小泉 修一 2019/3-2021/3
理事長挨拶
理事長だより2019-2021
理事長だより No.11
2021年2月9日 15時00分小泉修一
理事長だより No.10
2020年9月3日 14時22分小泉修一
理事長だより No.9
2020年4月8日 15時48分理事長だより No.8
2019年12月25日 08時00分日本神経化学会
会員 各位
2019年も残り少なくなりました。
本年は、平成と令和2つの元号を跨ぎましたので、何かとても色んなことがあり、慌ただしかったような気がしております。
会員の皆様方は、お忙しくも充実した毎日を送っていることと思います。年末にあたり、現在の日本神経化学会の活動報告の状況をお伝えいたします。
1 法人化
総会でお約束しましたように、一般社団法人としての法人格を取得するための活動をしております。一般社団法人は、申請すれば通る、と軽く考えておりましたが、適切に申請する、ためには色々やることがあることが判明いたしました。現在は、専門家の力をお借りして、規則の改定等を行って居ます。出来れば年度内に、遅くとも来年中には法人格を取得したいと思っております。
2 情報の発信・受信の強化
これまで会員の皆様の意見を直接伺う機会がなかなかありませんでした。和田前理事長は、大会期間中に「理事長と話そう」というコーナーにより、積極的に会員の皆様の意見を取り入れておりました。本年は、NEURO2019として大会が開催されましので、そのような機会を設けることが難しかったように思います。
既にお気づきの皆様もいらっしゃるかもしれませんが、出版広報委員の方々のご尽力により、日本神経化学会HPに「目安箱」というボタンが設置されました。目安箱をクリックしてコメントしていただけますと、皆様方の意見が直接私に届きます。江戸時代の本当の目安箱では、大半が役人の不正を告発するチクリの類であったとのことですが、実際の政策に役立ったものも多かったようです。例えば、小石川療養所の設置も目安箱の投書がきっかけであったと聞きます。
日本神経化学会の目安箱でも、建設的なご意見を歓迎しておりますが、苦情、陳情、チクリその他何でも結構であります。何か思うところありましたら、気軽にご意見をお寄せ下さい。皆様のふとした意見やアイデアが、日本神経化学会の活動に大きな影響を与えることになるかもしれません。よろしくお願いします。
尚、基本的には会員の方限定、実名での投稿をお願いしておりますが、匿名及び非会員の方のご意見も事務局で受け付けいたします。どうしても実名が難しい場合は、匿名でご意見をお寄せ下さい。
その他
他にも少しずつ進めておりますが、当初にくらべてペースダウンしております。これを機にまた加速しなければ、と心を新たにしているところであります。先ずは会員の皆様方の本年度のご協力に感謝すると共に、来年令和2年が皆様と本学会にとって素晴らしい年になることを祈念して年末のご挨拶といたします。
令和元年12月24日
理事長
小泉修一
理事長だより 7
2019年10月18日 09時00分日本神経化学会
会員 各位
週末に上陸した超大型台風19号は、東海、関東、甲信越、東北に至る実に広い範囲で甚大な被害を起こしました。
会員の皆様は勿論、ご家族、ラボメンバー、ご友人等々、お怪我などはございませんでしょうか?研究室等は大丈夫でしょうか?
被害に遭われたすべての皆様に、衷心よりお見舞い申し上げます。
日本神経化学会として支援できることもございます。何か相談や依頼等がありましたら、私又は事務局まで連絡を頂ければと思います。
今回の台風被害について心よりお見舞い申し上げるとともに、取り急ぎご一報させていただきました。
令和元年10月17日
理事長
小泉修一
理事長だより6
2019年8月26日 09時00分日本神経化学会
会員 各位
連投になってしまいますが、ご容赦ください。
NEURO2019が終了して間もない8月4-8日、国際神経化学会(ISN-ASN2019)がモントリオールで開催されました。猛暑の日本を離れて、涼しく快適な気候の中、世界中の研究者と熱い神経化学を楽しむことができました。今回は日本からの参加者が多く、その数は100名に達する勢いでした。特に若手研究者の参加が多く、日本の神経化学研究者の活躍がとても頼もしく思えました。
今回のモントリオール大会は、本来ならば池中一裕先生がISNプレジデントとして迎える大会でありました。池中先生も本大会を大変楽しみにしていらっしゃいましたので、先生の無念さを思うと言葉になりません。本当に残念です。モントリオール大会では、池中先生のご家族をお迎えして先生を偲ぶ特別セレモニーが開かれました。池中先生の神経化学のご業績、ISN・アジア太平洋神経化学会(APSN)への数多くのご貢献、さらに先生のお人柄、お酒や人生に関するエピソードの数々を、トークや写真で、称え、語り、懐かしみ、偲んだ、大変素晴らしいセレモニーでした(写真)。ここに改めて、池中先生のご功績を称え、感謝の意を表し、心よりご冥福をお祈りしたいと思います。
さて次回のISN大会は、2021年8月23日−26日に京都で開催されます(ISN-APSN2021京都大会)。日本での開催は、1973年の第4回大会(会長塚田先生)、1995年の第15回大会(会長栗山先生、事務局長植村先生、プログラム委員長宮本先生)に次いで、26年ぶり3回目となります。今回の日本誘致は、2017年のISNパリ大会のコンペで、味岡先生が素晴らしい京都大会誘致プレゼンテーションを行ってくださったことで実現しました。日本神経化学会前理事長和田先生の大きなサポートもありました。また京都大会が決まった後も、日本神経化学会との共催の件等々多くの難題が出てまいりましたが、こちらは現APSNプレジデント、2021年京都大会LOC Chairの和中先生が本当に力強く、また辛抱強く交渉を続けてくださり、多くは解決に向かっています。このように、日本神経化学会メンバーの献身的な活躍により、久しぶりの日本開催、京都大会が実現します。
これから2021年京都大会のプログラム委員会が組織され、魅力的で刺激的なプログラム・イベントが次々に計画される予定です。ISN-APSNの恒例行事である、「アドバンストスクール」「Young Investigators Colloquium」「Young Members Symposium」等、若い研究者を育成する様々な仕組みも組み込まれると思います。日本神経化学会の独自プログラム、例えば「若手研究者育成セミナー」「若手道場」もどこかに入れ込もうと画策しております。日本神経化学会の底力を見せる大会にしたいと思っております。会員の皆様には、どうぞ今から2021年京都大会のスケジュール8月23日−26日を確保していただき、神経化学の熱い国際交流を楽しんでいただければと思います。
またこの機会にISNへの入会もご検討頂ければと思います。APSN会員になりますと、無料でISN会員になれますし年会費も安価となっています。ISN及びAPSNで、もっともっと日本神経化学会メンバーの存在感を示せると思います。
まだまだ暑さが続いております。会員の皆様方におかれましては、どうぞお体に気をつけて、素晴らしい夏をお過ごし下さい。
令和元年8月
理事長
小泉修一
理事長だより No.5
2019年8月22日 09時00分日本神経化学会
会員 各位
7月25-28日の4日間、新潟でNEURO2019が開催されました。
若手研究者育成セミナーから参加された方は5日間の長丁場でしたが、本当に盛り上がった素晴らしい大会であった思います。
神経化学側の大会長・那波先生をはじめとする関係者の皆さん、参加された皆さん、また寄付等をいただいた関係各位に改めて御礼申し上げます。色々と記載したいことはあるのですが、今回は二点だけコメントします。
一点目は「若手研究者育成セミナー」と「道場」です。若手を本気で育成すること、議論を尽くすことは、本学会が当初から大切にしてきたミッションの1つです。シニアと若手が本気になって深く・熱く議論することを可能とするこれらの取り組みは、今回も大成功であり、また、成熟して新しい局面に入ってきたような印象を受けました。参加してくださった若手の皆さん、若手のエネルギーをうまく引き出してくださった講師の先生方、議論に参加してくださった先生方、寄付や差し入れを沢山してくださった先生方、さらに企画及び、当日の準備等で多くの時間とエネルギーを割いてくださった照沼先生・飯田先生をはじめとした世話人の先生方に深く感謝申し上げます。
若手セミナーでは、若手のショートトーク、さらに若手セミナーのOB・OGのトークが非常に印象的でした。若手にも発信してもらうことが大事な気がします。是非ともこの形を発展させていただければと思います。また若手道場も非常に多くの若手が参加してくださり、熱い発表と、シニアも交えた活発な質疑応答の応酬は、非常に見ごたえがありました。令和の新しい時代になりましたが、少し往年の昭和の日本神経化学会を彷彿させるところがありました。厳しい議論は特に若者には敬遠される傾向にありますが、本当に教育的で生産的な議論は、むしろ歓迎されるように思いました。聴衆も立ち見が出るほどであり、非常に充実したまさに「神経化学道」であったと思います。
二点目は、理事会、各種委員会等で、様々な熱い意見交換がなされ、令和バージョンの日本神経化学会が動き出したことです。例えば、すでに総会で認めていただきましたが、2020年から学生会員及び若手会員の初年度会費が無料になります。財政の健全化を掲げる本学会としては、多少無謀な試みにも思えますが、「日本神経化学会は参加してみてこそ良さがわかる」という側面が強くあると思います。若い学生さんや研究員の皆さんに、先ず参加してもらうことが大事だと思います。初年度の会費が無料となりますので、若い人材を抱える会員の先生方、どうぞ彼ら彼女らが先ず日本神経化学会に参加できるようなご配慮をお願いします。必ず「はまる」若者が出てくると思います。そんな人達が、深く、長く、熱く、神経化学を盛り上げていってくれるものと思っております。
その他にも色々な仕掛けが始まります。それらは、新しい試みである「委員長だより」や「委員会だより」等で、会員の皆様にわかりやすくお伝えしていく予定です。どうぞお楽しみに。
令和元年8月
理事長
小泉修一
理事長だより 4
2019年7月11日 07時00分日本神経化学会
会員 各位
新潟で開催されますNEURO2019まであと2週間余りとなりました。
先日、最後の実行委員会が新潟で開かれ、私も参加して参りました。今回は日本神経科学学会との合同大会として開催されますが、これは2013年京都大会以来となります。
新潟大・那波先生が大会長、新潟大・武井先生が実行委員長、大阪大・橋本(均)先生がプログラム委員長を務められ、現在、実行委員、プログラム委員、関係者の皆様が大変なご努力をされて最後の準備に奔走されています。素晴らしい大会になると思います。
演題を発表する会員の皆様はもちろん、今回は発表されない皆様も、是非ともNEURO2019に参加していただき、研究も新潟の美食も楽しんで、また会員の皆様との親交を深めていただければと思います。
私事で恐縮ですが、今から16年前の2003年、やはり新潟で開催された第46回日本神経化学会(大会長 辻省次先生)で、最優秀奨励賞を頂きましたので新潟の神経化学会と聞くと今でも大変感慨深いものがあります(大阪大・永井先生と同時受賞)。この受賞が研究にはまる一因にもなりました。現在は、優秀賞及び奨励賞という名称に変更になりましたが、これら若手研究者に対する賞に加え、若手道場の発表賞やポスター賞等、色々な仕掛けがございます。新潟で神経化学に魅せられ、はまる若者が沢山増えることを期待しています。
NEURO2019についてもう少しお話いたします。すっかり日本神経化学会の恒例行事になった「若手研究者育成セミナー」、またやはり日本神経化学会の象徴的な行事になりつつある「若手道場」が開催されます。シニア、中堅の先生方が、若い研究者に本気でぶつかって、深く議論することで、若手研究者の皆さんに神経化学の面白さを肌で感じて頂こうとする試みです。人との距離が近くなりますので、ひるむ場面も出てくるかもしれません。
ただ、それを通り越すと本当の「楽しさ」が実感できると思います。癖になると思います。
若手研究者の皆さんも、中堅、シニアの研究者の皆さんも、どうぞ心から楽しんでいただければと思います。その他にも、他分野交流セミナー、ISN/JSNシンポジウム、優秀賞受賞講演、若手育成セミナー出身者によるシンポジウム等、独自の取り組みが沢山ありますが、日本神経科学学会との合同大会ですので、非常に多くの講演(プレナリーレクチャー4題、特別講演4題、教育講演17題、シンポジウム60題強)、ポスター発表が準備されています。合同大会の利点を十分に享受しながら、楽しんでいただければと思います。
研究室で論文を読めば研究内容は分かるのですが、実際に話を聞くと新しい発見が沢山出てきます。また、普段はあまり読まない分野の発表に触れることで、色んな気づきがあります。なによりも、実際に顔をつきあわせて徹底的に交流すること・議論することは、研究活動の基本ですので、日本神経化学会はこの「深い議論」をとても大事にする伝統があります。どうぞ新潟の地で、大いに語り、交わり、研究も人との繋がりも深めて頂ければと思います。
令和元年7月
理事長
小泉 修一
理事長だより 3
2019年6月26日 08時02分平成から令和への歴史的なバトンタッチも無事に終わり、あっという間に令和元年も一ヶ月が過ぎてしまいました。少しは令和の響きにも慣れてきたように思います。10連休は、研究者にとってはうれしいような迷惑なような時間でもありました。ともあれ、名実ともに令和の時代が始まりました。日本神経化学会も令和バージョンとして活動を行っていきたいと思っております。
今回は、新しくできた委員会、新設理事、さらに副委員長制度についてその意図を簡単に説明いたします。
1.若手育成委員会委員長(照沼美穂委員長)
日本神経化学会は、若手の育成を大きな目標に掲げ、非常に緻密で教育的なプログラム、「日本神経化学会若手育成セミナー(若手セミナー)」を開催しております。発足からすでに10年以上が経過し、本年は第12回の開催になります。当初は、各大会長マターとして、開催されておりましたが、数年前から学会の正式な行事として認められ、日本神経化学会の最も大切な活動の一つとなっております。これまで本セミナーのお世話は、将来計画委員会が行って参りました。しかし、若手育成セミナーの内容も少しずつ大きくまた複雑になり、将来計画委員会の時間とエネルギーの多くが、若手育成セミナーの準備・運営に占められるようになってまいりました。将来計画委員会の仕事は多義にわたり、また仕事量も非常に多くなってきております。そこで、若手セミナーのお世話を行う委員会を「若手育成委員会」として独立させました。委員長は新潟大学の照沼美穂先生にお願いしました。若手セミナーのノウハウの開催、ノウハウの継承、さらに今後の若手セミナーにの在り方についても議論していただきます。また、「若手道場」等のその他の若手育成に関係するイベントにもご協力頂きます。相当大変な委員会ですが、若手育成は、日本神経化学会の柱となるミッションです。どうぞ、会員の皆様も、本委員会の活動にご協力いただき、またご支援いただきますようお願い申し上げます。これにより、将来計画委員会の活動が、より深く・活発になることが期待されます。
2.ブランディング担当理事(尾藤晴彦副理事長)
前理事長 和田圭司先生が新たにブランディング委員会を作られました。学会のブランド力向上は非常に重要な課題と考えます。今期は、ブランディング委員会の機動力を少し高めた形で「ブランディング担当理事」を置くことにしました。各種委員会からの案件・要望を、学会としてうまく吸収し、実行・解決する司令塔を務めていただきます。また、理事会から各委員会へのお願いごとなどの際に、交通整理もしていただきます。ブランディング担当理事に集約することで、機動力が格段に高まることが期待できます。各委員長、委員の先生方は、どうぞブランディング担当理事尾藤先生に気軽にコンタクトしていただき、学会のブランド力向上を目指す活動を活発化していただければと思います。
また、和田前委員長が新たに作られた委員会、他分野連合委員会(木山博資先生)、臨床連携委員会(望月秀樹先生)、倫理委員会(竹居光太郎先生)は今期も継続いたします。
3. 副委員長制度
すべての委員会が非常に重要な役割を担っていますが、委員会によっては、仕事量が極端に多くなっています。また今期、多くの仕事をお願いする予定の委員会もございます。そこで、一部委員会では、副委員長制度を新たに作りました。委員長とタックを組んで、委員会活動を強力に推進していただきたいと思っております。副委員長は単なるサポート役というわけではなくて、委員長と同様に大きな役割を担っていただく予定であります。どうぞ、委員長・副委員長間の連携を上手にとって、効果的・効率的な委員会運営を行っていただきたく存じます。
令和元年6月
理事長だより2 新年度のスタート
2019年6月26日 08時01分 新しい年度を迎え、日本神経化学会の皆様もいつもとは少し違った気持ちで日々をお過ごしのことと思います。新しい元号が「令和」に決まりました。平成も残り1カ月を切り、今更ですが慌てて平成を振り返る作業をしてみました。
私が日本神経化学会に入会したのは昭和62年の第30回大会でした。塚田先生が大会長を務められた年で、偶然先生と乗り合わせたエレベーターで声をかけていただいたことを、今でも鮮明に覚えております。その後直ぐに元号は平成に替わり、平成元年に私は大学院博士課程に進学しました。平成の年数分だけ研究生活を送ってきたことになります。その間、本学会にはずっとお世話になり、鍛えられ、育てて頂き、今日までなんとか研究者としてなんとかやってこられました。平成が令和に変わるこのタイミングで、日本神経化学の舵取りをすることになり、非常に名誉に思うと共に大きな責任を感じております。少しでもご恩返しができるように、強い覚悟をもって舵取りを務めたいと思います。ただし、今はセンチメンタルな気持ちはあまり無くて、新しい時代への期待ばかりです。
さて、新しい理事、委員長、委員が決まり、日本神経化学会も新しい陣容でスタートを切ることになりました。伝統の継承も、大胆な改革も出来る、素晴らしいメンバーだと思います。会委員の皆様には、大いに期待して頂き、またどんどんご要望をお寄せ頂ければと思います。今期の理事、委員長、委員、監事のお名前、さらに理事と委員長のあいさつ文が学会のHPに掲載されております。是非ともご覧いただき、皆さんの顔と意気込みをインプットしていただければと思います。
平成31年4月
理事長だより 1
2019年6月26日 08時00分 和田前理事長に倣って、理事長だよりとして現在の学会のこと、これからの学会のこと等を皆さんにお伝えしようと思います。
3月の理事会の後に、偶々小ぢんまりとした歴史情緒あふれる街をいくつか訪れる機会がありました。その中でスウェーデンのUppsalaの(ウプサラ)の話を少しだけ述べます。学会参加記を書くわけではなくて、何となく日本神経化学会に重なって見えたことを、最初の理事長だよりとしてお伝えしたいと思います。
ロンドン等の一部の都市を除くと、欧州にはあまり大きな街は無く、その国の政治や経済の中心として機能している街でも、意外と小さくてびっくりすることがよくあります。小さくても魅力や迫力は十分で、小さいからこそ色々なものが凝集されていて、かえって輝いているようにも見えます。ウプサラは北欧最古の大学であるウプサラ大学を有する有名な大学街です。しかし、サイズはとても小さく、一日あれば散策できてしまうくらいでした。3月初旬とはいえ、雪が舞い、気温はマイナス10度以下。行動範囲が限られたのでなおさら町が狭く感じました。古い大学、大聖堂、ウプサラ城、それだけですが(本当はもっといろいろあると思います)、自信たっぷりにその存在を強く主張しているように思えました。古ければよいというものではありませんが、良いものはきちんと維持し、次の世代に受け継いでいく姿勢は、当たり前のことですが、素晴らしいと思いました。一方でウプサラでは、完全キャッシュレス化徹底しており、普段の生活で現金を使うことはほぼ無いとのことでした(スウェーデンの国策とのことですが)。実際、滞在中に現金(スウェーデン・クローナ)を見ることは一度もありませんでした。現金が使えない店が圧倒的ですし、電車等切符の自販機にはもはやお札やコインの挿入口さえありません。ソフト面でもハード面でもキャッシュレス化が見事に出来上がっていました。歴史や伝統は大事にしているのですが、やたらと革新的。ウプサラの街を、日本神経化学会の将来に重ねてみて、なんとなく本学会の進むべき方向性が見えてきたように思いました。これからの日本神経化学会を考えたときに、どのように変化・進化しようか、との思いが先走ったのですが、大切な伝統をきちんと継承すること、が先ずは大切であるとの思いを再認識しました。伝統の継承と改革、少し大雑把ですがこれを活動方針として、日本神経化学会の活動を進めていきたいと思います。詳細は、今後の理事長だよりにて少しずつ配信いたします。
平成31年3月