を対象とする賞を増設する。
  ◆若手研究者育成セミナーの対象にならない世代の,特に基礎系研究者へ積極的に働きかける。
  ◆臨床系のうち精神科以外,特に神経内科領域の会員数の増加を積極的に図る。

  和田圭司連合大会委員長より,神経内科領域等の臨床系の会員を増やすには,残念ながら本学会ではそれらの方が
  活動するにはメリットが少ない等の意見があった。

  等誠司理事より,大会が平日開催となると病院勤務ではまず参加できない,しかしながら,ベーシックなことを勉強した
  いと希望する声もあるので,そういう意見を取り込む工夫を考える等の提案があった。

  加藤忠史優秀・奨励賞選考委員長より,本学会と同様学会員の減少という問題を抱えて学会と,大会開催等連携して
  ゆく等の提案があった。

  米田幸雄理事より,若手研究者育成セミナーの様に,セミナーへ参加した会員の退会率が低いという例に鑑み,
  ターゲットを変えた同様の試みを企画してはどうか等の提案があった。

  上記提案に対し,小泉修一理事より,若手研究者育成セミナーの対象にならない世代についての働きかけとして,
  現在セミナーへチューター制度として,参加世代と講師世代の中間層の会員を派遣する試みを行っている,との
  報告があった。そして,このチューター制度が定着するようであれば,今後はその人数も増やしていきたい旨補足した。

  最後に,木山博資理事長より,当議題は長期的に討議する必要があるので,引き続き議論していく旨提案があり,
  了承された。

10. 女性会員・評議員の増加について

  木山博資理事長より,現在の本学会では女性理事がいない為,将来的な女性理事候補者となる女性評議員を
  増やす,また,この機会に女性会員の増加を図る等検討したい旨提案があった。

  討議の結果,上記に対し異論は出なかった。その為,木山博資理事長の更なる提案により,理事各位にて現時点で
  評議員候補者と成り得る女性正会員がいる場合は,次回理事会までに推薦することが了承された。
 
  また,ダイバーシティー推進委員長会においても女性評議員推薦候補者を選出し,推薦するよう提案され,議のうえ
  承認された為,馬場広子ダイバーシティー推進委員長がその旨了承した。

  なお,米田幸雄理事より,女性正会員で長期会員歴の方々の中には,評議員,さらに功労会員の推薦に値する方も
  いる,との指摘があった。その為,木山博資理事長より,その様に該当する会員については,次回理事会で推薦する
  よう提案があり,その旨了承された。


11. 賛助会員増員に向けた具体策について

  仲嶋一範庶務担当理事より,ここ数年毎年賛助会員より退会の申し出が続いている旨報告があり,賛助会員について
  も,退会を防ぐ,或いは増員する方法等検討したいとし,意見が求められた。

  まず,仲嶋一範庶務担当理事より,本学会役員は,他学会においても重要な役職を務めている方が多い為,
  本学会大会へ参加するとその様なキーパーソンに会う機会となる点をアピールする等の提案があった。

  今泉和則会計担当理事より,企業向けのシンポジウムを企画する等の提案があった。

  米田幸雄理事より,企業名を冠にしたシンポジウムを企画する等の提案があった。

  木山博資理事長より,同案件については,昨今の経済状況と企業側の状況もある為,すぐに良案を出すことは難しい
  とし,審議議題第9項同様に,引き続き検討していく旨提案し,了承された。


12. 第60回大会(2017年度)について

  木山博資理事長より,第60回大会(2017年)について,同大会をNeuro大会(日本神経科学学会,日本神経回路学会,
  日本神経化学会,以上3学会合同)の形式とするか,意見が求められた。

   討議の結果,合同学会開催について,当学会の立場での合同学会開催のメリットのみでなく,相手学会のメリットを
  具体的に示し,相手学会へ合同大会の提案を申し入れる準備を行なうこととした。


13.その他

  仲嶋一範庶務担当理事より,報告議題第8項で触れた日本学術会議「声明 科学者の行動規範」をHPへ 掲載する旨
  提案があり,同意された。

  以上を以て,予定した全ての議事を終了し,本年度第1回理事会を閉じた。